7;探索
「やっと、ハァハァ終わっ、た」
フルマラソン以上の距離は本当にシャレにならない。引きこもりにやらせることじゃない、とエルダラムさんを呪いながら息を整える。確か、そばにいる人に言えば、部屋に連れて行ってくれると言ってたよな。
辺りを見回すと確かに訓練場のはじっこの方に一人立っている。
「すいませ〜ん」
そう声をかけるとこちらに来てくれる。
「お呼びでしょうか」
近くに来てそう言っているがおれはそれにこたえることが出来ない。それほど彼女の姿は衝撃的だった。
「耳、が…」
そう、彼女の耳は長かったのだ。まるでエルフと呼ばれる種族のように。
「耳ですか。私はダークエルフと呼ばれる存在です。恐らくあなたが考えているのはエルフのことではありませんか?」
「は、はい」
「私たちはそれとついを為す存在です。そのようなことも、わが主が教えてくれるでしょう」
今この人は我が主って言ったよな。ということは、この人はエルダラムさんの、直属の部下かそれに近い人物だということだ。
「さぁ、行きますよ。お部屋及びその他の施設をご案内します」
そういいて歩き出すので慌ててついて行く。ちょっとはゆっくり歩いてほしい。さっきはしったばっかで足がつりそうなんだ。なるべく足にきつい負荷をかけないようにしながらついて行く。
しばらく歩くと大きな部屋についた。
「こちらが、魔王軍の将軍が食事を取る場所です。勇者様にもこちらで食事をとっていただくことになります。」
こんなに広くて綺麗なところはあまり見たことがないので眺めていると、すぐに声をかけられる。
「次に行きますよ」
もう少し待ってくれてもいいんじゃないか、と思うがエルダラムさんの部下だと言っていたし性格や俺に対する態度も似たようなものなんだろう、と納得しておくことにした。
続いてすぐ近くにある大きな扉を開ける。
今度は図書館のようだ。本好きの俺にとってはすごく素晴らしい場所に見える。
「こちらで今度から、魔法などを学んでいただきます」
魔法、か。それもあるだろうとは思っていたが、いざ聞いてみるととても楽しみだ。
「はいはい、楽しみなのはわかりましたから、さっさと行きますよ」
扱いがひどい。それにそんなに顔にでるかなぁ。
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