56.王宮での会談と新加入
前話で宝箱と新しい武器のくだりを書き忘れた為に少し加筆しています
俺達は王都に帰るとそのままビクターについて行き、国王様に経緯の説明をした
参加したのはリアム、マリーナ、アーデルハルト、バーネットに俺とビクター
国王側は国王に宰相、閣僚2名、軍幹部3名、官僚が3名
アーデルハルトは今後の為にこの場に連れて来ていた、もし俺に何かあった場合はアーデルハルトがそのあとを継ぐ事になるからな、今後アーデルハルトにこの手の面倒事を任せる為では無いよ、本当だよ
「それにしてもラインハルトのある所に騒動あり・・だな」
呆れた様に言う国王にビクターが笑いながら
「確かに、しかし今回の事に関してはラインハルトがその場にいてくれた事は不幸中の幸いでした、あのガスバールは死後リッチになり長い年月がたっていた為か魔導王のリッチに比べ能力が高く、もし戦う事になっていれば被害が大きくなっていた事は疑いありません」
「それほど違うモノなのか?」
「私の鑑定では全てのステータスにおいて1.5倍以上、魔力とMPにおいては2倍以上でした」
「数値にすると?」
「魔力が700以上、MPは2000近い数値でした」
ビクターの言葉を聞き俺を除いた全ての者が驚いていたもちろんその中には実際に現場にいたリアムやバーネットも含めてである
実際に戦う事の無い官僚でさえその数値が如何に異常なものかはわかる為驚きを隠せないが、軍幹部は皆顔を青くさせていた
「それほどか、ビクターの言う通りラインハルト達がいて対話で収められたのは暁光だったと言う所か」
「ですな」宰相も思わず相槌を打っていた
「ところで、あの新しいダンジョンは今後どうするべきだと考える?、まさかボスとしてまたガスバールが出る事は無いのか?」
ビクターが俺に目線を向けた
『正直分かりません、ですが学園のダンジョンで魔導王のリッチが出て来ていない以上その可能性は少ないと思われます、しばらくの間は一般の冒険者は入れない様にして私達が2、3ヶ月様子を見て決定して頂くのがよろしいかと』
「そうだなリアムよ、その方はラインハルト達と共に調査をして貰いたい、頼んだぞ!」
「は!、その上で相談があるのですが」
「なんだ?」
「私もクラン城壁に参加させて頂きたく」
『「は?」』
思わず俺と国王が間抜けな声を上げてしまった
「私は今まで1人で活動して来ましたが、ラインハルト達と出会い行動を共にする事で1人では出来ない事が多々あるのだと教えられました、しかも城壁のメンバーは皆がラインハルトやマリーナ殿に頼りきるのでは無く常に貪欲に強さを求めています、ですので私もクランに参加して己の中で足りない物を学び、更に上を目指したく思います」
・・・
「其方は王国の切り札として無くてはならぬ者なのだがな、まあ良かろう」
「しかしラインハルトよ、リアムが城壁に加入する以上、今までリアムに頼んでいた件はこれよりクラン城壁に受けてもらう事になる、その事は理解しておいてもらおう」
『・・・はい、かしこまりました』
俺の贄切らない返答にビクターは堪えきれずに吹き出していた
「それとラインハルトはアローネとの結婚式を6月に早める事にした、式での衣装などは用意出来ていると聞いた問題無いな、そして婚姻後にラインハルトは辺境伯へと陞爵し旧マグナッド領の大部分を含めた北東部国境線沿いを領地として与える、また辺境伯は侯爵待遇にて北東部の防衛に関しては王国の許可を得ること無く軍を動かす事を認める、以上」
『いや・・私には冒険者としての活動もありとてもではありませんが領の経営をする事など出来ないのですが・・』
「経営に関してはアローネと共に王宮内から官僚などの人員を出すのでアローネに任せても良い、領内に居なくともラインハルトならアローネとお互いに連絡を取る事は簡単であろう?、アローネ1人では決定出来ない事をラインハルトに知らせ共に決めてゆけば良いので問題無い、これは決定である!もちろん引き受けてくれるよな?」
