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43 魔境へ接近

さてと、朝食はいつもよりしっかりと食べてから、ブラックホースに馬具を装着して出発の準備を整える。

「バンくん、矢は大丈夫?」

「はい!マジックバックにしっかり入れてます」

矢筒と矢束軸を結構な数を入れている。

無心で作ったので、もう何本あるかとか分からない。

城門を搬入出で通過して、舗装された道を……

「やっぱり防護柵の抜け道でも作った方がいいかなぁ」

防護柵を抜けるだけで30分も掛かってしまった。

敢えて一本道でも作れば、逆にそこを通ってくれるし、狙い撃ちし易い。

森まで1時間とか計算していたが、あれはブラックホース単騎での計算であって荷馬車を牽いての計算ではないし、荷馬車のサイズも大きくなっているから、うーん、2時間?

あれ?前の計算って舗装込みだっけ?

どちらにしろ、早く出発して正解だな。

「道中の獲物はどうしますか?」

「野生動物は放置。モンスターは、あんまり居ないね」


森へはブラックホースを近付けない方がいいよね。

頼りにしてるし、パーティーメンバーとして成長はしているだろうけど、普通の馬だし。

イヌワシと共に危なくなったら逃げられる様に馬具を外しておこう。

「本当に行くんですね」

気配察知と魔力察知を連続使用しつつ進めば、安全はある程度は確保出来るだろう。

周辺の木々を集めつつ、舗装していく。

岩って案外無い物だな。

「あっちに小さいのがいるよ」

「ど、ど、どこですか?!」

「バンくんの右斜め前方」

「ヒ、ヒィ!」

頭が出た瞬間にゴブリンの頭に矢が刺さる。

怯えていても狙いは正確だなぁ。

小さい獲物には、返しの無いただの鏃を使う様に言っておいたのはちゃんと守ってくれている。

ただ、適当に選んだ可能性もあるけど。

今は鏃は骨素材だけど、鉄にしたら威力が上がるだろう。

でも重さやバランスの問題もあるし、使うのはバンだから帰ったら試作を数本渡そうかな。

前方の木々を纏めて搬入してるから、いきなりモンスターと出くわすこともあるが、バンが怯えつつも速射で射貫いていく。

バンはキョロキョロと周囲警戒をしているが、取り敢えず察知を怠らなければ、問題無い。

そんなバンに無駄な警戒を任せて、鑑定で良さげな物を片っ端から搬入してから舗装をする。

結構前進出来たけど、今の所は木のモンスターは見掛けていないから、まだ魔境では無い、と思う。

バックパックの中身を魔法具のマジックバックを木専用として移して軽量化しておこう。

あ、腐葉土と土も集めなきゃ。

ってか、岩が全然集まってない。

とかしてたら、限界値まで集めちゃったな。

ブラックホースの負担も考えると荷馬車に積むのも嫌だし、引き返すか。


「うーん、成長したとは言え、ここまでとは」

イヌワシが落としたであろうゴブリンだと思われる無残な何か。

ブラックホースに蹴られたであろう、これは分かる、コボルトが多数。

呼んだら荷馬車に集まってくれたが、両方とも状態が興奮になっている。

状態を普通に戻して、帰還するか。

この感じで森を開拓するなら半日仕事ってところかな。

帰りながら、設計士等の建築物を思案編集をして、着けば搬出して、整頓して、出来れば建築する。

これで1日って感じかな。

魔境に近付けば自ずと強いモンスターも出るだろうし、木のモンスターが出てくれば、舗装計画は遅くなるだろう。

ブラックホースには負担を掛けて申し訳無いが、城門前の防護柵を大型馬車が通れる程度に撤去し、舗装し直す。

ダメだ、城門を開ける分の容量も無い。

前もこんなことあったような……。

勢いで造ったけど、城門要らないような気もして来た。

誰が攻めて来る?

