【第二部】第2話『水魚の交わり』(後編)
タリア共和国《シャンデル城内》
ガルダ・オリン フレッド・ハングラー デイジー・キャッシュ等はフェルセット・オリンに引き連れられタリア共和国の全権将軍ユリウス・マクシミアンとの会談の間を設ける事になった
ユリウス・マクシミアン「君か フェルセットが良く自慢してた弟くんは ガルダ君だったよね 私はユリウス・マクシミアンと言う この国の一応国王代理みたいな者だ」
ユリウスは三人を笑顔で迎え入れた
そしてブランカ生存組を席に座らせる
ギルバート・クルス「俺は第一軍団長を任されてる ギルバート・クルスだ この国はサン・ライアット帝国や宗教国家ブランカに比べたら戦力は大した事はねぇ 何せ俺が最強扱いだからなハハハハ」
ギルバートは自慢とも自虐とも取れる事を言う
ガルダはギルバートの力量を見極める
ガルダの内心「タリア共和国最強の剣豪ギルバート・クルスか…この人の実力はフレッドとそんなに変わらないな」
ガルダは祖父リデルの特殊能力『風読み』を多少引き継いでいる為に相手の力量を読む事が出来る
そしてユリウスの力量も読もうとするが…
ガルダの内心「なんだ…全く読めない それにこの感じはまるで闇だ…一体何なんだ…この人は…」
ガルダは即座に『風読み』を止めた
ユリウス・マクシミアン「一体どうかしたかい?」
ガルダ・オリン「いえ…何でも…それより今回我々を迎え入れて下さって感謝致します ユリウス将軍」
デイジー・キャッシュ「本当に助かりました 私達他に行く当てが無いんで それにタリア共和国は本当に豊かな国なんですね」
デイジーはタリア共和国に入る際にその周りを観察していた 国民達の活気さや資源の豊富さを
フレッド・ハングラー「ブランカよりも凄いかもな 何より町並みがスゲー綺麗だったし」
フレッドもデイジーと同じ考えだった
ユリウス・マクシミアン「ところで今回のブランカの件は大変だったね 君達も家族を失って…僕もサン・ライアット帝国との二度目の戦いで将校だった両親を失った…誰よりも君達の気持ちは理解してるつもりだ」
ユリウスの顔が少し険しくなる
ユリウスの両親はタリア共和国でも一二を争うARMEDギア乗りだった しかしベクターマーカス率いるサン・ライアット五大将軍との戦いでベクター以外の四人は倒したが二人は戦死 その戦いの損失はタリア共和国の軍事力さえ下げる要因にもなった
少し感傷に浸っていたユリウスだったが
ユリウス・マクシミアン「君達三人には是非我がタリア共和国軍に加わってほしい 君たちの実力は良く知っている そして打倒ダーナ神王国を果たそうじゃないか!」
ガルダは少し考えたが決意を固めた
ガルダ・オリン「分かりました ユリウス将軍!我々三人とブランカ聖導部隊はタリア共和国軍に加わります」
両者はガッチリ握手を交わす だがデイジーが一言
デイジー「あの…フェイの事忘れてない…」
場面展開
タリア共和国 《研究所のラボ》
ラボの試験管の中で紅蓮の髪をした青年の姿が
フェイ・ロン「だいぶ肉体の復元が出来たな…後は須流徒の魂を『器』から抜き取り定置させるだけだ」
フェイは須流徒の『コア・ユニット』から淡い光を帯びた『魂』を試験管の紅蓮の髪の青年に移植する
フェイ・ロン「これで移植は完了っと…どうだい《須流徒》5000年ぶりの人間の姿は?」
紅蓮の髪の青年は試験管を破壊して動き出した
紅蓮の髪の青年「ところでフェイ・ロン お前に聞きたい事がある 禍津の『受肉者』としての名前はなんて言うんだ?」
フェイ・ロン「確か…リータ・シュトルムだったな」
マーベリック・シュトルム「そうか…なら俺はマーベリック・シュトルムとでも名乗るか!」
フェイ・ロン「そういえば剣はどうする? 僕の閃光剣クルージーンを貸そうか」
マーベリック・シュトルム「お前の剣と俺は性質上噛み合わない ユリウスの奴からサン・ライアット帝国へ頼み事をお願いしよう」
マーベリック・シュトルム「やはり炎聖剣プロメテウスじゃ無いと手に馴染まない」
フェイ・ロン「それなら『器』である須流徒は乗り込み型へ改修しておくよ」
フェイ・ロンは《須流徒》を乗り込み型へと改修を行う
これでタリア共和国軍に二体のギア・オリジンの『受肉者』達も参戦する事になった。




