0.5話 ミミちゃんの朝!
1話の前日譚です。ミミちゃん…
朝の光が、木の葉の隙間から
ぽつぽつと降り注いでくる。
ミミはまだ布団の中で、
ふにゃふにゃと体を丸めていた。
「にゃむ……あと五分……にゃ……」
尻尾が布団の端からぴょこんと出て、
左右にゆらゆら揺れている。
でも、すぐに我慢できなくなって、
ぱちっと目を開けた。
「やっぱり起きちゃうにゃ!」
ベッドから飛び起きて、まず窓を開ける。
朝の風が、ふわっと部屋に入ってきて、
ミミの白い髪と猫耳を優しく撫でた。
「ふぁ~……いい匂い……」
外には、いつもの花畑。
ピンクの花、黄色の花、青い花が、
まるでお祭りみたいに咲き乱れている。
ミミは両手を広げて、深呼吸。
「今日もいい天気にゃ~♪」
次に、鏡の前で髪をとかす。
ふわふわの白髪をブラシで梳くと、
さらさら音がして気持ちいい。
猫耳をぴょこぴょこ動かしながら、リボンを結ぶ。
今日はピンクのリボンにしよう。
だって、今日はお気に入りのワンピースの日だもん。
白いワンピースに袖を通すと、
裾がひらひら揺れて、
自分でもちょっと照れちゃう。
「えへへ……かわいいかもにゃ?」
くるっと回ってみる。
尻尾も一緒にくるくる回って、
なんだか自分がお人形さんになったみたい。
朝ごはんは、昨日摘んできたベリーと、
村のおばちゃんがくれた蜂蜜パン。
小さなテーブルに並べて、ぱくっと一口。
「ん~~~! 甘くておいし~いにゃ♡」
ベリーの汁がぽたっと頬に落ちて、
慌てて舌でぺろり。
「もったいないにゃ……」
それから、いつものルーティン。
家の周りをぐるっと一周散歩する。
お花に「おはよう」にゃ、
木に「今日もよろしく」にゃ、
蝶々に「かわいいにゃ~」って話しかける。
蝶々がミミの鼻先に止まると、
くすぐったくて笑っちゃう。
「にゃはははっ! もう、逃げないで~!」
そのまま草原の方へ。
ここがミミの一番好きな場所。
柔らかい草の上にぺたんと座って、空を見上げる。
雲が、ふわふわした綿菓子みたい。
「今日も平和だにゃ……」
尻尾を膝の上にのせて、ぎゅっと抱きしめる。
「誰か一緒に遊んでくれたら、もっと楽しいのに……」
ちょっと寂しくなって、ぽつり。
でも、すぐに笑顔に戻る。
「ううん! 今日はきっと、素敵な出会いがあるにゃ!」
そう信じて、ミミは立ち上がった。
両手を大きく広げて、くるくる回る。
白いワンピースが花びらみたいに舞って、
猫耳がぴょんぴょん跳ねる。
「世界って、ほんとにきれいだにゃ……!」
太陽が、ミミの小さな体を優しく包み込んだ
ただただ穏やかで、甘くて、ふわふわな朝。
「…!あっちに人の影が見えるにゃ!」
ずっとこの平和な日常が続きますように。




