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謁見式と悲しみと (改)

読んで頂ける方、待って下さった方、本当にありがとうございます(^-^)

当方は社会人の為、御時間を頂けると嬉しいです。



謁見等の公の場では正装で臨むのが身分のある者の礼儀らしい。


……礼装に何か違和感がある、とても違和感がある。


隣を歩いているクレハを横目で見る。 藤色の打掛の襟に、フードが付いた様な物を羽織っている。 裾が2mほど長過ぎるので、侍女の方が二人懸かりで持ってくれている。


布地は高級な呉服屋にでも置いてある、反物の様に見える。 下に着物なら、まだ変でもないのだがセレブの方々が乗馬の時に着る様な格好にブーツを履いているのでかなり変だ。


これが巷で噂の和洋折衷というものだろうか……?


色々とガードが固そうに見える。 年頃の娘さんがいらっしゃる、お父さん方も安心しそうだ。


対して俺の格好はまだマシだと思う。 部屋を出る前に羽織った藍色のフード付き打掛けまでは一緒だが、裾は足元ほどで、下に着ているのはローブだ。 少しゆったりとしていて、これも裾が足元くらい。 それに腰の辺りに幅広い帯の様なものを侍女の方に締めて貰った。 足にはサンダルを履いている。


これの打掛けを脱いで帯?の代わりにベルトを締めたものが、俺やクレハが普段着ていた格好になる。


まだ謁見の間には距離がある様なので、何となく話しを振ってみた。


「女性の礼装は大変そうだね」

「ハァ、やはりそう見えますか?」

「見える、見える! えらく肩肘が張って窮屈そうだ」


俺の率直な感想に、苦笑しながら答える。


「実はこれ、未婚の女性用の礼装なんです」

「フ~ン、何でまた、そんなに大袈裟な格好になるんだ?」

「何でも、女性の貞節を守るためとか何とか……」


イヤイヤ、チョッと世のお父様方の気持ちを考えてみただけなのに、アタリかよ!?


「ヘ、ヘェ~大変そうだネ」

「えぇ、こういった行事がある度に着ないといけないので、本当に疲れます」


と、小さくため息を付く。 でも直ぐに微笑みを浮かべる。


「姉様は婚約なされるから、もう直ぐ着なくて良くなるって、よろッ……」


ハッとした顔になり、見る見る内に青褪めた暗い表情に変わっていく。


俺は不味い事を聞いたのかと思い謝った。


「ご、ごめん! 何か気分が悪くなる事、聞いたみたいだな!? もう聞かないから。


[そして、ふと思い出し、上を見ながら、余計な一言を、付け加えてしまう]


……アレッ? 姉様って?……前にクレハって第一王女って言わなかった?」


歩きながら横を見る。


誰もいない。


後ろを見る。


……立ち止まり、俯いて、肩を震わせる、彼女がいた。


慌てて駆け戻り、焦って声をかける。


「ど、どうしたんだ!?(な、泣いてる!?)……何か分からんけど、本当にごめんなさい!! た、頼むからもう泣かないでくれよ!!」


俺が謝る度に、何度も首を横に振り、しゃくり上げながら言葉を紡ぐ。


「…ヒクッ、違ッ、ィック…違ッ…ヒクッ、違う、ック、の……違うの!!」


クレハを見ながら思う。

多分これが原因か……?


「違ってたらゴメン……ひょっとしてさっきの姉様とかの事か!?」


途端にビクリと体を震わす。


何か……嫌な予感がする。


少しだけ待ってみるも、声を殺して泣いているばかりで返答はない。


後ろの侍女達に目をやる。


沈痛な表情で此方に首を横に振る娘と、険悪な表情で此方を睨み付ける娘と……二人とも何も言わない。


……埒が明かない、頼むから答えてくれ。


「なぁ「アンタを喚ぶ為に姉姫様は命を捧げたんだッ!!」ッ……」


……やっぱりか……当たって欲しくない事ばかり、よくも当たる!!


