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城壁のガンナー  作者: tw
12/60

12.盾で矛


12月に入り

自主練を始めて半年が過ぎた


色々あったが何とか皆んなは成長している


簡単な内容は


・バーネット先生との話し合い

魔力制御に関する人とエルフの認識を説明

紆余曲折あり何故がバーネット先生が自主練に参加、結果バーネット先生が自分と人の認識の違いをみとめ、1年生には制御の練習時間を作って教える様になる


・王子が魔力の玉を2つに増やしての練習開始

11月には3つに増やす


・フェリックスは王子に遅れる事1か月、2つに増やしての練習を開始、12月中に3つに増やす事が出来そう


・リナは王子から遅れる事3か月、2つに増やす

3つめはしばらくかかりそう


・ミハエルは何とリナと同じタイミングで2つに増やす事が出来た、本人のやる気と以外だが負けん気も強い、盾役らしく地道に繰り返しする作業を乗り越えて、日に3回の制御練習を自分に課し急成長


・そしてエミリーもミハエル程では無いが成長した

ミハエルの成長曲線が上がった事に自分だけ置いていかれる危機感からとてつもない集中力と成り振り構わぬ質問攻め(主に俺とバーネット先生、王子に)でコツを掴みリナやミハエルを猛追


・俺は皆んなの自主練のメニューを考えながら、何故かバーネット先生に個人レッスンを受ける、マリーナとは教え方が違うもののエルフ式の考えや術式を学び自分なりに解釈し、取り入れた


・転校した3名の補充として新たに1名だがSクラスに上がって来た、現在18名


・俺達以外のクラスメイトで6名パーティーが2組結成される


・そしてその2組が年明けから俺達の自主練に参加を希望、もちろん了承した




この様な感じで色々ありながら少しずつ成長している


クラスメイトの自主練参加が何故年明けからなのかは、12月の半ばから1月末まで冬休みがあるからだ


学園は長期休みが冬だけでその期間に遠方から来ている生徒は帰省する



しかし俺達は


『長期休みと言えばやはり合宿だよね!!』

と俺が言った一言で休み返上の地獄の長期合宿が計画される


ただメンバーの中にはこの国の王子、地方の貴族がいる為に様々な調整が必要となった



持つべき者は王子の友である


ビクター王子が国王と交渉してくれ諸々の調整が出来たのだ


まずエミリーとミハエルの家族を1月の半ばに王都へ招待する、俺達は合宿を1月10日までに終わらせ王都な17日までには帰還、そこからエミリーとミハエルは家族と月末まで過ごす、王子も同様


その為の許可を王宮経由でエミリー、ミハエルの実家に連絡して許可を得る、リナとフェリックスの家は王都にあるのでそちらも許可をもらった


そして合宿の場所だが俺が言い出した事、冬である事を踏まえてリブムントでの合宿に決定(宿泊はリブムントにある王族用の屋敷を借りる事が出来た、王子がいるからだと合宿前までは思っていたよ)


喫茶店に住んでいる疑惑があるオスカーさんが世話係として同行決定、初めは王子の同行役に国軍幹部を含む100名の参加が決まりそうだったがビクター王子のタフネゴシエーションっぷりに国王が折れた(裏で新たな条件が追加されたが)







