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5.宰相ルートの結末

ヒロインのデッドエンドの話です。暴力的な表現もありますので苦手な方は読まないことを推奨します。

義理の兄の歪んだ愛



(ここはどこでしょう?あー、お屋敷ですわね!でも少し雰囲気が違いますわね)


(あれ?わたくしの手が透けていて手の向こう側が見えますわ!?どういうことでしょう??)


(あっ、ダンお兄様!でも大きくなられてますわ!大きくというかもう立派な大人の男の方ですわね…これは夢かちら??)


『ルナー!ルナ!!何処にいるんだい?君の愛する兄が帰ったよ!!』


「お兄様おかえりなさい」


『あー、僕の可愛いルナ!13歳おめでとう!!』


大人のダンはルナをギュッと抱きしめた


13歳と思われるルナはとても美しいレディに育っていた


(これは未来??お兄さんがルナと呼んだあの方はわたくし?成長したわたくしはあんな感じなのですね…不思議な気持ちですわ)


夢である映像は所々話がぶつ切れている。先程は昼間のようであったが一瞬で夜のルナの自室に場面が切り替わる



コンコン…


「ルナ、僕だ。大事な話があるんだ。部屋の中に入れてはもらえないか?」


『お兄様、大事なお話とは?』


ルナは部屋にダンを招きいれた。ソファにダンを促すが座ろうとせずにルナに詰め寄ってきた


「ルナ、君は来年には14歳になり次第に社交界などにも出席するようになるだろう。父上は君を王子の許婚にするつもりだ…」


ダンの雰囲気がいつもと違うことは昼間からなんとなく気づいていた


どう違うかと言われても答えられないが、何というか…気持ちが悪い

ダンのまわりから禍々しい黒いオーラがみえるようだ

自然とルナはダンから一歩、二歩と距離をとっていた


「ルナ、僕の可愛いルナ!!僕は君が僕以外のモノになるのが堪らないんだよ!!ルナ愛してる!!父上には君と婚約したいと頼んだんだ…でも酷くお怒りになり認めてもらえなかった…父上には逆らえない、しかし僕のルナが他の男に汚されるのは考えただけで耐えられそうにないんだ!!!たとえ相手が王子だろうと…」


ダンの眼からは光がみえず、思考が読み取れない


『お兄様、落ち着いてください!お兄様…今日はいつものお兄様と違うわ!お兄様が何をおっしゃっているのか理解が追いついていませんの…』


「…ナ…ルナ…ルナ…僕以上に君のことを愛してる男は他にはいないんだ!嫌われ者のルナを愛してるのは僕だけだろ?他の男に汚される前に、今夜、僕が優しく…優しく僕のモノにしてあげるからね」


ダンは混乱するルナを抱き抱えベッドに乱暴に下ろし抵抗しようとするルナの両手をポケットに隠し持っていた手錠を使い自由をうばった


ダンにワンピースを引き裂かれ、ルナの雪のように白い陶器のような肌が露わになる



強引に奪われた唇…やめてと懇願してもルナの声はダンには届かない


『助けて!マリー!!マリーゴールドっっ』


「マリーはこないよ!僕がおつかいを頼んだから今頃隣町についた頃だろう。戻ってくるのは明日だよ」


頼みの綱のマリーゴールドが居ないなんて…


痛い 気持ち悪い いつも義理母と義理姉に邪険にされていたが義理兄のダンは母のいないところでは優しかったのに。これは悪夢?この悪夢はいつ終わるの…


「お兄様やめてください!!」


足掻いても成人した男のダンをルナの力では突き飛ばす事も出来ず

足掻けば足掻くほど手首の手錠が食い込み血が滲む


ルナのからだが傷つくたびに心も壊れていった


ダンは何度果てただろうか。しかし終わる事がなくその行為はルナの意思を無視して続けられていた


窓の外がうっすら明るくなって抵抗する力すら入らなくなって来た頃、ルナの部屋のドアがノックもなく開けられた


そこに立っていたのはダンの母でありルナの義理の母だ


「これは一体どういうことなの!!ルナあなたがダンを誘惑したのね!!こんなこと兄妹で認められるわけがないでしょう!!」


ダンと母親が部屋からでていくまでの間、何を騒いでいたのか、叫んでいたのか13歳のルナの耳には届かなかった



わたくしはただ家族になりたかった…お母様やお姉様に認められ、わたくしも家族の一員だと…言いたかった…

もう…きっと優しいお父様でもわたくしを家族だと認めてくれないでしょうね…



いつの間にか手首の手錠が外されていた。

そのままフラフラとマリーゴールドが護身用にと部屋に隠してくしていたナイフを手にとり、13歳のルナは自分の命の灯火を消したのだった



デッドエンド


………。



ルナの瞳から大粒の涙が溢れる

ルナは意識が遠のいていくのが分かった。鼓動が早鐘を打ち続けている。息が上がり、胸が締め付けられ苦しかった


私自身、自分が死ぬ夢を見たときはしばらく気分が沈んでいました

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