第6章 セルニカ共和国
「ん~やっぱり男は若い方がいいわね
持続力が比じゃないわ♪」
翌朝ミーナにしては珍しく朝に目を覚まし部屋から出るとアリーネが驚愕の余り手から皿を滑り落としていた
妹であるアリーネでさえミーナが早起きした所見るのは稀なのだ
そしてブレアも一緒に朝食作りをしていたがミーナの声がするとビクッと肩を震わせ恐る恐るミーナの姿を確認していた
「お姉ちゃんハヤトさんはどうしたの?」
「あ~彼ね
まだ寝てるわよ」
因みにハヤトは前いた世界ではほぼニートと変わらない生活をしていてもここ5年間は朝陽が昇って少しすれば必ず目を覚ましていたのだ
理由は主に朝からネトゲをするためだったが…。
その情報を唯一知っていたブレアは嫌な予感がし朝食作りをアリーネに任せるとハヤトの様子を見にミーナの部屋に行ってみたが扉を開けたブレアは中を確認すると入る事無くそのまま扉を閉めた
そして何も見なかったように朝食作りに戻ったのだった
それから2時間ほどしてほぼ瀕死状態のハヤトがようやく部屋から出てくると
「燃えたよ…燃え尽きた…。
真っ白にな」
と謎の言葉を残し椅子に腰掛け項垂れていた
その後ミーナは王宮魔導士としての仕事があるらしく出かけていきアリーネとブレアの2人がかりで回復魔法をハヤトにかけなんとか再起可能状態まで回復させ更に精神的に回復させる頃には昼を過ぎていた
「アリーネ、ギルド登録をしたいんだけどギルドってどこにあるか知ってるか?」
「ハヤトさんもギルドに登録するのね
私の所属してるギルドなら紹介出来るけど良いかしら?」
「あぁどこでも良い」
早くギルド登録して屋敷に逃げなくては今日またあんな事をされてはたぶん俺は死ぬ…。
「なら今から一緒に行きましょう」
国王との契約の1つであるギルド登録をするために俺はアリーネに連れられ”星屑の輝き”へと向かった
妖精の尻尾じゃないのは少し残念ではあるがな
「ここよ」
クロイツェフ家から歩いて少しした所にそのギルドはあった
一目見たときにド○クエの協会を思い出したが気にしない
中にはいると男女半々ぐらいの割合で人が居た為人ごみが嫌いな俺には居づらい場所だ
「あそこの受付に行けばギルド登録出来るわ
私は久々に依頼を受けようと思うからギルド登録をしたらこっちに来てね」
そう言ってアリーネはクエストボードの方に行ってしまった
なぜクエストボートと分かるかって?
モン○ンとほぼ作りが同じ板に紙が沢山張ってあるのが見えるからだよ
「すいませ~ん、ギルド登録をしたいいのですがここでいいですか?」
「えぇ良いですよ
ギルドに登録されるのは初めてですか?」
「初めてです」
「では説明しますね
まずギルドっていうのは………」
割愛して要点だけ纏めるとこうゆう事だ
ギルドにはランクがあり自分のランクより上のランクは通常受ける事は出来ない
ランクにはSS S A B C D Eの7段階ありCランクまでは数を重ねればランクがあがるがB以上になるには試験を受ける必要がある
依頼で死亡した場合は自己責任でギルド側は責任を持たない
だが負傷の場合は手当てをしてくれる
まぁ在り来たりなものだな
「それじゃ契約書にサインだけお願いします」
文字は読めないが下線が引っ張ってあるところにローマ字でサインをした
「これでいいですか?」
「良いですよ」
ローマ字なのに良いんだ…。
「ギルド証の発行には2、3日かかるので後日鳥に来てくださいね」
「分かりました」
ギルド証って…マークつけるとかじゃないんだな
若干期待していた分少し残念だがとりあえずアリーネのところに戻ろう
「ギルド登録済ませたぞ」
「これでハヤトさんも仲間入りね」
「まだギルド証貰ってないよ
そういえば奴隷売買なんてものもあったりするのか?」
その言葉を聞くとアリーネがジト目で俺を見てきた
あれ?俺もしかして地雷踏んだ?