12月20日


俺達は無事リブムントに到着


皆んなが俺の実家に行きたいとの事で実家に向かう、事前に合宿でリブムントへ行く事、宿泊施設は借りられた事、着いたら実家へ寄る事は手紙で伝えてある


リブムントの街を観光がてら歩き、皆んなを案内する、リブムントに来るのは俺以外は初めての為まずは商業施設の集まる南区を歩く


南方の国からもたらされた珍しい品物にエミリーやリナの女性陣だけで無くミハエルや実家が商業を営むフェリックスも物珍しげに眺めている


途中で休憩がてら喫茶店で飲んだ南方からのお茶に皆んなが味を褒める中でオスカーさんは店主に茶葉の仕入れ先を聞いていた


そして昼時に実家へ辿り着く


ウチは2階建ての家でリブムントでは良くある大きさだ、小さな庭があり入学前はそこで素振りをしていた


家の扉を開けるとマリーナが出迎えてくれた


「皆さん、ようこそお越し下さいました、道中大変だったでしょう、まずは上がって下さい」


皆んなをリビングへと案内して


「すぐ昼食を用意しますね」と言いながら


「ラインハルトお帰りなさい」と告げた


昼食の用意が済むとリビングにマティアスとアーデルハルトも来てお互いに挨拶を交わし昼食を取った


食後は家族と仲間達で学園生活や授業、自主練の話しで盛り上がっていた、そして思い出した様に俺が


『そう言えば、父さんバーネット先生の事は知ってるよね?、先生が父さんは卒業してから会いに来ないってぼやいてたよ』


「ああ、あの婆様まだ学園にいるのか?」


『婆様ね、先生に父さんが婆様って呼んでたって伝えておくよ』

「おい!ラインハルト、そう言う告げ口みたいな事は良くないぞ」


若干被せ気味に言う、焦っているのだろう


俺達が話している中で


アーデルハルトは年上のエミリーとリナに可愛いがられていた


「アーデルハルト君、本当に男の子?凄い可愛らしいんだけど・・」

・・ミハエル!戻ってこい!今ならまだ間に合う


1人道を踏み外しそうな仲間を皆んながどう反応するべきか考えながら見つめている


まぁ、そう言う事になったらなったで、気にはしないのだが


前世の知り合いや、お客さんにいたからね

相当特殊なタイプじゃ無い限り彼等、彼女等は至って普通の人達だ、ミハエル俺は味方でいるからな!!

(ミハエルはノーマルです、末っ子の為に弟が出来たみたいに可愛がっただけです、多分)


夕方になり俺達は宿舎として借りる屋敷へ向かおうとすると、オスカーさんが俺の家族も一緒に夕飯をと誘っていた


家族は不思議に思っていたが、俺が久々に帰って来たのだからと参加する事になった



しばらくするとリブムントの領主家の家紋が入った馬車が家の前に止まる


〈リブムントの領主はドラガン・リブムント、公爵家、前王の末弟で現在54歳〉



城壁のメンバーは俺以外が領主家の馬車にのり、俺は家族と共に家の馬車で向かう


そして中央区にある屋敷へと着いた


そこにはとんでもない大きさの屋敷と広大な庭園が広がっていた


屋敷は3階建てで大理石っぽい石で外壁を飾り、築100年近いとは思えないぐらい綺麗だった、正直以前行った王城より荘厳な雰囲気を持っている



俺や家族、パーティーのメンバーが王子を除いて皆が口を開けて屋敷を見ていた



「俺等がこんな所に入って本当にいいのか?」

フェリックスが皆んなの意見を代表するように呟くと


「もちろん、私達は約1か月ここを拠点に合宿をするのだからね」

何でもない事の様に王子が言った


そして屋敷の玄関扉が開く


開いた扉から国王と王妃、王女に50過ぎの男性があらわれる


なんで?俺達が驚いていると


「すまん!どうしてもこの件だけは断りきれなかった」と王子が言う


「はっはっはつ、よく来てくれた、と言っても我等も今さっき此方に着いたのだがな」


国王に続き王妃からも挨拶をされ両親含め皆んなが挨拶を返す


するとオスカーさんが


「外での立ち話もなんですので中に入られては?」


「確かに、さあ皆中に入ってくれ」


オスカーさんが皆様どうぞと案内する



国王や王妃がいるこの屋敷で合宿をするのか?、俺は違う意味で地獄の合宿になりそうだと思いひとり震えた




全く味のしない晩餐会は終わり

俺は日々のルーティンより遥かに疲れていた


『一度の食事がこんなにも疲れる物なのだと初めて知ったよ』


「そうね・・ラインハルト君のトレーニングがハイキングに感じられるくらい疲れたわね」


「僕もヘトヘトだよ、折角の豪華な食事も味なんて分からなかったし」


「エミリーとミハエルはまだいいだろお前等は貴族だからああいう場にも少しは慣れてるだろ、俺は実家の商売柄、貴族様に会う事もあったが国王様始め王族、公爵様なんて雲の上の方々過ぎて吐くかと思ったぜ」


