【第二部】第16話『旧支配者』
ダーナ神王国 ヌアザ城 天守閣 《世界中の時間が停止した世界》
時空間を操る副王ヨグ=ソトース「封印が解かれ全てのクトゥルフの邪神達が野に放たれたましたよアザトース様!!!」
ヨグ=ソトースは薄気味悪い笑い声を上げる
エンリル・ノーサ・ルドラはヨグ=ソトースに問う
エンリル・ノーサ・ルドラ「木花サクヤが寿命の大半を費やした『封印術』が解けたのか…連中がこの世界で暴れだしたら何をするか分からんぞ」
ヨグ=ソトース「皆数億年ぶりの『現界』ですから溜まりに溜まった物を吐き出したいのでしょう 私自身もこうやってね」
ヨグ=ソトースは両手を上げて世界中の空間を歪ませる そして『ギア・オリジン』を除く全てのARMEDギアを次元の間に堕として消滅させた
ヨグ=ソトース「はて?『ギア・オリジン』とやらは無理だった様ですがこの世界全ての人型兵器は次元の間で全て消滅させてやりました!!!」
ヨグ=ソトースの薄気味悪い笑い声は更に続く
だがエンリルはこの状況でも平然としていた
エンリル・ノーサ・ルドラ「所詮は人間対人間の戦いに人型兵器など不要だからな 直接戦わず血を流さないやり方に何の意味がある」
この世界からARMEDギアが無くなった以上これからの戦いは人対人 そしてクトゥルフの邪神達に対抗出来るのは《ギア・オリジン》だけになった事を意味していた
エンリル・ノーサ・ルドラ「この数千年ギア・オリジン『那由多』としてARMEDギアによる数多の戦争を見て来たが…その戦いに巻き込まれて死ぬのは何時も 関係のない一般市民達ばかりだ…ヨグ=ソトースよ 結果論だが良くやったと褒めてやろう」
むしろエンリルはヨグ=ソトースを褒めた称えた
ヨグ=ソトース「あれ?私はアザトース様に嫌がらせをしたのに褒めて頂いた…嬉しいのか残念なのか良く分かりません…」
ヨグ=ソトースは色々戸惑っている
ヨグ=ソトース「元を辿れば全ての原因はアザトース様なのに…そもそも世界を狂わせたのはアナタがやった事でしょうが!!!」
だがエンリルはこう答えた。
エンリル・ノーサ・ルドラ「それは『前世』の俺がやった事だろう?『現世』の俺には一切関係ない!」
エンリルは『前世』の非道な行いを完全に無視して今の自分には関係ないと言い逃れた。
ヨグ=ソトースは呆気に取られ…
ヨグ=ソトース「呆れて言葉も出ませんよ…まあ…それは置いといて我々の元に帰る気はありませんか もはや『天臨者』達が存在しない世界など我々が支配するのは容易いかと」
だがエンリルは
エンリル・ノーサ・ルドラ「断る!」それに この世界には俺達ギア・オリジンの『受肉者』達がいるぞ!」
それを聞いたヨグ=ソトースは「そうですか…なら『クトゥルフの魔皇』の権限は私が引き継ぎましょう まさかアナタと戦う事になるとは…では次に会う時は敵同士と言う事で…それから世界の停止は後40分程で解除されますから安心して下さい」
その言葉を最後にヨグ=ソトースは異空間に消えた
そしてエンリルは風を司るギア・オリジン《那由多》が収納されている格納庫へ向かう しかし其処には黄衣のローブを被った謎の男が?




