第0章 プロローグ
初投稿です
よろしくお願いします。
目覚めたら知らない天井…ではなく真っ暗な空間にいた
「どこ?ここ?」
状況を把握する為に昨日の事をよく思い出してみよう
俺の名前は神野 隼人
歳は19で大学生になって2年目
黒髪に茶髪が多少混じっているだけの普通の日本人だ
身長は…176ぐらいだったかな?
体重は61kgで最近少し太り始めてしまった
まぁまだまだ普通の体形である
高校卒業してからは大学に入って最初の1年は真面目に通っていたが成績が常にtop5の中に入り続けた結果(唯一自慢できる所)教師からの嫌がらせかと思うぐらい色々手伝わされた挙句同じ1年生から陰湿な嫌がらせを受け始めたので最近は週1ぐらいでしか大学にいっていない
両親は共働きだが父・母ともに年単位で海外出張に行く超エリート。
金銭面は毎月20万程銀行に入金があるので不自由はない
その為基本警察のお世話になる様なことをしなければ楽な環境で生活をしている
俺はパソコンのオンライン対戦でかなり上位におり昨日は確か1日中パソコンの前にいて流石に目が疲れて頭が痛くなってきたので
布団に入って眠りに落ちた
そして目が覚めたら真っ暗空間…振り返ってみたが全くもって理解不能だ
夢かもと思って頬を軽く抓ってみたが普通に痛い
暫くの間考えていると後ろに誰かいる様な気がした
こうゆう場合振り返ったら死ぬパターンだから振り返りたくはないのだが一応振り返ってみるとそこには……(°Д°;)
全身を黒いマントで覆った死神さんがいらした
何故一発で死神と分かったかと言うとまず顔が髑髏な事と2mはあるだろう大きな鎌をもってらっしゃったからだ
しかもその鎌の刃の部分が血をすわせたのかと思うぐらい赤黒くなっていたので正直絶句する
軽いパニックに陥っているそんな中死神が口を開いた
「ようこそ神野 隼人くん
あなたがここに来るのをずっと待っていたんだよ?」
「……はい?」
思わず変な声で返事をしてしまった
というかいきなり死神と思われる生物?が鎌を持って後ろに立っていたかと思えば可愛い女の子の声で名前を呼ばれて待っていた?
ダメだ、理解が追いつかない
「私はあなたがこの冥界に来てくれるのをあなたが生まれた時からずっと待ってたの」
まるで告白さながらにそんな事を言われても理解出来なかったが
聞き逃してはいけない事を聞いた気がする
「ちょっと待て、今冥界って言った?
冥界ってあの死者がいる冥界?」
「その通りだよ」
「いや俺まだ三途の川を渡った覚えないんだけど俺が死んでた
としても死んだら三途の川を渡るんじゃないのか?」
「あぁ…詳しくは後で王様が説明するからちょっと宮殿まで来てよ」
三途の川の話を振ったら急にめんどくさそうなリアクションをとったかと思えばなんか宮殿にさそわれたんですけど…。
殺されること覚悟で一発殴るべきか?
