第31話『700年前の真実』
今から700年前 サン・ライアット帝国 《闘技場》
二人の男が凄まじい戦いを繰り広げていた 一人は
サン・ライアット帝国皇帝アーリバル・サン・ライアット そしてもう一人は流刑地ティガルドから上京して僅か14歳でグランドマスタークラスを取得したケニヒス・ティガード お互いに大技を繰り出して闘技場の地形は大きく変化していた そして三日後の朝に
アーリバル・サン・ライアット「そろそろ止めようか 正直もう疲れて来たよ」
アーリバルはまだ余裕のある顔で言う
ケニヒス・ティガード「流石にコッチが倒れそうだよ…でも戦いの中で色々な技を教わった あの『精剣印』とかさ」
アーリバル・サン・ライアット「しかし君は凄いね 僕より三つ年下で互角にやり合えるなんて アキーレと戦った時以来だよ 此処まで追い詰められたのは」
その様子を妹であるアリヤ・クレセントとアキーレ・マロッツォがリーダーを務める『六星将』達が観戦していた
レミー・マンデン「アーリバル様と三日もやり合えるなんて あの虎の坊や凄いね アキーレは最後に負けたんだよね?」
レミーはアキーレに容赦ない事を言う
フィオレ・ディ・リベリ「一応養護しますがアキーレはギリギリまでアーリバル様を追い詰めたんですよ まさか【空間転移法】なんて旧世界でも数人しか使えなかった技で消えて『雷霆精剣印』を喰らわせられましたからねぇ」
エル・シッド「レミー そうゆうお前もアリヤ様に負けたんじゃ無かったっけ?」
それを言われてレミーは黙り込んだ
ジャック・チャーチル「まあ…アキーレは火力不足が否めなかったな いくら観察眼や洞察力に優れていても決めてに欠けていた そうゆう俺も《気刃の連斬》を躱されて倒されたから人の事は言えんが…」
ジャックは自嘲気味に話す
アリヤ・クレセント「まさか兄が引き分けるなんて
エンリル師匠やエルメダ国王アシュク様以外に負けた事が無いのに…」
アリヤはあの年下の若きグランドマスタークラスの少年に興味を持ち始めた
皇帝アーリバルが全員に招集をかける
アーリバル・サン・ライアット「全員来てくれ 話があるんだ」
アリヤ達七人は二人のいる闘技場に降り立つ
アーリバル・サン・ライアット「聞いて欲しいんだが このケニヒス・ティガードを仲間に加えたい 強さは見ての通りだ 文句は無いだろう?」
しかしケニヒスは
ケニヒス・ティガード「この国に来たのは流刑地ティガルドを正式な国と認めて貰う為だ…別に仲間にして貰う為じゃない」
アーリバル・サン・ライアット「その事なら認めよう その上で相談だ 君を元エルメダ王国の『六星将』達の束ね役 名前はそうだな…七剣人と言うのはどうだろう?」
アーリバルは勝手に話を進める
アーリバル・サン・ライアット「後 妹のアリヤの婚約者にならないか? 年上だけど僕が言うのもアレだが かなりの美人だぞ」
話を勝手に進めていき周囲の連中は呆気に取られていた
ケニヒスとアリヤは共に驚いてどうすれは良いか分からない様子だった 回想終了 現代へ戻る
ケニヒス・ティガード「私の任務はこの剣の回収なので ではこれで」
ケニヒスは倒れていたゴッドフリーに肩を貸して起き上がらせる
ケニヒス・ティガード「立てますか ゴッドフリー様?」
ゴッドフリーは頷き そして立ち上がりこう答える
ゴッドフリー・トゥヘル「スマンな ケニヒスよ…」
ケニヒス・ティガード「それではアリヤ様 ジュリー それとカイゼル・サン・ライアットだったな また何れ…」
二人はその場から立ち去る
カイゼル・サン・ライアット「アレが初代皇帝と互角にやり合った「虎の王」か 何故この時代に? ああ…師匠達と同じクローン再生技術の力か!」
アリヤ・クレセント「まあそんな所だ…ダーナ神王国の王の正体を知って理解出来た では我々も帰るぞ!」
振り向きながらアリヤは少し涙を流している
それを見たカイゼルは少し不思議そうな顔をしていた
場面展開
ゴッドフリー・トゥヘルは歩きながらケニヒスに話しかける
ゴッドフリー・トゥヘル「なぁ…ケニヒスよ 何故俺は負けた 力は圧倒的にコチラに分が有った やはり油断していたのか?」
ケニヒスはこう答えた
ケニヒス・ティガード「それは貴方が人間と言う存在を舐めていたからでしょう」
それを聞いたゴッドフリーは苦笑いをした後に真顔に戻る
ゴッドフリー・トゥヘル「・・・そうか…なら次からは気を付けよう!」




