表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

死亡しました。

『この攻撃は時限爆弾が何らかの理由により誤爆した事により失敗に終わりましたが、爆発に巻き込まれた犠牲者は一名出ており、今回犠牲に成られた方の名前は・・』


 街中のビルに備え付けられた巨大なモニターは、昼頃の国際ニュースを流す。


 写されたニュース映像は、女性アナウンサーと背後のモニターに写された、健造途中の宇宙ステーションの破壊された一角を画面に写す。


 町行く人々は画面を食い入る様に見る人、立ち止まらずに仕事に向かう人々と様々であった。


 そして都市から少し離れた郊外の山の中に佇む、茶色い家では現在通夜がしめやかに行われていた。



「太陽ぉぉ~~~~お前って奴は何て親不孝者なんだいーー!?」


「くぅっ!くぅ~~~~」


「にぃちゃん・・」


 柩に入れられた宇宙服を着た遺体に話し掛けるのは、太陽と呼ばれた青年のの母親である。


 その隣で泣いているのは勿論父親で、そして泣きじゃくる幼い子供は弟である。


 恐らくは爆風により飛んできた破片に切られたので有ろう、深く大きな傷を顔の左眉から右頬に掛けて負い。


 体中に破片が突き刺さった痛々しい傷痕を負った遺体を、見つめる両親と弟達。


 その夜、これから御経を唱えるので有ろう坊さんと、大勢の親類縁者、近所の人々、仕事仲間達が寺の中に大勢集まっていた。



『新入りっ!馬鹿野郎っ仕事ってのは危険だと、あんなに怒鳴ってやったんじゃあねぇかっ!』


『全くだぜ、若ぇお前が両親残して行っちまう何て・・・うっ』


『新入りちゃん・・・・ううっ!・・グスッ?・・・』


 通夜に出席した太陽の先輩である、建築作業員のグレイソン、リー、マーニ等は小さな声で太陽が無くなった事を悲しむ。


 この後、葬式は終わり通常ならば慣例に従い、太陽の遺体は骨まで焼かれる事になるのだが。


 彼の両親が本人が宇宙の事が大好きだった事を思いだし、本人の意思を尊重して、宇宙空間に遺体を放り出す宇宙葬が執り行われる事と成った。



 それから遺体は霊柩車に運ばれ、親族等は後を追って自分達の自動車で場所を移動する。


 霊柩車は遺体を宇宙港からロケットに移し、総合宇宙ステーション美葉丸の外部にまで、太陽の遺体と共に遺族は宇宙空間まで来ると。


 アルミ製の柩に移された太陽の遺体に、両親は別れを告げようと近付いていく。



「それでは御遺族の方は、最後の別れの時を」


「はい、太陽・・貴方はコレが好きだったわね、母ちゃんからの最後のプレゼントよ?」


 葬儀屋に促された太陽の母親は、遺体が静かに眠っている柩の中に、彼がまだ幼かった頃に大好きだった、お菓子を備えて蓋を閉める。



「大好きな宇宙で死ぬ事が出来て、彼は幸せだったかしら?・・・・・・」


 目に涙を浮かべる太陽の両親と弟を含む親しい者達、かくして若い命を落とし宇宙建築作業員である。


 太陽は宇宙の永遠の闇の中に死出の旅に放り出され夜空に輝く星々の一つに成った。



・・・・・・・・・・・・・・・・・


 それから7年の時が過ぎた、太陽の遺体は宇宙を一人ボッチで、さ迷い果てしなく続く永遠の死出の旅を行っていた。


 とは言っても本人の意思とは関係無く宇宙空間を、柩に入れられて漂っているだけだったが。


 このまま行けば彼の遺体は宇宙空間を、さ迷う内に何処かの惑星の重力に引かれ行き。


 大気圏か太陽の熱に焼かれて塵一つ残さず蒸発するか、小惑星と衝突して粉々に砕かれる運命であった。



「・・・やっと見つけたわ?・・・私の仲間・・・永遠の闇の中・・何時までも一人ボッチの私の仲間・・・」


 だが?そこに近付いてきた怪しい緑色の霧の存在が居た、それは若く美しい女性の幽霊だった。




葬式は鬱展開ですね、自分でも何を書いているんだろうと思ったわぁ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