「分かった、速く連れていけよ」
やっぱ怖いので大人しく連行されることにした
「OKじゃあ行くよ?」
そういうと死神は黒いマントの中から骨の腕を出したかと思えば俺の方にかざした
すると俺と死神の足元に魔方陣が出現して目を開いていられないぐらいの眩い光を出した
「っ…だからここはどこだよ」
光が収まると先ほどの真っ暗な空間からどこぞの王室の様な場所にいつの間にか来ていた
「やぁ神野 隼人君
僕がこの冥界を納めている王ブラト=F=死天だ
急に来てもらってすまないね」
またも後ろから声がいて振り向くとバラガン陛下の刀剣開放状態の様な骸骨が喋っていた
つまりここが宮殿な訳ね
「いえ、王様にお会い出来て光栄です。ご存知の通り私が神野 隼人です。」
そう言って手を差し出した
一瞬手を骨にされないかなと不安がよぎったが大丈夫なようだ
「では後の説明の王自らお願いいたします」
死神が俺の後ろから王に話掛けたかと思ったらまた魔方陣を使いどこかに行ってしまった
「そうです
最初から説明のほう宜しくお願いしたいのですが?」
「まぁとりあえず座りたまえ」
王が急に俺に手をかざしたかと思えば俺の後ろに椅子が現れた
魔法超便利だなオイ
「では失礼します」
椅子が出たのならば座らない道理はないのでとりあえず座らせてもらった…ふかふかで座り心地いいな
「隼人君。君を呼んだ理由は簡単だよ
君に頼みごとがあるからだ」
「頼みごと………ですか?」
急なことで流石に聞き返す
俺ニートとあまり大差ない生活送ってるのにそんな俺に頼みごとって…大丈夫か冥界
「実は君に異世界に行って欲しいんだ」
「………異世界?」
王の言葉は一応普通の感覚を持っていると自負している俺が聞いてもかなり不思議な話だった
まぁ冥界も異世界だと俺は思うのだが
それでも興味はあるので聞いてみたところ
今1つの異世界で本来存在するはずのないものがいくつか居る
だが死神は名の通り死の神なわけで直接的に手を出す訳にはいかないらしい
そこで人間の力を借りて間接的に存在するはずのないその世界にとっての異物を消滅させたい
だが異世界は向き不向きがあるらしく魂の波長が合わなければその人間は廃人化してしまう
そこに丁度魂の波長が一番合う俺が生まれた
結果19年の歳月はかかったがそれ以上に波長が合う人間は現れなかったので俺が呼ばれた
4、5時間は話されたので要約するとこんな感じだ
「でもその異世界には魔法やら霊圧などが存在するのではないですか?そうなると俺ではとてもじゃないですが瞬殺されますよ」
運動神経が悪い訳ではないが月牙天衝みたいな技が来たら確実に
死亡確定だ。女を知らない内はまだ死にたくはない
「大丈夫。僕らは<直接的>には手を出せないと行ったが<間接的>なら手を出せると言ったよね?だから僕ら死神の中で伝説と称されている武具を貸し出すよ。世界からはその世界で最強の肉体が提供される
これは…チート過ぎるだろ…。
それに伝説の武具か…厨二病だな
「さてさて最後にこの頼みごとは君の命が尽きるまでやってもらうことになるけどそれでもやる気はあるか?
もちろん強制は出来ないから嫌なら今日の記憶を消して君を日常に帰すよ
一生か…。
ちょっと考えるな…そうだこれも聞いておかないと
「王様1つ聞きたいことがあります」
「なんだい?」
「その世界に可愛い女の子はいますか?
居るならばハーレムを作ることは仕事上問題ですか?」
たとえ二次元にはまっていたとしてもやはりハーレムは作りたい
これは男のロマンだろう
「…まぁ作ってもらっても構わないよ」
この言葉で地球への未練は一切無くなった
「では是非行かせてください」
向こうの世界で最強かつハーレムを作れるなら行かない手はない
ハーレム作り頑張らないと
「そ、そう。引き受けてくれるならことらは歓迎するよ
けどそんなに直に決めてよかったのかい?考える時間なら用意して
あるよ?」
この王様…バカだろ
そんなおいしい話に喰い付かない奴はリア充ぐらいなもんだ
非リア充の俺には関係ない
「いえ、もう地球に一切の未練はありません
それに元の生活に戻ってもつまらない日常をただ生きていくしか
ないですからね」
就職先にこんな良い物は一生かかっても見つけられない
ならここで異世界に行く方が勝ち組だ
「本人が納得しているなら問題なさそうだ
では、異世界に行く準備に取り掛かろう
まず君がこれから行く世界の名は<フォーゲリア>。
地球と似た環境ではあるが違う点はいくつかある
まず魔法が存在し精霊や魔物といった生物がいる
魔物とは別に蟲と呼ばれる生物が居るんだけど
この蟲は地球の虫をそのまま巨大化させた感じの生物だよ」
王は懐から手の平サイズの鍵を取り出し俺に差し出した
「そんな生物が存在する世界だからね
地球という割と安全な世界にいた隼人君には考えられない危険が山のようにある。護身兼職務用にこの鍵を渡すよ
手に持ってくれ」
王に言われた通りに鍵を片手で持つ
少し重い5kgぐらいか?
