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第4章 商業都市エルサルダ

吹っ飛ばされた俺とミーナだったがお互いにすぐに立ち上がる…事は出来ず俺は慣れない衝撃を味わった結果最強の身体にも関わらず全身に筋肉痛のような痛みが襲い動くことはおろか頭を回す事も出来なくなり(後にジオルクを使えば良かったと気付くがそれはまた後の話)、ミーナは吹っ飛ばされた勢いで後方の壁に激突し打ち所が悪かったのかそのまま気絶してしまい結果としてはなんとも呆気無い引き分けに終わった。



悶えている俺がジオルクを使ってミーナより先に回復し一体何が起きたのかを全てを見ていたアリーネ達に聞くとどうやらシェルブリットバーストに耐えられなくなった狼(門)が威力をそのまま俺にぶつけようとしたがベクトル変換を俺が行っていたため強大な衝撃の力が行き場を無くしその場で衝撃波となってあの場を中心に拡散したらしい

あ…ベクトル変換を衝撃波にも回せば確実に勝てたわ

反省はしている

だが後悔はしていない(キリッ

「とりあえず気絶しているミーナを運ばねぇとな」

あれからまだ10分も経ってないと思うが直に目を覚まさない事からこのままにしておくのは少し危ないだろう

「じゃあハヤトさんお願いしますっ」

「ハヤトが適任ね」

うん、消去法で俺しかいないのは分かってたけどさ…今さっき殺り合っていた人間を背中に乗せるって中々怖いぞ

「お姫様抱っこでもすればいいじゃない?」

そんな俺の心境を察したのか読み取ったのかは知らんがまた馬鹿げた事を言い出したよ。この死神娘は

「素敵じゃないですかっ!

是非そうしましょう」

……この2人気が合うのか?

ブレアが提案した事をほとんどアリーネが後押しをしてくる…。

仕方ない今日は街をまわりたいしとっとと運んでしまおう

人間割り切りが大事だよな、うん

俺はミーナが途中で目を覚まさないことを願いながらもアニメでしか絶対にありえないと思っていたお姫様抱っこで気絶しているミーナを抱え上げ無事にアリーネ宅へと運んだ

途中不思議なものを見る様な目で周りの人から見られていたがたぶん気のせいだ。いや気のせいだ。絶対に気のせいだっ!

とりあえずミーナをこのまま起きるまで抱えて置くのは俺の心臓に悪いので人1人が横になれるぐらいのソファーにゆっくりと降ろした

ふぅ…ようやく荷を降ろすことができたぜ

「とりあえず俺とブレアはこの街をまわりたいんだがアリーネにミーナを任せても大丈夫か?」

それを聞いたブレアが心底嫌そうな顔をしたが知った事ではない

仕返しだ

「なら私も着いて行きます」

そんな黒い部分全開だった俺に予想外の答えが返ってきた

いま何と?

わたしも着いて行きます?

…日本語でOK

っていってもここ日本じゃないけどね

「街の案内役は必要だと思いませんか?」

むぅ…アリーネの意見も一理ある

なにより俺たちは文字が読めないわけだから町のまわっても然程

大きな収穫が得られるとは思ってはいなかった

だからこそアリーネの申し出は非常に有り難いのだが…

「ミーナはそのままにしておいて大丈夫なのか?」

「あぁ…お姉ちゃんなら大丈夫ですよ

昔この部屋で酔い潰れていた時はいつもあそこで寝かせてましたし」

…気絶と酔い潰れは違うと思うがまぁアリーネが大丈夫だというならせっかくの提案を断る必要はないな

「それじゃあ街の案内頼むよ」

「はいっ!」

そうしていきたくないオーラを漂わせているブレアを連れて街の散策に出た

「広いなぁ…。」

アリーネの花屋を出てから5時間は歩いただろうか

最初は商店街の様な所を案内してもらいその中にある店の説明も

おおまかにして貰っていた

八百屋や肉屋、魚は周りを陸に囲まれているこの国では滅多に仕入れる事はないらしいので魚屋は無かったが他にも衣服を取り扱う店や子供たちの玩具を売っている店、魔導具といって結界を張ったり攻撃に使ったりするものを売っている店もあった

その中で俺が気になったのは剣や盾などを置いている店だ

単純に軍事を専門にしていないエルサルダに何故武器を置いている店があるのか不思議だったがアリーネに聞いたところあれは戦闘用ではなく飾り用なのだそうだ

一応戦闘に使えなくも無いが見た目重視なものばかりな為非常に使い勝手が悪いらしい

後街の中央に大きな灯台のようなものについても説明してもらったがあれはこの街に結界を張っている巨大な魔導具らしいがその地下には何人かの魔導士が交代制で魔力を送り続けているそうだ

