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ARMEDギア ケラウノス  作者: 赤城シンイチ
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【第二部】第7話『偉大な先帝の死』

サン・ライアット帝国 《先帝レオンの個人作業ラボ》


レオンは命懸けで遂に《雷霆ケラウノス》を完成させた その全長は60メートル 武装は荷電粒子ブレード スピア ブラスター『ライトール』

絶対防御の電磁フィールド『アイギスの盾』

禁忌兵器『星乙女アストライア』


『閃光』(ストロペス)『稲妻』(アルゲス)『雷鳴』(ブロンテス)の三形態に変形し機体色は《サンライトイエロー》に《メタリックブラック》


全身から凄まじい放電を放つ姿はまさに雷神 


『最強の器』に搭載された『超次元転送システム』を持ち無尽蔵のエネルギーを一瞬でフルチャージ可能なARMEDギアでもギア・オリジンでもない存在


レオン・サン・ライアット「ワシの考えうる最高の機体がやっと完成したわい…しかし果たしてあの《デウス・ケラウノス》に届いたのだろうか」


レオンは完成を安堵したが同時に不安も有った


レオン・サン・ライアット「超次元転送システム 多次元世界から無尽蔵にエネルギーを引き出せるが そのエネルギーに果たして機体が耐えられるかどうか分からんな…」


老体で食事も取らずに寝るのも惜しんだ為にレオンは急にふらつき倒れた


アリヤ・クレセントが作業ラボに到着したがレオンが倒れた姿を見て


アリヤ・クレセント「おいレオンどうした?何故そんなに生き急いで完成させた!」


アリヤはレオンを抱き起こす


レオン・サン・ライアット「ワシの人生は皇帝位に付いてから自由なぞなかった 帝国貴族や帝国民達の期待に応える為にARMEDギアの大量生産を行い非情な手段で領土を広げる事ばかり行って来た」


レオンは走馬灯の様に昔を思い出していた


アリヤ・クレセント「そんな事を言うなよ そうだクローン再生技術で再び若い姿に戻れば まだ間に合うぞ」


レオン・サン・ライアット「イヤ…このまま死なせてくだされ 人の人生は一度きりだからこそ尊い物だと考えていますじゃ」


レオンは笑いながら…そして表情が穏やかになる


そんなレオンをアリヤは後ろから無言でぎゅっと抱きしめる


レオン・サン・ライアット「ハハ…これはワシの人生最大の喜び…アリヤ様どうかカイゼルには この機体を使いこなす様に伝えて下され そしてルインには済まなかったと…けしてお前を置いて消えた訳じゃない ワシには二人とも大事な息子で有ったと」


アリヤ・クレセント「・・・分かった…二人にはそう伝える」


アリヤはレオンの死が近い事を感じた そしてアリヤの両眼から涙が溢れ出す


そしてレオンの心臓の鼓動が止まった 享年83歳


世界の三分の一を領土に収めた偉大なる先帝レオン・サン・ライアットは此処に静かに眠りに着いた


そして数日後


サン・ライアット帝国はその偉大な先帝の葬儀を行う 全ての帝国貴族や帝国民達が集まりその死を悲しんでいた


アリヤはレオンの死に際の言葉をルインに伝えた


現皇帝ルイン・サン・ライアット「そうでしたか…父上がそんな事を…私が意固地になったばかりに仲直りすら出来ずに終わってしまった」


そして現王妃セレーズもまた


セレーズ・サン・ライアット「お父様…私は何と愚かで浅はかな事をやってしまったのでしょうか…」


セレーズは二度に渡るタリア共和国に対する侵攻を己の我儘の為にルインを動かした事を後悔していた


そして五大将軍ベクターマーカス達は無言で黙祷を捧げる


孫娘のミリア・サン・ライアットだけが泣き叫んでいた


ミリア・サン・ライアット王女「やっと会えたお爺様…こんなに早く別れが来るなんて…もっと話したい事が一杯有ったのに」


葬儀にはカイゼルは現れず深夜に星を眺めている


カイゼル・サン・ライアット「綺麗だな…あの親父も星になったんだろうか」


カイゼルは笑顔で父レオンの死を見送っていた。


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