高級そうな装飾をしてある鍵は重さも相まってかなり存在感がある
そんな鍵を興味深く見つめていると王がまた話かけてきた
「その鍵はこの宮殿の地下にある武具が保管されている武器庫の鍵だ。普通は鍵穴に挿すけど、鍵を体に埋め込むことでどこでも武具を取り出すことが出来るようになる」
…スゲェな
なかなか使えるけど埋め込むって言わなかったか?
そのことについて聞こうとしたとき急に鍵が光出した
すると鍵は俺の手の中にどんどん沈んでいく
「待て待て待て!
骨とか色々あるから砕けるって」
そう思っていたがどうやら骨やら筋肉やらはすり抜けているらしい
そして鍵が手に中に全て沈み込むと体内を移動し始めた
痛みはないが自分体内を鍵が移動していると思うと気分はあまり
よくない
そして鍵は心臓の部分でようやく止まってくれた
一息ついたときに王様が
「まだ終わってないよ?」と言った
その時頭に響くようにこんな声が聞こえた
(ふぅん、甘いぞ!隼人!
リバースカードオープン!!)
しゃ、社長!?
何か起きると思ったその時鍵が心臓に向かって移動を再開したのを感じ取ってしまった
俺の心臓と鍵が一体化していくのがわかる
そこから今度は血液に乗って全身に浸透していく感覚にみまわれた
10分ほどすると身体の中に鍵の存在を感じなくなっていた
ただ、ものすごく全身が熱い
持久走をした後のように身体から熱が消えない
すると王が
「鍵との融合は完全に上手くいったみたいだね
よかった」
ふぅと胸を撫で下ろしていた
ん?これって安全じゃないのか?
案外危険なことをやらされたんじゃないか?俺。
「無事に終わったから全部話すけど実は融合が上手くいかない場合もあるんだよ」
(^ω^)ホゥ
「融合が上手くいかない場合はどうなるんですか?」
王はこちらをまるで見ようとはせず横を向きながら話してくる
「その…まぁ…液体に…なるかな…。」
(♯^ω^)ビキッ
「液体になった人の末路は?」
「大丈夫だよ
ちゃんと生きてる…スライムとしてね
まぁそんな事より鍵の力を試してみてはどうかな?」
俺の命に関わる事をそんな事で纏められた事に流石に文句を言おうと思ったがこのチートな鍵の力も手に入ったのでまぁ許してやろう
てかやり方がわからんぞ
「色々言いたかったですがまぁ良いです
それとやり方を一切教えてもらってないのですが?」
そんな俺に王は笑いかけながら?こう言ってきた
「やり方はいたって簡単だよ
君の知っている武具を思い浮かべるだけだ」
「イメージしろ…って事ですか?」
「その通りだよ」
う~ん、かなり怪しいがとりあえず何か考えるか…
そうして目を閉じて想像したのは刀
ただし刃が柄から5本に分かれている若干ナルシストが入ってる
某死神の始解状態
藤孔雀
手に重さを感じたので目を開いてみると…ホントに出ちゃったよ
「そうそう
その鍵は君の身体に同化してるから超能力や魔術といった類も想像さえ出来てれば発現するけどそっちは向こうに行ってから存分に使うと良いよ」
おい待て
これ無敵じゃね?
こうして<フォーゲリア>に行く準備が整った