表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/45

22 ルナとカイ

今日もハラペコくまさんは千客万来で昼時の忙しい時間が終わりそろそろ休憩しようかと言っていたところにまたカイがきたのだ


「マリーちゃん!こないだの事考えてくれた?」


困り顔のマリーとカイの間に小さな体のルナが割り込み、勢いよくメニューをバンッとテーブルに広げた


『いらっしゃいませ!ご注文はおきまりですか?』


ルナは笑っているが眼の奥は笑っておらず背後には威嚇した蛇がみえるんじゃないかというくらい冷ややかな怒りがみえる


「はぁ、またチビか!悪いが俺はマリーちゃんに用があるんだよ!」


『チビって呼ばないでください!』


「チビの名前知らないからチビって言ったんだろ!チビって言われたくないなら名前を名乗れよ」


ルナはワナワナワナワナと耐えに耐えられず珍しく大声をあげた


『チビチビチビ言わないでよ!この粘着男!私はルナって名前があるのよ!』


「粘着男いうな!俺はカイだ!!わかったか、小さい頭にいれとけよルナ」


ニヤニヤとした顔でいい返してくるカイに対してルナは顔を真っ赤にして怒っている


「なんじゃとー!カイお前はルナちゃんの事を知らなかったのか!!!」


何故かお会計をして帰ろうとしていたドワーフのカマ爺が大声をだして驚いている


「ここの看板娘は有名だと思っていたがギルドには浸透してないのか?!!!」


「あー、多分みんな最近街にいないから知らないかもな?」

それからというもの、カイはハラペコくまさんに通っていた


毎日カイの顔を見ない日はなかった。カイという男がどんな男なのか、ハラペコくまさんに来るお客さんやクエスト受付嬢のジャスミンさん、カイ本人との会話からだんだんと見えてきた


女性冒険者が口を揃えて言うのは褐色男子とコバルトブルーの切れ長の瞳で近寄りがたいのかと思わせておいて人タラシの人懐っこさでギャップ萌えなんだとか。そして恋人には凄く優しいとか


((わからん。ただのチャラい粘着男だ))


あとは オッドアイ というギルドのギルマスが現在のアンファングの治安を守っているのだが、そのギルドの1人であるということ


炎の加護を受けている魔導剣士だということ

他にも聞いたが、特に悪口をいうような人がいないところを見るといい奴なのかもしれないが、


((マリーを怖がらせた罪どうつぐなわせてやろうか))



「こほん、あの、ルナ?顔が凄く悪役みたいな表情だけれど…」


『ごめんなさい!アミュレットに未来予測してもらうのに頭の中のあの粘着男の情報を振り返っていたらそんな顔に』


ルナはほっぺをムニムニしてこわばった表情筋をほぐした


『じゃあ、マリー、はじめるね!』


「はい!」


2人は額をコツンと合わせると額がポワンと白く光り、意識は未来予測の中に入った


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