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佳織は、あれから考えていた。とりあえず、なぜ自分なのかと言うことは置いといて、なんで周りのことが見えたのかが気になってしまったのだ。
「なんでだろう?」
一つ引っかかっていることもあったのだ。
「しかも、私の目何度も確認してるけど、黒だし・・・・紅金にじゃない。」
そう言ってまた自分の目の色を確認していた。
「でも、周りが暗いのになぜかよく見えたことが今までにないわけじゃないし・・・・」
あまり思い出したくない物もあったが、そこは少し避けて記憶を思い出すと数少ない同じことを思い出していった。
一つ一つしっかりとまでとはいかないがある程度絞れたのだ。
「それにクロノアは自分たちのことを魔族って言ってたし、つまり魔族とか魔性の物が近くにいる時に自動で目が変化する・・・・・って事かな?」
まったく確証のないことだがこれ以上考えようがないものなので置いといた。
が、考えが終わった後、痛いころの歴史の自分がちょっと顔を出して『呼んだ?』と言ってる気がする。そう、悶絶していると窓際にあるつくえの上に一つの紙があることに気がついた。
そこには、
『佳織様。明日の夕方に東にある山のほうに来てください。』
そう簡単に書いてあったのだ。
佳織は、自分の荷物をまとめて家を出立したのだった。