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30 建設

いやはや、バンに呆れられてしまった。

どうやら設計編集に夢中になっていた間は、ずっと皿とスプーンを持って固まっていた様だ。

何度も話し掛けれら多様だが、うん、とかはいはい、とかしか適当な言葉しか出さなかったみたい。

それにしても都市設計士の職業は面白い。あれやこれやと、色々な創意工夫が出来るからだ。

基本は立体で編集し、組み上げていける。

それが、完成すれば、平面図や立面図にも反映される。

残念なのは、その設計図を製図する専用の道具が無いことだ。

今のところは頭の中に保管しておくことしか出来ない。

まぁ、乾燥させた木材がある訳でも無いし、大工道具も無い訳で、これが現実に完成させられるのは当分先の話だろう。

それでもって嬉しいこともあった。

CPが馬鹿みたいに増えていることだ。

建築物の編集をしていることも、夢想家が働くと言うことみたいだ。

「はい、昼食です」

今度こそ、食事をする。

朝食を食べていないので、おかわりもしてしまった。

ゲフ。

満腹で動きが鈍い。

情けない失態だ。

バンは洗い物を済ませて、午後の作業として斧を持って転がした木を丸太に加工しに行った。

ちょっと休憩してから、こちらも行動しよう。

「スキルで何とかならないかな?」

職業の中には、錬金術師と言うものが存在する。

錬成釜と言うものを使って各種材料を混ぜることによって、色々な物を作り出すことが出来る。

高位の専門的な錬金術師は、金属加工も出来るらしい。

らしい、と言うのは、スイール王国に錬金術師が居ないことと、周辺国でも高位な錬金術師は居るが、国に抱えられ、情報が秘匿されている事。

だから、憶測レベルの内容の本しか読んだことが無い。

そして大工と言う職業が存在する。

大工は錬金術師と違って、設計図と長年の経験によって木材やらレンガなどを使って建築する。

当然、大工と錬金術師では職業互換は全くないが、錬金術師が圧倒的に上位とされる。

大工でありながら、錬金術師の様に錬成することは出来ないだろうか。

早速検証。


スキル名称:建築

スキル効果:設計図を基に自動建築

発動代償 :必要素材

発動代償 :自動算出

消費CP :自動算出


これで、どうなるか。

今の所、CPが大変なことになることはあっても、創造出来ません、的な事にはなったことが無い。


スキル名称:建設

スキル効果:設計図を基に最適解された構造物を建設

発動代償 :必要素材

発動代償 :建設規模に応じて事前消費MPを事前通知

消費CP :15000CP消費


建築では無く、建設か、規模が大きくなったな。

確かに都市設計士の中には、巨大構造物も含まれていた。そこに反応して変換されたのかな?

代償が規模に応じて、と言うのは仕方ないが、それでも、事前通知してくれるのは有難い。

でもCP消費はエグイな。

まぁ、この創造は案外ザルなので、抜け道はあるので試そう。


スキル名称:建設

スキル効果:設計図を基に最適解された構造物を建設

発動代償 :必要素材

発動代償 :建設規模に応じて事前消費MP0を事前通知

創造代償 :MP100消費

創造代償 :持久100消費

消費CP :10000CP消費


実質消費MPを0に固定するのは、有効だが、消費CPが大して減らないのは、それだけ建設が大変だと言うことだろうか。

昼間からぶっ倒れたくないので、創造代償は控えめにしたが、どうなんだろう。

倒れない程度に増やしてみようかな?


スキル名称:建設

スキル効果:設計図を基に最適解された構造物を建設

発動代償 :必要素材

発動代償 :建設規模に応じて事前消費MP0を事前通知

創造代償 :MP200消費

創造代償 :持久200消費

消費CP :6000CP消費


これなら午前中に増えたCPで賄えるし、創造代償もこれならぶっ倒れは無いので安心だ。

それにしても、建設に変更されたのは良かったかもしれない。

今は都市設計士だが、城塞設計士に変えても、これなら対応出来るだろう。


建設(-/-)

設計図を基に最適解された構造物を建設

必要素材

※建設規模に応じて事前消費MP0を事前通知


注意事項に一瞬ビビったが、ちゃんと0表記なので安心した。

とりあえず、最初に考えた馬小屋と馬車小屋の連結した建物を建設してみるかな。

建設予定地は、ブラックホースの水飲みが楽な様に、池の近くにしよう。

とりあえず、転がっている木を何本か予定地に移動させる。

「建設」


※石材が不足


あれ?設計図には石材何て使ってないんだけど、これが最適解なのか?