「私なんて、普段貴族様に会うことも無いのに、いきなり国王様や公爵様と食事なんて・・・」



皆んなある程度同じ様な事を思ってたんだなと安心してると


「・・・すまなかった」

ビクター王子が苦しそうにあやまった


うん、悪いのはビクター王子じゃないのは分かっているよ



その頃、諸悪の根源(トーマス国王)は父マティアスと2人で話をしていた


「マティアス、まだ考えは変わらないか?」


「私は貴族達に囲まれて暮らすつもりはありません」


「お前は相変わらずだな、学園時代の事などいい加減忘れたらどうだ」


「あの時に分かったのです、私はあの様な貴族達とは一生分かり合えないと」


「では王都のギルドマスターでどうだ?」


「王都に行けば、否応無しにあの者らが関わって来るでしょう、要らぬ迷惑をトーマス様にもかける事になるやも知れません、ご容赦ください」


「・・・そうか、わかった」





          *





俺達は次の日から活動を始めた


俺に合わせて皆んなが早起きしてルーティンを消化、その後朝食を取り、昼まで武芸の練習を、昼過ぎは魔法の放出を含めた練習をする予定だ



武芸の練習を用意してるとマリーナとアーデルハルトが現れて参加してきた、アーデルハルトももうすぐ11歳、普段はマリーナや黒狼達に特訓してもらっている


因みにアーデルハルトの適正は聖騎士(パラディン)固有程では無いがかなり珍しく貴重な適正だった


聖騎士は攻防バランスが良く、魔法も含めた万能タイプである、ただし万能タイプであるが故に己れの力量次第ではただの器用貧乏になってしまう


それでも百点満点の評価で全ての面で80点以上の評価が付けられる、特化型とは相性が悪いがそれ以外では無双出来るだろう


そんなアーデルハルトが参加して武芸練習が始まる



俺の練習相手はアーデルハルトだった


『兄を超えるおとう・・・』


グベッ!


油断した・・あくまで油断しただけだ


全力で再戦、俺は学園に入ってから習った短刀術の二刀流、しかも支援魔法でステをもりもりにして何とか引き分けた・・


「アーデルハルト君ってまだ11歳になって無いのよね・・当たり前の様に支援魔法も使ってたわね?」


「たしか・・僕やエミリーより強く無い?それに凄く綺麗だった(戦う姿が)」


とメンバーもドン引きした(色々な意味で)


当のアーデルハルトは惚れ惚れする笑顔を浮かべ


「普段から父さんや黒狼の方々から特訓してもらっているけど、流石に兄さんには勝てないね」


イヤ、俺さっき〈グベッ〉とか言ってやられましたが?


その後も練習は続いたが後衛の3人はアーデルハルトとは絶対に戦わなかった



昼食後、今度は魔法の練習だ

流石に屋敷の庭園で魔法をぶっ放す事は出来ないので、リブムントの兵士が使う練習場を利用させてもらう


ココではマリーナが以前、兵士達相手に魔法を教えていたとの事でベテランの兵士達はマリーナに対して上官に対する以上の態度で接してきた(マティアスと結婚後冒険者を引退、そこからラインハルトを身籠るまでの間)


「マリーナ様、練習場の用意が終わりました、一般兵は皆、下がらせてあります」


黒狼達もだが何故かマリーナに様付けで呼ぶよな?



マリーナが俺達に稽古を付けてくれる事になり、武芸練習では気配を消していた後衛3人組は張り切っていた


「まずはラインハルト、今日までの成果を見せてちょうだい」と言うので


俺は20メートル程前方に縦横2メートルの壁を作り、それに向かって各種属性魔法を乗せたバレットを撃つ




火属性を乗せたバレットは壁に当たると爆発し貫通はしないが壁がえぐれる様に弾けた


水属性のバレットは壁に当たるとそこの部分が凍り付く


土属性のバレットは壁の直前で散弾して壁には小さな10個の弾痕が残った


風属性のバレットは壁を貫通した


『こんなもんでどう?』


「相変わらず、とんでもないわね」


「ラインハルト1人で盾役と魔法アタッカー役になれるわね、魔力の制御範囲も随分広がったみたいね」



ビクター王子が笑いながら言う

「ラインハルトは本当にエゲツない能力だよね、その内にラインハルト1人で城壁って呼ばれる未来が見えるよ」


他のメンバーも苦笑いで頷く


アーデルハルトだけは目を輝かせて拍手しているが




合宿はまだ始まったばかりだ





ここまで読んで頂き本当に有難う御座います



ラインハルトの最新のステータス、パーティーメンバーやアーデルハルトのステータスは追々出す予定です

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