異世界での旅立ち
「もうすぐ、あの女が動くな」
「お母様、なんの御用でしょうか」とシエルが聞くと
「シエル、貴方は何をしているの」と母がイライラしながら言った。
「なんのことでしょうか」とシエルが聞く
「このままだとサントスが跡継ぎになってしまうじゃない、軍に入ったらサントスよりも強くなって跡継ぎにふさわしいのは自分だと見せつけてやりなさい」
「わかりました、お母様」とシエルが返事をする
「分かったなら下がりなさい」
「お母様が俺を敵視しているのは確かだ、今後確実に俺に何か仕掛けてくるだが、まだどんな手に出るか分からない限り対処のしようがない、とりあえずは観察だな」
とサントス今後のことを考える。
観察を続けて7年が経った、俺は10歳になり軍の魔法部隊に行く歳になった。
シエルも3ヶ月後に
「結局、何も動かなかったな、世界を作るためにまずは公爵の権力を手にしないとな」そんなことを考えているうちに軍に行く日が来た。
「じゃあ行ってまいります、お父様」
「あぁ気をつけるんだぞ」と父が悲しそうに言った。
そこに母とシエルの姿は無かった。
「フゥ〜家からしばらく歩いたな
これで見られることはないだろう」するとサントスの足元に魔法陣が出現し風が体を包んでサントスが宙に浮く。
「この魔法を見られると少しまずいからな」
この魔法はサントスが風魔法を応用し自分で作った魔法だった。
「軍の練習場まで後少しか、王都の屋敷からは遠いな」
などと考えしばらく飛んでいると、
「なんだあの煙は、、」山の中腹から黒煙が昇っているのが見えた。
「降りてみるか」と俺は少し不思議に思って降りると、
「ハァイアーボール」という声と同時に魔方陣が展開し火球が飛んでくる。
「ちっ、魔族かこれから軍に行くのに面倒くさい敵に会ったな」
「おい隠れてないで出てこい」
すると木の影から虎の様な見た目をした2息歩行の生物が出てきた
「さっきの魔法を避けるとは人間の癖にやるな、だが死んでもらう」
「はぁー」とため息を着くと俺は魔法の「風刃」を放った
すると魔族の首が落ちた
「少し威力が強すぎたな、だが弱い魔族で助かったな強い魔族ならこうはいかなかった」と少し安心すると、
魔法陣を展開して風がサントスを包み空を飛び練習場へと急ぐ。
しばらくすると練習場が見えてきた
「この辺で降りるか」降りてしばらく歩くと練習場に着いた
「おぉ来たか、話は聞いているぞ」と兵士を連れた男が話しかけてきた、
「私は魔法部隊の指揮を任されているバルトというものだ
、、少しここで待っていてくれ、今兵士を集めるから」
「ここが練習場か」とわまりを見ていると続々と兵士が集まって来た、「じゃあまずは自己紹介をしてくれ」トバルが言った
「はい分かりました」
「こんにちは王都から来たサントスです、よろしくお願いします」