そして5時間の成果がこれだけである

途中腹が減っていたのでアリーネの奢りで昼食をたべるのに30分ぐらい使ったがそれでも残りの4時間半歩き続けたにも関わらず街の半分しかまわれていないのだ

アリーネに案内役をして貰って本当によかったと思う

もし俺とブレアだけで街をまわっていたら大変なことになっていたかも知れない

とりあえず今日は遅いのでひとまず打ち切ることにしたが帰り道に後この街でなにが残っているのかアリーネに聞いたところあとは大体が居住区らしいのでなんとか目的は達成した

そしてブレアが疲労困憊だったが俺はあえて無視してアリーネ宅へと帰還した

アリーネ宅に帰ってみると流石にミーナも目を覚ましていたのだがとても不機嫌だ

他人の俺からでも機嫌が悪いのが見て取れる

ミーナはキッチンに立って料理をしていたのだが帰ってきた俺の顔を見てからこんな状態が続いてアリーネが何度か説得を試みたがどうやら駄目だったらしい

結果俺、ブレア、アリーネは椅子に座ってミーナがキッチンから出てくるのを待つしか無い

待っている途中でキッチンからいい匂いがしてきた時にはこの歳になって腹がぐぅ~っと鳴ってしまった

アリーネを前にしていたのでとても恥ずかしかったが隣に居るブレアもぐぅ~と鳴らせていたのが唯一の助かりだったか

因みに席位置は四角い机に上から見て左下に俺 右下にブレア

左上にアリーネといった感じだ

この世界に上座下座はあるのかは分からんが俺がこの席でいいのか?

そんな事を考えているとミーナが大きな鍋を持って来た

これからちゃんこ鍋ですか?ってぐらいの大きさを1人で運んで来た事には驚きが隠せないが今はあえてスルーだ

「貴方…ハヤトって言ったかしら?」

「はぃ?俺ですか?」

「貴方以外に誰に問いかけていると思っているの?

早く答えなさい」

「はいっ!私めはハヤト・ジンノでございますっ!」

超冷たい目線で見られたからついつい変な口調になってしまったぜ

「どうやら闘いは引き分けになってしまったみたいだからこのうちに居る事は許してあげるわ」

お?意外に話が通じる常識人だったのか

「ただし私の玩具になりなさい」

前言撤回

何言ってんだコイツは

「あの…どうゆう事でしょうか?」

「そのままの意味よ

私が退屈しない様な玩具になれって言っているの

この程度の意味も分からないのかしら?」

いやいやこの状況で誰がその意味合いを把握出来るのですか?

教えて下さい

ってアリーネの顔が何故か赤い…アリーネは意味を瞬時に理解したのか?

変態姉妹め…。

「具体的にはどうすれば良いのでしょうか?」

「その時の気分」

えー…。

絶望感がハンパないのは気のせいじゃないと思う

この姉妹はいったいどれだけ飢えているんだ?

妹は恥ずかしがりながらも…あー、思い出したく無い

姉はストレートすぎるし

…まさかこの世界の女性はみんなこうなのか!?

もしそうならこの先色々問題が発生してくる可能性が限りなく100%に近いのですが!?

「早く答えなさい

私は待つのは嫌いなの」

おぅ…いつの間にか俺の首筋にサーベル的な刃物が当てられているぜ…。どうやった?

とりあえず両手を上げておこう、後早く答えなくては本当に殺されかねない

まぁこの程度なら簡単に回避して距離を空ける事は可能だがなにかしでかしたら躊躇なく魔法撃って来そうな雰囲気だしてらっしゃるから止めよう、怖過ぎる

「この家にいさせていただく間のみでも宜しければその条件呑みます」

あまり長居するつもりはないからな

たった数日のために永久に玩具(奴隷)にされたら溜まったものではない

これでさりげなく俺が少しだけ有利な条件に変えてみたがどうでるかな?

「…まぁそれで良いわ」

うっしゃぁー!

