ボーナストラック:ときを見た少年(Reprise)
「……………………あれ?」
「なに? どうかした? ミスター」
「あ、いや、ヤスコちゃん。この連載って終わったよね? さっき、確かに」
「うん。ちゃんと最後に (おしまい)って出て終わったわよ、珍しく」
「なんだけどさ……、でも、ほら、あそこ、なんだか終わってなくないかい?」
「え? …………あ、ほんとだ。読者さんがいる」
「……なんでだろ?」
「さあ? 作者さんからなにか聞いてない?」
「いや、僕はなにも。ヤスコちゃんは?」
「ううん。わたしも特には…………あれ? ミスター、襟元になんか付いてない?」
「うん……? なんだこれ? なにかのメモみたいだけど……、ヤスコちゃん読める?」
「え? …………あー、このキッタない字はアレね、このお話の作者さんの文字ね」
「なんて書いてあるんだい?」
「えーっと? 相変わらず判読困難な文字なんだけど……、なになに……?」
*
『拝啓、ミスター、ヤスコちゃん
お元気ですか? 落ち込んだりもするけれど、私は元気です。
さて。なんと今回、こちらのお話の第一話『ときを見た少年』が、
演劇系 (仮)Vtuber「樒」さんのチャンネルで読まれることになりました。
既に配信は終了していますが、アーカイブが残っているので、
ふたりも是非聞いてみて下さい。
アドレスはこちら⇒ https://www.youtube.com/watch?v=Ns5Vau6oKro
君たちの出番は大体40分くらいからですが、
こちらの「樒」さんは大変芸達者な方で、ミスターはけっこうなイケメンに、
9才のヤスコちゃんは、とってもカワイイ9才の女の子な感じになっているので、
是非、自分たちとのギャップに地団太踏むなりなんなりしてみて下さい。』
*
「…………だってさ、ミスター」
「相変わらず、自然に失礼なヤツだな、ここの作者は」
「どうする? 視てみる?」
「まあ、連載も終わって一段落したところだし、視るだけ視てみようか」
「あ、じゃあ、わたしのスマホ使うからさ、こっちおいでよ」
「はいはい……、あ、そだ」
「なに?」
「こういう時って、こんな感じで言うんだよね。たしか、お客さんに向かって」
「うん?」
「”それでは皆さん、気に入って頂けたようでしたら、高評価・チャンネル登録の方よろしくお願い致します。”」
「…………あなた、ほんとなんで、そんなに地球の文化に詳しいのよ、宇宙人のくせに」
(おしまい)




