#3
メールの送信元は知らないアドレスだった。
「即月様へ」
「私はあなたの動画のファンでございます」
「ささやかではありますが、あなたのサポートさせていただきました」
「またご連絡差し上げます」
本文書いてある内容を見ても、まったくピントこない男。
「一体、誰なんだこの人は」
「ただ再生回数が上がったタイミングで来たこのメール」
「何か関係があるんだろうか」
再生回数が上がったことと、この謎のメールが来たことで、男は動画を上げるどころではない。
「とにかく、今日はもう寝よう」
男はぐちゃぐちゃになった頭を休ませるべく、床についた。
次の日も男は会社へ行き、いつものように仕事をこなす。
「今日こそは動画を作るぞ」
男は会社が終わると家に帰らず、ある飲食店に入った。
そう、動画を上げるべく、食べるシーンを撮影する。
「よし、今日は老舗の蕎麦屋だ」
男は食べてるシーンを手持ちのカメラで撮影し、家に帰った。
「さぁ、急いで動画を作るぞ」
男はPCを開き、動画づくりに入った。
かなりの時間が経った。
ようやく動画が完成した。
「さぁ、明日の19時公開にセットしてと」
男は作った動画を既定の時間で公開されるように設定し、就寝した。