完全勝利とまではいかなかったがなんとか勝利は勝ち取っただろう

「それなら貴方たちも夕食を食べて良いわよ」

はい、これは夕食直前の会話です

ありえないですね

隣にいるブレアに関しては自分が関係ない条件だと知るや否や早く答えだせよ。みたいな視線をずっと送ってきたのは非常にウザかった

鍋の具材と言えば魚と思わしき切り身と謎の茸的な何かと形的に恐らく豆腐と思われる物体の約3種類で構成されている

他にも具材自体はちらほら見えるのだが地球にいた事には見たこと無い物なので表現のしようがない



こうして俺はこの世界の食べ物を知りながらも予想していたより美味かった鍋に感謝をしてその日は眠りに着いた………なんて楽な終わり方をする訳が無く食後にクロイツェフ姉妹と雑談程度に話をしていたらいきなりミーナが

「アリーネはもう味見は終えたの?」

等と瞬時には意味が理解出来ない事を言い出したが

「お風呂場で味見させてもらったわ」

と言った瞬間に俺は嫌な予感がし、隣にいるブレアもアリーネのその言葉で意味を理解したのか俺にとっては嫌な笑みを浮かべてこちらを見てくる

ちょ…勘弁してくださいよ…。

クロイツェフ姉妹の目が獲物を前にした獣の様な目をし出したよ

俺どうするぅ!?

回避方法は…黒子だな

俺は流石に前の傷がまだ癒えていないうちにまた新しく傷をつけられたくはないのでビリビリ中学生をこよなく愛すレズ中学生の能力を想像

囲まれていた状態から直に抜け出したのだが

「チェーンディバインド!」

「なんとぉ!?」

抜け出してミーナの後ろから少し離れたところに逃げたつもりだったのだが俺が出現したと同時に微弱だが朱色に光っている鎖に左手首を拘束されましたはい

だがここで捕まってしまうと100%フラグが成立してしまう

そんな事はこの俺がゆるs「さっきした契約よ。私の部屋に来なさい」しちゃいました

そして何故か鎖の数を増やされ俺は怖ろしい程の笑みを浮かべるミーナさんによって部屋に連れ込まれてしまいました

しかも鍵までかけて…。

くそっ…だがしかし!

俺は見た目は子供頭脳は大人な小学生の必殺武器腕時計型麻酔銃をこっそり右手首に出現させて置きましたww

これならとっつぁん以外の人ならかなりの時間眠らせて置くことが出来るこの状況にぴったりの武器だ

その間にも服を脱ぎ出そうとしているミーナはそうとう油断しているのか俺に後ろをみせている

やるなら今しかない!

俺は首筋に狙いを定めるとそのまま麻酔針を発射した

麻酔針は見事にミーナの首筋に当たりふらついたかと思えばベッドに倒れこんだ

麻酔針マジ最強ww

アリーネとは違いかなり成長しているミーナの身体を見たくない訳ではないのだが襲われると思えば眠らせたほうが絶対に良い

ミーナは特に貪欲そうだからな

下手したら搾り取られてここでゲームオーバーになりかねないのなら回避は必要だろう

俺は部屋に戻れないし風呂にも入れないので困ってはいるが明日の朝早くに入る事で今日は妥協しよう

俺はベッドから出来るだけ離れた壁に凭れ掛かり寝る事にした

正直非常に寝辛いがベッドで一緒に寝て先にミーナが目を覚ましてしまった場合寝ていては俺が一切抵抗出来ないのが非常に怖いのでベッドは断念だ

そして俺は時間をかけてゆっくりと眠りに落ちていった

「せっかくだから私も楽しみましょ?アリーネ」

「えっ?ブレアさん!?ちょっと…待ってぇぇ」

そんな声が眠りに落ちる直前に聞こえた気がした





翌朝流石に疲れが溜まっていたのか俺が目を覚ました時には既に陽は昇っており窓から陽射しが入り込んでいた

幸いにも俺の方がミーナよりも先に起きれたらしくミーナは未だベッドで熟睡中だ

鎖は無くなっていたので逃げるようにミーナの部屋から這い出て来ると少しやつれた感じがするアリーネと肌の潤いが増した気がするブレアが一緒に朝ごはんを作っていた

一体何があったんだ?

あえて突っ込まないでおこう。地雷な気がしてならない

だが話題は欲しい

「アリーネ、今日王様のところに行きたいんだけど、どうすればいいかな?」

「え?…あぁそれなら今日王様が復興の激励を兼ねてエルサルダに来るからそのときにあえばいいと思うわ」

へぇ…王様らしいこともしっかりやるんだんな

俺はてっきり嫌な印象が根強い貴族みたいに国民を愚民呼ばわりするクズを想像してしまった

まぁとりあえず今日は王様に会う事が目的になる

それにしても…2人に何があったのか気になるな…。


あけましておめでとうございますm(__)m



前回の後書きで述べた通り1月中の更新が叶いました(^∀^)っ!



それと読んで下さっている皆様にご報告があります



なんとっ!この小説の観覧者数が前回の更新日に1000を突破致しましたッ!!



その数字を見た時あまりに嬉しくて私発狂するかと思いましたよ…。


今年も頑張って更新していきたいと思いますので宜しくお願い致しますm(__)m


次回の更新目処はまだ立っていませんがなるべく早く更新致します

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