「…あるにはあるけどハヤトさん
奴隷なんかに興味あるの?」
「いや、別に興味はないさ
ただ生まれてからまだ一度も奴隷を見たことがないから本当に存在するのかなって」
ちょっと言い訳には苦しいか?
「ふ~ん、まぁ残念ね
この国で奴隷はまず見れないわよ
もし見るなら奴隷売買が噂されてるセルニカ共和国にでも行くことね」
思わぬ所で情報get
「セルニカ共和国ねぇ…。
あっ!そうだ俺少しやらなきゃいけない事思い出したから先に帰っててくれ」
「え!?ちょっと!」
俺はアリーネが止めに入る前にテレポートで外の目立たない所に逃げた
「さて城に行くのにまた20分もかけねぇといけないのか
どこ○もドアが欲しいぜ…。」
武器とか魔術とか能力は使えるのにこうゆう時不便だな、この力
「次いでだしちょっと試すか」
そ~らを自由に飛びたいな♪
はい、レイ○ングハート~
昨日出したばかりのだが実験のためもう1回だ
「Axel Fin」
白い衣装に身を包んだ俺は靴から光の羽を伸ばし空高く飛翔する
「すぅ~はぁ~…シン・ライフォジオ」
淡い光が俺の身体を包む
「シン・フェイウルク!」
そして俺は音速を超えるスピードで城へと向かった
因みに音速を超えるスピードでも何故生身で居られるかというとシン・ライフォジオのおかげだ
これさえあれば水中だろうが宇宙空間だろうが平気で生きていられるチート術
そしてシン・フェイウルクは音速を超えるスピードで移動するだけの術だが身体への負担がハンパない
この組み合わせはマジ神
あっそんな事言ってたらもう城に着くわ
移動時間約2分
はやいww
あっ!…やべぇ
慣性の法則で急に止まれない!
「レイジ○グハート!プロテクション!」
「Protection Powered」
シン・フェイウルクを切り城に向って突っ込む事にしましたw
カートリッジが2つ程消費されたから恐らく大丈夫だろう
…大丈夫かな(汗)
ドゴォォォォン!!
勢い付いたまま突っ込んだらもの凄い音を立てながら偶然にも王室に到着
「危ねぇ…レイジン○ハート大丈夫か?」
「No problem」
「城に大穴を空けておいて先に私に言う事はないのか?」
気付くとお怒りモードの国王がいた
「戻せば問題ないよね?」
俺が軽くそう言うと国王は理解出来ないといった表情を浮かべていた
まぁ普通はそうだわな
「瞬桜、あやめ、双天帰盾、私は拒絶する」
俺は手っ取り早くとあるヘアピンをイメージすると自分が空けた穴を戻させつつ早速本題へ移る
「もう暫くしたら完全に直るんで用件だけ言いますね
今月分の金を半分ぐらいこの場でよこせコノヤローって事です」
「…色々言いたいがとりあえず金を用意すればいいのだな?」
話が早くて助かるぜww
この人本当に国王かな?
「それとここからセルニカまではどれぐらいかかります?」
俺がセルニカの名を出した瞬間目付きがかなり厳しいものになったのを感じた
正直怖い…。
「何故そのような事を聞く?