更に、俺に詰め寄ろうとする睨んでいた侍女を、何とか泣き止んだクレハが押し止める。


「ホノカ……止めて『ですが!! 姫さ「お願い!!」ッ……出過ぎた真似を……無礼を御許し下さい』


侍女の娘はクレハに、次いで俺にも一応の謝罪を入れた。


もう一人の娘はクレハを宥めながら目元をハンカチで軽く押さえ、泣いて赤くなった所に化粧を施し体裁を調えている。


何とか取り繕えたクレハは俺に頭を下げ告げる。


「申し訳ありません、私のせいで謁見の時間を圧してしまいました。 後程、詳しい話しは必ず致しますので、今はどうか御許しください」


先程の様子よりは少し落ち着いて見える。 でも、こういった時は無理させない方が良いと思うが……。


「本当に、大丈夫なのか? 無理なら取り敢えず……」


「はい、もう大丈夫ですから……。 何度も御気を使わせて申し訳ないです。 急いで謁見の間に参りましょう」


 


クレハは、矢張り流石だった。

逆に俺の方がヤバかった。 何だかんだで、いつの間にか心に負担が掛かっていた様だ。


声をかけられてもボーッとしてたり、目に映っているのに意識外だったりと、クレハのフォローが無ければ無礼討ちされても仕方がなかったと思う。


そうやって意識を散らしている間に謁見式は終わっていた。


王や側近との内々の話し合いは俺の体調不良という事で、後日に改めて貰った。


 


自分よりも年下の女の子が、自分の力で必死に頑張っている時に、俺は何をしていたんだろう?


情け無さ過ぎる。 何がどう対応するか?だ!!


ベッドに入っても、暗くなっても、鬱々と考えてしまい眠れない。


ノックの音が聞こえる。


俺は気怠げに返事をする。


「誰だ? 開いているから勝手に入って来れば良いだろ!?」


暫し時間が経ち、扉が開き、入室の挨拶と共に、ランプの灯りが目に入る。


今は一番会いたくない人が来た様だ。


「御気分は如何ですか?」

「最悪かな……」


心配して来てくれた娘に対して何て言い草なんだ。 何様のつもりだ俺は!?


「そうですか……でも後程、必ず事情を御話し致しますと約束しましたので」

「お生憎様、俺は聞きたくない」


馬鹿か、俺なんてシンジマエ。


「私が話したいんです。

貴方に聞いて貰いたいんです!!」


俺は何も喋る気がしない。

だから黙る。


「……話しを聞いてくれれば、後は私の事を好きにしてくれても構わない!!

犯そうが、殺そうが自由です。


だから、お願い!! 無視しないで、話しを聞いて!!」


クレハの必死さが痛々しい。


それが逆に、何も出来なかった俺を追い詰める。


「だからそんな事は頼んでない!! 聞きたくないんだ!!


もう俺なんか放って置いてくれよ!!」


クレハの気配が変わった。


思わずクレハを凝視する。


顔は無表情なのに、身震いするほどの怒気と殺気が伝わってくる。

そして有無を言わさない、清謐さを称えた瞳で俺を見ている。


そして別人の様に冷えきった声で、こう言った。


「いいえ、貴方には、聞く義務が有ります。 例え自ら望んだ訳でもなく、勝手に喚ばれたのだとしても、一人の命……姉様の命と引き換えに、貴方は此処に居るんですから!!」


俺は気圧されてしまい、沈黙するしかなかった。


そして始まる、長いようで短い、悲しくも残酷な話が……。



空欄、改行や句読点等々、少し改めたんですが如何でしょうか?

良さげなら、1・2・3話も少し弄ろうかと思います。

紹介文も弄った方が宜しいとは思うんですがどうでしょう、何か良い言い回しがあればアドバイスして貰うと助かります。

当方は余り文才がナイノデ…。

誤字・脱字も突っ込んで頂けると幸いです。では失礼します(^-^)/

本文を少々、改行・空欄を変更しました。

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