第16話『初代皇帝の剣』
カイゼル・サン・ライアット「ああ…俺のカイゼルブレードが粉々に…丈夫なだけが取り柄の剣だったのに…」
カイゼルは半泣きでうつ向いている
アリヤ・クレセント「その剣…お前が6才の時に私があげた剣か…まだ使ってたのか まあ ちょうど良い機会だ この《雷帝剣ケラウノス》はお前にくれてやる」
アリヤはケラウノスをカイゼルに投げつける
カイゼル・サン・ライアット「いきなり物を投げんな!しかしこの剣なんだよ 持ってるだけで『闘気』を吸われる感じは…」
アリヤ・クレセント「その剣は我が兄アーリバルの形見の品だ 初代皇帝が『雷帝』と呼ばれた所以はその剣から来ている 『闘気』を『雷光気』に変換する力があり使いこなせれば史上最強のグランドマスターと呼ばれた兄を超えるかも知れん お前ならな」
カイゼル・サン・ライアット「でも師匠の剣はどうすんだよ?」
アキーレが刀身が紅い宝石の様な剣を レミーが凶々しいレリーフの銃をアリヤに渡す
アリヤ・クレセント「本来私はこの《炎聖剣プロメテウス》と《魔銃アグニ》との《剣》と《銃》を組み合わせた《剣銃技》を得意とするのだ!本来の戦い方ならお前なんか負けるものか!だからこの勝負は無効な」
カイゼル・サン・ライアット「そういや師匠は剣 槍 銃 武 全てのオールグランド持ちだっけ?凄いな 最強の器用貧乏じゃん」
アリヤは《魔銃アグニ》をカイゼルに突き付ける
フィオレ・ディ・リベリ「アリヤ様 カイゼル殿の煽りに乗らない様に…ところで何故我々が表に出て来たか意味が分かりますかな?」
カイゼル・サン・ライアット「俺が師匠に真っ先に挨拶に行かなかった事だろう?」
アリヤ・クレセント「それも有るが…そんな小さな理由だけでは無い ダーナ神王国を知っているかカイゼル?」
カイゼル・サン・ライアット「建国して13年足らずで一気に宗教国家ブランカやタリア共和国と並ぶ大国になった国だな…父上もやたら気にしてたな あの国の科学技術は異常だと」
アキーレ・マロッツォ「我々はダーナ神王国を色々調べましたがあの国の王ラーヴァナは普通の人間ではありませんね…それにレオン殿以上の科学者かも知れません あの国の重装甲ARMEDギア『アイラーヴァタ』で滅ぼされた国は6カ国を超えています それに特殊な機体も数機存在するようで…」
アリヤ・クレセント「2600年の歴史でグランド持ちは僅か28名…ダーナの特殊なARMEDギアの乗り手に高名なグランドマスタークラス『破壊の強弓』メルヴェイユ・オラシオ『不敗の英雄』ヨハンネス・リヒテナウアー そして兄と並び称された『虎の王』ケニヒス・ティガード殿の名前も有った…既にこの3名は亡くなっているはず 完全なクローン再生技術はギア・オリジンでも我々に伝えた荒覇吐様と獅飛 そして統括者波旬しか知らないはずだぞ」