────真実、虚実────
怠惰な授業を受ける。人生でどの程度役に立つのか、そんなこと分かりはしないが、今の俺にとっては必要のない物だった。
どうせなら、幸せになるにはどうしたら良いかを教えてほしいね。あるいは彼女の作り方とかさぁ。そういう知識の方が俺にとっては有益なんだがなぁ。まぁもっとも、この世界じゃ明がいるから良いんだけどさぁ。
そして退屈な授業がチャイムと共に終わりを告げた。
「あぁだりぃ」
首をゴキゴキ鳴らしてて、次はどうするかと考えることにした。
「明といちゃいちゃするか」
きっと今一番したいことがそれだった。今しかできないから。現実にはいない明。そう、まさに俺の理想の彼女のような姿だ。いつかの初恋の彼女が今隣にいるような錯覚がする。
明は確か隣のクラスだったな。
「明~」
初めて入るところなので少し恥ずかしい気がしたが、まぁ問題ないだろう。
「なぁにお兄ちゃん」
ふはは。やはりお兄ちゃんと言う響きは俺様の心を震わせる素晴らしい言葉だな。
「中庭で飯でも食おうぜ」
「うん、私お弁当作ってきたんだよ」
キッタァアアア。手作り弁当。まさに学園物には付き物ですたい。
「よしよし。いい子だなぁ」
「へへぇ、お兄ちゃんに褒めてもらうの明好きぃ」
やべ、めっさカワエエんやけどどなぃしょ。
「まぁなんだ。こうして努力すればいつでも褒めてやるさ」
少しツンデレをイメージしてしゃべってみた。
「うん、明がんばるよ。それで、お兄ちゃんにもっともっと好きになってもらうんだ。じゃないと……」
なんだ? 最後に何か言いかけたような気がしたが、まぁ気のせいか。
さて少し寒いが肩を寄せあってベンチに座る。
正にリア充乙と言われて、周りから死ねとか爆発しろとか言われても問題ないくらい幸せだな。はっはっは。
所詮そんなことを言う奴らは嫉妬でしかないのだよ。ワロス。
さぁ食事の時間だ――
明の作った愛妻弁当を食らう。俺様の好物しか入っていなかった。さすが俺の明。わかってらっしゃる。
「美味いな。また作ってくれよ」
「もちろんだよ。明日も明後日も。ずぅっと作るよ」
「うれしいこと言ってくれるねぇ。そんな明に何かご褒美をあげよう。何が良い?」
その言葉を聞き届けた明は――──
「…………お兄ちゃんの身体がほしい」
そう、口にした。




