【第二部】第22話『闇と光の輪舞』(前編)
ダーナ神王国《ヌアザ城》《周辺エリア》
ダーナ神王国に近づいて来たのは《水》の神性の首魁たる《大祭司》”クトゥルフ“!最初に産まれた邪神で”クトゥルフの邪神達”の尊称になった存在でもある 地表が”うねる水“に覆われダーナ神王国付近も”うねる水“に侵食されていた
エンリル・ノーサ・ルドラ「アレは”クトゥルフ“…スマンが俺は行くべき所がある そしてタリア共和国にも連中が来ているはずだぞ!」
エンリルはそれを伝えて格納庫にある《那由多・ヴァーユ・ハスター》で何処かへ向かう
それを聞いたマルセラは
マルセラ・エンゲルマン「マーベリック カムロン リータ アンタ達はタリア共和国に向い連中に備えな!」
マーベリック・シュトルム「分かった!行くぞリータ!カムロン!」
リータ・シュトルム「うん お兄ちゃん!」
カムロン・ライリー「おうよ!」
三人は其々の『器』を呼び出して機体に乗り込みタリア共和国へと向かう
そして残されたラーヴァナとフェイ・ロンとマルセラは
ラーヴァナ「我々三人であの”化け物“を相手にするのか…正直どうなる事やら…」
ラーヴァナはかなり弱気だった
マルセラ・エンゲルマン「私の『器』は戦闘能力は皆無だからね アンタら二人でやりな!」
マルセラの『器』である”荒覇吐“の内部は研究室になっていて戦う力はない そして内部では五つの試験管の中に人の影が…
フェイ・ロン「”四連結次元転送システム“の力を試すのには都合が良い 来い我が『器』よ!」
フェイ・ロンは自らの『器』たる《獅飛》を呼び出した その姿は金色に輝き下半身はグリフォンのような4足歩行になっていた
ラーヴァナ「それか…詩羽や阿波鈍や梵天の”次元転送システム“を抜き取って作った俺の『天魔波旬』を超える機体とやらは」
その言葉にフェイ・ロンは
フェイ・ロン「・・・何とでも言えば良い…ギア・オリジン統括者になる為だったら何だってやる…」
マルセラ・エンゲルマン「いい加減お前たちは喧嘩すんのは止めな!今は眼の前の化け物を倒す為に協力するんだ 例えどれだけ憎しみ合っていてもね」
マルセラの言葉にイヤイヤ共闘する事になった二人だが
ラーヴァナ「来い!我が『最強の器』《天魔波旬》よ!」
ラーヴァナは漆黒の三つ首竜アジ・ダカーハの姿をした巨大なギア・オリジンを召喚した
二人はそれぞれの機体に乗り込み《大祭司》クトゥルフとの決戦に向かう
クトゥルフはその二体を見て
クトゥルフ「アレか…今の世界を支配している”ギア・オリジン”とやらは 正直どれほどの物やらなぁ…」
クトゥルフは冷静に観察していた
そして《獅飛》が最初に攻撃を仕掛ける 数十個の『日輪方陣』を展開して”クトゥルフ“を囲みそのまま…
フェイ・ロン「日輪極光波シャイニング・スマッシャーーー!!!」
しかし”クトゥルフ“は”うねる水“で自らの全身を覆い尽くす
全方位からのシャイニング・スマッシャーで中の”クトゥルフ“は消滅したかに見えたが
フェイ・ロン「そんな馬鹿な…”四連結次元転送システム“からエネルギーをフルチャージした最大火力だぞ!」
クトゥルフ「少しはやるようだが所詮はそんな物か ワシの《水》には全く効かんよ」
”クトゥルフ“は全く無傷 しかし上空に飛翔していた《天魔波旬》は
ラーヴァナ「一点集中…暗黒光波ダーク・オメガ・スマッシャーーー!!!」
複数の『暗黒方陣』を展開 そして三つ首竜から”ダークネス・ハウリング“を放ち”機体腹部“から高圧縮された『超熱線砲』を一点に集中させて同時に放った
クトゥルフ「今度は上空からか…余り年寄りに重労働させる物ではないぞ小童ども!」
クトゥルフの”うねる水“は更に全身を覆い尽くし
完全な”水の鎧“になった
一点集中されたダークネス・ハウリングやダーク・オメガ・スマッシャーをマトモに喰らうが…
クトゥルフの”水の鎧“には傷一つなく今度は”水の鎧“を解除して
ラーヴァナ「やはりこうなるのか…”太古の化け物“は違うと言う訳か…」
クトゥルフ「さて…今度はコチラから攻撃を仕掛けようかの…ヒヒヒ!」
”うねる水“が複数の触手と化して《天魔波旬》と《獅飛》に絡み付いた そしてそのまま締め上げ機体を潰しに掛かる 果たして勝ち目はあるのか?