「はぁ、ナイルさんみたいなスキル作ればいいのかなぁ」

とりあえず、城門前にまた荷物を広げて、城門を搬入して、ブラックホースを進ませる。

面倒だけど、城門を仮置きして、荷物を搬入して、城門内で、毎回これは考え物だ。


スキル名称:アイテムボックス

スキル効果:自分だけの空間に物を保管出来る

発動代償 :必要素材

発動代償 :自動算出

消費CP :自動算出


スキル名称:アイテムボックス

スキル効果:自分だけの空間に物を保管出来る

発動代償 :MP20消費

発動代償 :任意MP消費により空間拡張可能

消費CP :50000CP消費


あー、これ絶対無理な奴~。

無理しても最初は全然使えなくて、拡張にも苦労するんだろうなぁ。

多分、場所間を移動するのも同じ感じになるだろうな。

「ロイ様~、どうしました?」

「あ、ごめん。今行く~」

現実的なことから対処していこう。


岩は節約したいところだけど、防衛戦用は必要無しとして、必要な建物を優先しよう。

現状必要なのは、製鉄小屋横に鉱石置き場の小屋を建てるとしよう。

後は、木も調達出来たし、寝床になる小屋を建てたい。

最低限で構わないけど、荷馬車で寝るよりマシな程度に。

ベッドも欲しいな。

都市設計士と工芸職人があれば、どうとでもなりそうだ。

残念ながらマットレスが作れないのは仕方が無い。

部屋には狼の毛皮で敷物を作って、ウルフの毛皮で敷き布団、グレイウルフの毛皮で掛け布団。

まぁ、掛け布団はまだ使わないけど、一応作ろう。

お風呂は、岩の在庫的に無理か……

冬、いや秋までには何とかしないとな。

鍋湯で身体を拭くのは耐え難い。

お風呂が当たり前の生活をしてきたのは、今の現状にとって良くない。

多少は慣れたつもりだけど、不衛生は何よりも病気の心配がある。

医者も薬師もいない現状では、貰った薬が足りなくなったら?無くなったら?

使わない為の努力はしないと。

そう言えば、オークの脂身で石鹸を作ろうとしてバンに切り分け作業をお願いしてたけど、ナイルに貰った以上、使い道が無くなった。

料理で普通に油として使えばいいのか。

鉄はどうなったかな。

うん、1日も置けば固まるのか。

木もあることだし、新型馬車も作ろう。

あれ?新型馬車は鉄じゃなくて鋼鉄が推奨されてる。

鋼鉄が手元にあるから変わったのか?

足りるかなぁ。

おっと、新型馬車用の馬車小屋も増築しないと。

そして鉄の鏃も試作しよう。


おー、おー、作り過ぎた。

鉱石置き場小屋は造りこそ以前の様によく分からないが、まぁ、普通に見る分にはただの倉庫だ。

ただ、入口が大きいだけ。

寝泊り小屋はベッドと机と椅子が置ける程度の広さが2部屋と、居間的な部屋があるだけの小屋にしたつもりだったけど、トイレが追加として最適解されていた。

魔石を付ける場所があると言うことは、水の魔石かな?

もしかしての水洗トイレだった。

小屋の外に周ると何やら蓋があり、地下にトイレのモノが溜まるのか。

ん?これっていずれ溢れないの?

最適解されているのだろうけど、どう最適解されたのかの確認の為、中に入……。

利用前とは言え、勇気無い。

そんなことよりベットだ!

フレームは普通だが、内側の格子の編み加減が凄い。

普通の木のはずなのに、何故か蔓の網籠の如く。

大きく木網されている訳では無く、小さな木網が沢山、それ故かどこでも弾力が同じになっている。

「いやー。ロイ様。僕はこれだけで寝れますよ」

好評なので良しとしよう。

敷物も敷布団も掛け布団も好きに使って貰おう。

さてさて、新型馬車は~、4人乗り仕様で荷運びと言うより人を運ぶを主眼としよう。

後方に荷物を入れる場所も作ろう。

御者台にも屋根が付く仕様にしよう。


「うーん、これ装飾したり、何かしら塗料を塗ったら貴族馬車になりそう」

外観は良しとして、新型馬車の本領は足回りだ。

足回りが全て鋼鉄製か、これは何だろう、鋼鉄のクルクルした物が、各車輪の軸に繋がっていて、どういう仕組み?

クルクルの真ん中の太い筒にちょっと細い筒が繋がっているけど、これもどういう仕組み?

クルクルはバネ?

「ちょっとバンくん、乗って飛んでみてくれる?」

おぉ~、衝撃を吸収しているように見える。

走行の衝撃を吸収する感じに最適解されたのだろう。

明日のお楽しみだ。

そうそう、この馬車用の小屋を増築しないと。

鉄の鏃はとりあえず10本作って、バンに試射して貰おう。


「ロイ様、そろそろ夕食作りませんか?」

あ、陽が落ちてる。

まだまだ、したいことと言うかやらなきゃいけないことが。

集めた薬草の類を移植して、畑区画にも。

あ、明日森に行く暇は無いな。

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