仕方なく、双璧の一部の岩を拝借し、用意する。


※建設にはMP0が消費されます。


安心して心の中で承諾する。

すると、頭の中で思い浮かべていた建物の影が出現する。

なるほど、どこに建設するか調整できるのか。

じゃあまぁ、この辺りで良いかな。


すると、予定地の地面の一部がいきなり削られた。

岩が分解され、形を変えながら削られた場所に積まれていく。

あ、基礎工事?

編集では基礎工事の所まではしてなかった。

これが最適解の意味なのだろうか。

木がスルスルと音も無く加工され、柱が立つ。基礎の岩は凹んでおり、そこにしっかりと柱が差し込まれている。

下から徐々に木材が加工され、梁も屋根板までもスルスルと組み立てられていく。

数分で、馬小屋馬車小屋の連結された建物が完成した。

感動だ。

ちょっと木が多かったのか、歪な形で木が残っているのだが、これは最早鋸で加工した端材とは思えない。

木は湿っており、分かってはいたが、当然乾燥が不十分なのは仕方ない。

建てられただけで十分だ。

組み木も自然乾燥で歪むかもしれないが、その時はリペアをするか、補強の何かを使っても良いだろう。

さて、完成した建物の内見だ。

あれ?こんな編集してないぞ?馬車小屋には二重引き戸があった。

「乾燥してる」

とりあえず触った引き戸は乾燥していた。

叩いてみても、音は乾燥した普通の木材だった。

ミラードで散々触れてきた材質と変わらない、むしろ、滑々だ。

引き戸を開いてみる。

重いには重いが、1人でも開けられる。

中に入ると、暗い。

よく見ると、奥にも引き戸があった。

そっちも重いには重いが、1人でも開けられる。

開けると光が入り、中の様子がよく分かる。

整備性を考えた溝もちゃんとある。

小屋の側面には開閉式の通風孔らしきものもあり、採光用の高窓もある。

どちらも板を加工したもので、近くの取っ手を引くと、板が水平になり、戻すと板が斜めに重なる様に縦になる。

高窓も専用の取っ手が伸びており、同じように動く。

こんな編集してない。

これが最適解なのか。

凄すぎるだろう。

木材が乾燥してるのも凄い。

壁をよじ登って引き戸の掛かる部分を見ると、ベタ付いていた。

よくある、蝋を塗った物でもない。

臭いで分かった、樹液だ。

これが潤滑油になって引き戸の重さを稼働時に軽減させているのだろう。

そのまま、梁に飛び移り、組み木部分を確認する。

「なにこれ?」

組み木は普通に横板と縦板の窪みと編集していたが、よく分からない複雑な組み木になっている。

細い支柱の根元を見ても抜こうとするが、屋根の自重なのか、抜けることは無い。

逆に屋根を持ち上げようと頑張ってみたが、どこも動かない。

外側からは分からないが、いったいどんな組み木になっているんだ?


ブラックホースを呼んで、馬具を装着し、馬車と連結させる。

早速、小屋に入れようとした時、気付く。

両方の引き戸を開けてそのまま馬車を中に入れて、連結を外せばそれでブラックホースは解放出来、引き戸を閉めれば、格納完了である。

一般的な解放馬車小屋の様に利用できる。

解放馬車小屋は一般的だが、もっとしっかりした馬車小屋は馬車を人間の力で押さなければならない。

そんな小屋があるのは、馬車小屋製作の職人小屋でしかない。

この建物は、両立している。

「あぁ、壁際に建てなくてよかった」

今の位置なら、前からも、後ろからも馬車は格納できる。

今回は前から入れたが、これは意外に良かった。

寝る時は、馬車の後方だから、逆向きだと飛び降りたら引き戸を開けても壁しか見えない。

夜警の緊急出動にも難なく対応できる。

ブラックホースも広々とした馬小屋を気に入ってくれたみたいだ。

でも、干し草なんかが圧倒的に足りていないので、今度採取に行かなければ。


採取に行く時間は無いので、他も建ててみようかな。


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