御伽ポリス24時・浦島太郎編
むかしむかし浦島太郎という誠実な青年がいました。
「おねぇ~さん!あっちでおいらと良いことしない!」
『どこが誠実!?めちゃくちゃゲスいんですけど!?』
浦島太郎は何時もの様に海辺でナンパしていると
『ナンパって言ってしまってんじゃん!?』
子供達に苛められている亀に出会いました。
「フゥーおいおい餓鬼ども誰に手だしたのか分かってんのか、あちきはあの竜宮城の亀だぞ、ああん分かってんのかコラ」
「「「す、すいません、勘弁してください」」」
『どこが苛められてんの!?
俺にはグラサン掛けて葉巻吸ってる厳つい亀が子供に土下座させてる姿しか見えないんだけど!?
完全に亀じゃなくて子供達の方を助けなくちゃいけないよね!?』
浦島太郎は思いました。
(竜宮城の亀だと!つまりあれかあの亀助けたら海の城竜宮城に連れていってもらって美人の乙姫や女達とうはうはな事に)
『亀助けなくてていいって言ってんだろ!
ってか何で序盤の浦島太郎が竜宮城や乙姫の事知ってんだよ!?
それにまじでゲスいなこの浦島太郎!?』
それからなんやかんやあり浦島太郎は亀に竜宮城に連れていってもらうことになりました。
『は、はしょったー!?
いやいや語れよ!?いきなりの展開過ぎて俺以外誰も分かんねぇよ!?
と言いたいが………語れるかー!だって浦島太郎亀助けてねぇもん!自分の欲望叶えるために必至に亀にごますってただけだもん!あまりのゲスさに語れねぇもん!?』
亀に乗った浦島太郎は海に入り竜宮城に向けて出発しました。
「ブクブクブクブクブクブク」
『いや浦島太郎溺れてんだけど!?
そりゃそうだ海の中だもん!人間の浦島太郎が呼吸できるわけ無いもん!?
ってかそんな状況でも亀に捕まる手は意地でも離さないってどんだけ欲望まっしぐらだよ!?』
亀は竜宮城に向けて海の底に向かいどんどん潜っていきました。
「ブクブクブクブクブクブク」
『亀ーー!?お願いだから背中、背中見て!?浦島太郎限界きてるから!今すぐ浮上しなければ着くのは竜宮城という天国じゃなくて暗いあの世だから!
あっ!とうとう浦島太郎が亀から手を離した………というか完全に意識無くなったんですけど!?
いっちゃた!?いっちゃたんですか浦島太郎!?』
亀は急に背中から重みが無くなり振り替えるとそこには浮かぶ浦島太郎がいました。
「クラゲみたいだな」
『呑気に言ってる場合かーー!?
言うことが違ぇだろ!?』
「クリオネみたいだな」
『種類のことじゃねぇよ!?誰が意識無く浮かぶ人見て「クラゲみたいだな」いやいやクリオネの方だよの訂正求めるかよ!?
心配の声をあげるか助けに行けよ!?』
亀はこれは不味いと思い浦島太郎の方に行くと浦島太郎の服を加え
『そうそう直ぐに浮上を…』
急いで竜宮城の方に向かいました。
『なんでだーー!?
なんで更に潜ってんだよ!?
浮上してやれよ!
浦島太郎瀕死なんだけど!酸素無くて瀕死なんだけど!』
ゴス!ドス!ドゴ!バコ!
『しかも急ぐもんだから浦島太郎岩礁にぶつかりまくりなんだけど!?
瀕死の状態で追い討ちかけられてんだけど!?
えっなにもしかして亀本当は浦島太郎の事嫌ってたの!?
あまりにしつこかったからムカついてたの!?』
浦島太郎を連れた亀は竜宮城に着きました。
すると中から見目麗しき女性こと乙姫が現れました。
「亀、その粗大ゴ…ボロぞう…青年はどうしたのですか」
『今この乙姫浦島太郎の事粗大ゴミってボロ雑巾って言いかけたよね』
亀は倒れ伏す浦島太郎を見て言いました。
「へい姉御、この粗大ゴミことボロ雑巾あまりに連れていけってうざかったんで望み通り連れてきた次第です」ニヤリ
『やっぱり亀浦島太郎にムカついてたーー!!
しかもこの亀確信犯だ!?』
意識無く倒れ伏していた浦島太郎は乙姫の麗しき声が聞こえると意識を取り戻しました。
「う…麗しき女性の声」
『どんだけだよ!?瀕死の状態で乙姫の声が聞こえるだけで覚醒ってある意味言い根性してんな浦島太郎!?』
浦島太郎は乙姫の姿を見ると乙姫に向かい飛びかかりました。
「ハァ、ハァいい女!ひゃっはーーーー!!!!!」
『まじでくそだな浦島太郎!?』
ガチャ
浦島太郎は御伽ポリスにより捕まりました。
『逮捕されたーー!?
いやいやそもそもどっから現れた!?
えっまさか泳いできたの、海の底にある竜宮城まで泳いできたのこいつら!?』
御伽ポリスは様々な訓練を受けた精鋭部隊、1時間息を止めても平気である。
『いやいや人間の粋越えてんですけど!?
最早バケモンの粋なんですけど!?』
お・わ・り
『ええー!?まさかのこれで終わり!?』
ちゃんちゃん