6番田中明美
時間は遡り、死刑執行選手権開始前の午前10時。
6番・田中明美は死刑になったと思えば生きていた。
死んだのに記憶がある?とか少し思ったが死刑になるとき、首吊り台でいきなりなにか薬品のような物を打たれ気絶したのを思い出す。
そして、ほぼ覚醒と共に軍艦マーチの音とアナウンスがながれていた。
元々、田中明美はギャンブル等したことがなかった為に部屋にあるノートパソコンみたいなオッズに表をみてもなにがなんだかわからなかった。
むしろ田中明美は死刑囚になるような人間ではなかったのだが、田中明美は恐ろしい事に、5人もの人を殺し死刑になっている。
ペラペラのルールブックを錯乱しながらも読み。
隣の部屋からブッブッブと震えているデスフォンをとる。
デスポイント200の画面があり、デスポイント?
と思いながらも、必死でルール確認する。
手錠や足輪?の事やデスポイントの使い方まで概ね理解した。
そして、田中明美も
「死ぬ気はないわ」
と小声で漏らしていた。
この死刑執行選手権に乗るというのが確認され。オッズが上がった。
とはいえ、男の死刑囚や実際に起こした事件から考えて6番はいらないという予想をしてるものがいたのはまた別の話だ。
まずは現在位置の確認だ。
私はデッキ6(船の下から数えて6階部分)の客室の一室にいて、とも側(船の後ろ側)の左舷側にいるみたいだ。
6番・田中明美の作戦はまず、デスポイント10を使い武器ポイントに行く。10ポイントの武器をみてから残りのポイントを割り振って武器をとりにいくという作戦だ。
そして、癖のあるアナウンスと軍艦マーチが響き渡り。
まずデスポイント10を使って武器ポイントを探る。
約100メートル先の部屋がポイントみたいだ。
私はアナウンスと共に扉が開くと共に部屋をとびだした。