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第18話 お伽噺の始まりです

次回は、19日更新予定です。

尚、作者多忙のため、更新が別の作品か、お休みになる事があります。

予め、ご了承ください。

優雅なワルツに誘われるように、次々と人々がホールで踊り始めます。

勿論、私もクリストファー様に連れられて、ホールに入りました。女性の皆さんの視線が、恐ろしい事になってます。お願いですから、本当に刺さないで下さいね? 悪寒がするぐらい、視線が怖いんですが!?

そして私は、この方が苦手なんですよ!? レイチェル様は、何故か、頑張ってと言ってましたが、早く戻りたいです。帰りたいです。自宅のベッドにダイブしたい気分です!


「エリスティーヌ嬢、君はいつも、僕に対して素っ気ないけど、僕と踊るのは嫌?」


おや、珍しい。クリストファー様に、ダンス中に話しかけられました。気付いていたんですね、塩対応に。勿論、すっとぼけますけどね! 相手は天下の公爵子息様。伯爵令嬢が勝てる相手ではありません。


「あら、ご気分を損ねてしまいましたか? 失礼致しました」


勿論、丁寧に言ってはいますよ、表面上は。しかし、彼にはご不満な回答だったようです。


「正直に言ってくれないか? 勿論、権力を使わないと約束するし、今までと変わらない対応もしよう、だから、安心して話してくれ」


あらまぁ。粘りますね? まぁ、ここまでおっしゃるならば、言ってしまいましょうか? そろそろ私も、身の丈にあった婚約者を見付けないといけないので。


「正直に申し上げますが、レイチェル様のお兄様という以外、特に何も感じておりません、それに・・・貴方を狙うゴッホン、貴方を慕う方々の視線が恐ろしいので、出来れば挨拶以外は遠慮したいところですわ、そろそろ私も、身の丈にあった婚約者を探さねばなりませんから」


ぶちまけました(笑) だって、いい加減に言わないと、私に釣書が来ないんですよ! 姉にはチラホラと来てるのに!! 私には何故か、一枚も来てないんです。・・・・・社交界で変な噂でも流れてるのかと、一時はヒヤヒヤしてました。後からカレンに話したら、可哀想な子扱いで、色々と動いてくれましたけど・・・。扱いだけは、納得出来ませんでした。レイチェル様には、何故か言えなかったんですよねぇ。大事になりそうで・・・。

そういえば、理由を聞いていませんでしたね。後で聞かないと。


「そ、そうですか・・・・・伝わってモゴモゴ・・・」


何やらガッカリしたのち、後半も何か話してましたが、残念ながら小さすぎて私には聞こえませんでした。


「すいません、聞き取れなかったのですが・・・」


失礼かと思い、聞き返したら、何故か必死の顔をしたクリストファー様がいました。えっ??


「エリスティーヌ嬢、この後、少しお話をしたいのですが!」


「今、申し上げましたとおり、私は特にございませんわ、まわりに誤解されますし、何よりも、クリストファー様を慕う方々から嫉妬されますので、ご遠慮いたしますわ」


ニッコリと申し上げました。既に、睨まれるや陰口は当たり前になってますし。そもそも私、レイチェル様と親しいのであって、兄のクリストファー様は特に感じた事もありません。だから、アプローチしたいなら、私を抜いてすればいいんですよ。


「あら、曲も終わったみたいですから、戻りましょうか」


レイチェル様と御姉様の元に戻る前に、クリストファー様はご令嬢方に捕まったようです。私はそそくさと、戻りました。面倒なので。


「その様子だと、兄の方は上手くいかなかったみたいですわね」


「何がでしょう?」


「こちらの話よ、エリー? 貴方、好きな殿方は居て?」


何故にレイチェル様に、好みを聞かれているのでしょうか?


「・・・・・まぁ、特にありませんが、しいて言うならば、身の丈にあった結婚がいいですわ、優しくて思いやりがある穏やかな方に婚約者になって欲しいですわ」


正直に申し上げますと、レイチェル様が天を仰いでしまいました。えっ? 変な事を申し上げましたか!?


「・・・・・哀れ過ぎるわ、お兄様」


レイチェル様の行動に、不思議に思いつつも、ふと・・・・エラの姿が無いことに気づきました。


「エラ・・・?」


そして、見つけたのです。ダンスをしている、エラの姿を。まるで、絵画から抜け出たかのような、そんな姿で。

エラは、王子様と、フロアでダンスをしていました・・・・・。

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