あれだけの条件を呑ませておいて裏切る気か?」
「いや、唯単に奴隷がほしいから買いに行くんです
あの条件が崩されない限り俺はこの国を裏切りませんよ」
こんなに好き勝手できる場所捨てるわけがない
「…まぁ良いだろう
ほら今月もって行かせる金額の半分だ」
俺の後ろからポーチぐらいの大きさをした布袋を中身ぎっしりで持って来てくれた
「どうも
それでセルニカまではどれぐらいかかりますか?」
「ここから馬車で10日ほどすれば国境だ
更にそこから4日ほどかかる」
うわぁ、つまり馬車で2週間かかるって事かぁ…遠いな
「分かりました
それではこれにて」
俺は再びテレポートで外に出て城の天辺に移動した
「え~っと…シン・フェイウルクを使っても約25分ってところか…。
案外かかるな」
そして現在俺は"答えを出す者"(アンサー・トーカー)を使いこの場所からの時間を計算していた
「夜には戻って来れるし諦めるか」
それに元々馬車で2週間のところを30分かからずに移動できるのだからよしとしないとこの世界の人に起こられそうだ
そして俺は再び呪文を使い30分弱の空の旅に出た訳だが空からこの国の地形を把握出来るので案外苦では無かった
そしてこの国の国境を越えて初めて気付いたのだが蟲達の生息場所はどうやら国と国の間にある超巨大な森林という事が発覚した
かなりの高度で飛んでいる為木々に邪魔されてほとんど蟲の姿を確認する事は出来なかったがときたま蝶やら蜻蛉やらが木々より少し高い位置で弱肉強食を繰り広げていたので確認する事が出来た
そして森林を観察していると少し向こうに高い壁が見えた
恐らくアレがセルニカ共和国の国境となる壁だろうな
俺は国境の壁に居る警備の兵達に目では見えないぐらい更に高度を上げセルニカ共和国に入るとどっちに行けば大きな街があるのか全く不明なので”答えを出す者”の力を使い奴隷売買が行われている場所は?と自分に問いかけると驚いた事に大きな街は3つある様なのだがその全てで奴隷売買が行われているようだ
俺は一番近い街でアルマエルという街に向った
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俺は今とりあえず街の外にいるのだが中にもいる
意味が分からない人がほとんどだろう
正確に言うならば俺は賑わっている街の外におり、まるでゴミ捨て場の様な街の中にいると言う事だ
このアルマエルという街はどうやら安全で貴族やらちゃんとした収入がある者のいる街と人攫いなどが普通にあり娼婦や収入が無い見捨てられた者がいる街の2区画に別れているようだ
その2つの街には国境ほどではないが人がよじ登るには高過ぎる壁で区切られている為出入りはほぼ無さそうだ
なんでそんな事知ってるか?って?
ここに降りる前に街を上から観察してたからだよ、ドヤッ
「ねぇお兄さん
1回銅貨5枚で私を買わない?」
「私なら銅貨4枚で良いわよ」
そして現在俺はここに着いてからこんな誘いを様々な女性から何回も受け続けている…というか囲まれつつある
正直ここにいる女性全員がかなりのルックスとスタイルをしているがここで金を使ってしまっては奴隷を買うのに困ってしまうので
「この中で俺に奴隷として買われる気のある奴はいるか?」
この言葉を言った瞬間いままで多少耳障りだった声が一斉に止んだ
そして俺から離れようとする者や戸惑いが表情に出ている者など色々といた
「仕事内容は家事全般とたまに夜の相手を
待遇はそうだな…安心して眠れる場所と朝昼夜の3食、それと毎日風呂に入る権利に最低限の衣服の提供でどうだ?
なる気のある奴は手を上げろ」
ここにいる女性たちは皆身体に襤褸切れ(ぼろきれ)を身に纏っているだけで正直言って隠せていない人も何人かいる
それと風呂に入っていないのか若干臭う
俺の言葉を聞いてか離れようとしていた女性もまた俺の元に戻り手を上げた
「こんな生活なんてもうごめんよ
貴方の話が嘘でも本当でも私はついて行くわ」
少し気の強そうなオレンジ色の髪をポニーテールにした俺より少し年下と見える女性はそう言いそれをきっかけに俺のまわりにいた女性十数人全員が次々と手を上げた
「じゃあここにいる奴は全員俺の奴隷になるって事で良いんだな?」
女性たちは一斉に頷く
うはっww思わぬ所で大量getだぜww
今日の成果
元娼婦十数名獲得
使用金額0
うめぇww超うめぇww
「方囲、定礎、結!
…それじゃあついでにこの国についても教えてもらおうかな」
俺は十数名を引き連れ近場に座ると襲われる可能性を考えて全員を囲う結界を張った
「私たちこの国についてなんてほとんど知らないわよ?」
「えぇ、皆国についての知識なんてほぼないわ」
(°д°)
ヨソウガイデス
今回締めの部分をかなりなやんでしまいました…。
なので人によっては中途半端に感じるかも知れませんがご了承下さい
そして更新ペースがあまりにも不安定なので1週間以上1ヵ月以内の更新を
目指そうと思いますが基本的に月刊小説ぐらいで考えていただけるとありがたい
そして何かこんなヤツも入れて欲しい等の要望などございましたら感想に書いていただければ私なりに調べて入れていこうと思いますのでご意見お待ちしております
次回は宣言通り3/14までに更新したいと思います