『か、かしこまりました』
「なお、しばらくの間は辺境伯はビクターの指揮下に入って貰う、ビクターよラインハルトと共に王国の発展の為に尽くせ」
『「かしこまりました」』
『後、ガスバールから預けられた書に関してですが如何すれば良いでしょうか?』
「それに関しては国王でも口は出せん、ただ出来るなら研究所内での情報共有をして貰えるとありがたい」
『問題有りません、その様に致します』
こうして予定外の事まで決まり会談は終了した、その後はビクターやリアム含めて王宮内にあるクランの本部へと向かった
まぁ本部とは言え普段はヘンリーしかいないけどね、ヘンリーのフルネームはヘンリー・モーガン
法衣貴族であるモーガン子爵家の次男でクランの情報、交渉役として陰から俺達を支えてくれている
あのベルガー領でのスタンピート問題の際に戦闘で左腕の肘から下を失っていた、その後は前線では無く裏方として残ってもらったのだ
そのヘンリーにも参加してもらいリアムの城壁への加入が決定された、それと共にビクターには顧問へと役職を変更してもらい、新たにリアムをサブリーダーに就任してもらった、ついでにマルコとアーデルハルトも幹部に据えた
俺としては貴族問題もほぼ解決した今はリアムがリーダーになってもらっても良かったのだがリアム自身が頑なに拒否したのでサブリーダーと言う事で落ち着いたのだった、実際には俺以外にもクランの部隊を率いる事が出来る人材はありがたい、後々はアーデルハルトもその1人になってもらう予定だ
「よろしくな辺境伯様」
『公の場以外では普通にして欲しいのだけど、なんなら命令でも良いのだが?」
「わかった、わかった」
『後、今までヘンリー1人に任せていたがそろそろ情報、交渉役も人を増やさないとな』
「そうしてくれると正直助かるよ、人も増えてきたから1人でやるには厳しくなってきたんだよな」
「なら、私の部下から1人か2人派遣しようか?」
「殿下の部下ですか?流石にそれは私が仕事しづらいですよ」
ヘンリーの正直過ぎる一言でその案は却下された、俺としても流石にビクターの部下を雑用係扱いはやりにくい
『誰か心当たり無いの?』
その場にいるリアム、マリーナ、アーデルハルト、バーネット等に聞くとヘンリーが
「もし良ければウチの家の人間を入れても良いか?」
『モーガン家からか、俺は構わないよ、ヘンリーも知ってる人間の方がやりやすいだろうしね、ただ国家機密もあるからその辺は宜しく頼むよ』
「もちろんだ、モーガン家の家宰を務めていた人物だその辺はわきまえている」
『へ〜そんな人引き抜いても良いの?』
「ああ、既に家宰の仕事は息子が継いでいる父に確認はとるが、大丈夫だろう」
『分かった任せる』
こうして人員も増えてある程度の組織として機能させて行きたい
その後はアローネの所で2人でお茶を飲んでいたのだが肝心のガスバールの書と宝箱の中身をまだ確認していない事を思い出して連絡をしたら1週間後にまた王都の本部へと集まる事になった
既に各パーティーは自分の拠点へと転移していた為だ、時間的に余裕が出来た事でもあるしゆっくりアローネと今後の予定も含めて話し合ってから俺もリブムントへと帰っていった
とりあえずは1週間後までに新しい武器の性能を確認しておく、形状からある程度は想像がつくのだか
まぁ、それはそれとして実戦でも試さないとな
それに結婚式も結局6月へと早まった、3ヶ月後だ暫くすれば其方にも時間が取られる事になるやれる事はこの2ヶ月でやっておかないとないとな・・
此方の世界へ来て既に19年か、なんだかんだ馴染んできたな、結婚に自分の領地か〜しかも婚約者はもう1人いるなどと物思いに耽って行くのであった
読んで頂きありがとうございます




