第6話『真紅のアルケイン』
ロアはサン・ライアット帝国へ向かう決心がついた しかしギャレットは…
ロア・カーマイン「父上は行かないのか…セレーズにはミリアって娘がいるらしい 初孫の顔を見ないつもりかよ?」
ギャレット・カーマイン「お前こそ自分の婚約者だったセレーズの娘に会いたいのか まさか…実の弟に寝取られるとはのう」
ロア・カーマイン「寝取られって…何かおかしな物でも読んだか この変人科学者が でも…まあ…仕方がない 俺が死んだ事になってる以上 帝国からしたらルインの婚約者にするしか道はないからな それにルインは姉の様にセレーズを慕ってたし」
ギャレット・カーマイン「金色の獅子の奥方は絶世の美女ときいたぞ セレーズは子供の頃から端正な顔立ちしとったからさもありん それに儂とて孫娘に会いたい気持ちはある…しかしな…突然失踪した儂が帝国に帰ったら元老院の連中が儂を許すまい…全ての責任を放り出した皇帝など」
ロア・カーマイン「・・・俺のせいだろう…俺の特異体質は一日の長さが一年に相当する だから俺は通常の一年で360年以上の修練や実戦経験を積んだ これが『雷神』と呼ばれた者の正体だよ だが代償として精神が保てなくなった 父上がコールドスリープ装置で眠らせて治療してくれたお陰で今は安定してるが」
ギャレット・カーマイン「治療に40年近くかかるとは思わなんだわ だが今のお前の精神力は一年の長さに耐えられる程になった」
那由多「なる程な…ギア・オリジンの一柱である私の《力》を増幅出来た理由はそれか ごく稀に特異な力を持った人間はいるが…こうゆうタイプは初めてだな」
完全に両足が再生され改修された那由多が口を開く
ギャレット・カーマイン「那由多殿 貴方もサン・ライアット帝国に行かれますかな?」
那由多「嫌…本来ギア・オリジンは人間達の争いには介入しない しかしタリア共和国に八岐 禍津 武獣が付いた以上どうすれば良いのか私には分からなくなった」
ロア・カーマイン「面倒くさい性格してんな那由多
まあギア・オリジンと一緒に来たら色々と混乱させるだろう 久しぶりに俺の真紅のアルケインを起動させる」
ロア専用のワンオフ機『アルケイン』ロアの特異体質に合わせてギャレットが作った現時点で《最強クラス》の機体
武装は《銃剣ブレイバー》 《アサルト・ビームライフル》 《4連装パルス・カノン》 禁忌兵器等
ロア・カーマイン「じゃあ父 嫌…爺ちゃん行って来るわ 元老院の連中には俺が直接事情を説明しとくから」
ギャレット・カーマイン「行って来い…だが余り面倒事は起こすなよ」
那由多「・・・・・・・」