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9.問題はカツレツ

この物語はフィクションです

しかし、ルナにはゆっくりとしている時間はなかった


というより、起こりうる未来を知って焦っていたという方が正しいかもしれない


(アミュレットの提案を実行するためにはマリーゴールドには全て話す必要がありますわね。でも…どうやって伝えましょう)

(誰かに聞かれるかもしれないし、それに一番の問題は……わたくしのカツレツ!違う!滑舌!!)

(うまく話せるかどうか…)


ルナは頭を抱えて唸っていたが、ひとつの名案が浮かんだ


……



ルナはマリーゴールドを部屋にある条件付きで呼んだ


コンコン…


「マリーゴールドです。入ってもよろしいでしょうか?」


『どうぞ!』


マリーゴールドが部屋の中に入るとルナは普段はかけることの無い内鍵をかけ、それに不思議そうな顔をしたマリーゴールドに椅子にかけるように促す


『頼んだ通りにちていただけたかしら?』


「はい、ルナ様の言い付けどおり、まだルナ様のお加減が思わしくなく、もしかしたら流行り病かもと他の使用人には伝え、はっきり分かるまでお部屋に近寄らないように言ってあります」


『ありがとう、ではこのようにちていただいた理由をお話しますね』


『マリー、わたくしが何の加護を持っているか知ってますか?』


「はい、光の加護と炎の加護を受けている加護の複合者だと旦那様からお聞きしております。それが?」


普段の優しい笑顔ではなく暗い表情のマリー。こんな人払いを頼まれたことは初めてで、ましてやルナが流行り病かもという嘘まで使用人にいう理由がマリーには全く分からず、ルナが何をしようとしているのかマリーゴールドの内心は不安でドキドキしていた


『そう、わたくしは加護の複合者。でも正しくは闇以外の5つの加護を受けている複合者なの』


マリーは驚いたが話を遮ることなく真剣な顔で話を聞いていた


『今からわたくしの力で起こりうる未来を見せるわ。それで…先に謝らせて欲しいの…あなたに不快な思いをさせてしまうかもしれないこと。ごめんなさい』


マーリンは綺麗なお辞儀をし深々と頭を下げた


『そして、あなたを巻き込んでしまうこと、本当にごめんなさい。あなたの未来でしゅから()()()()()()()をみた後の決断はあなたに任せます』


マーリンはそっとマリーゴールドの額に小さなルナの額を当てた

(アミュレット、お願い!)

((承知しました、未来予測))


ポワンと白い光とともにマリーゴールドの意識は未来予測の中に吸い込まれていった


……。



未来予測を見終わったあとまだ泣き止まないマリーゴールドをルナがヨシヨシしていた

かれこれ30分ほど


(えっと…これは予想外でしたわ。どうちましょう…)


「ルナ様があまりにも可哀想で…ヒクッ…ヒクッ…私は勝手ながらルナ様の事を本当の妹のようにお慕いしておりました。愛らしく努力家のルナ様が何故あのような未来しかないのですか??運命は変えられないのですか??…ヒクッ…ヒクッ」


やっと泣きながらだがマリーゴールドが口を開いた


『マリー、ありがとう。その気持ちすごく嬉しいです。それと運命はかえられましゅ』


マリーの頭をヨシヨシしながらルナは答えた


マリーゴールドは涙でぐちゃぐちゃになった顔でルナを見た


『今からデッドエンド回避作戦を伝えます。でもこの作戦はマリーゴールドの運命を変えてしまうものです。良く考えて決めてくださいね』


再びマリーゴールドの額にルナの額をくっつけ、アミュレットのデッドエンド回避ルートの提案をマリーゴールドに見てもらった


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