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城壁のガンナー  作者: tw
10/60

10.現実と鍛錬


パーティー名が決まり、すぐに城壁としての実戦が・・

あるはずも無く、俺達は普通に学園生活を送っていた



学園では通常の学業と武芸、魔法の授業があって


適正に関わらず受けなければならない


武芸の先生はモルダーと言って元騎士団で小隊長の地位にいて50歳になり、後進の為に席を空け、自身は教育者として更に若い者達を育てる為に学園で先生をしている


魔法の先生はバーネットと言うエルフの女性だ

(この世界ではエルフやドワーフはいるが獣人はいない、そしてその姿もテンプレでは無くエルフにも背が低いエルフ、ふくよかなエルフもいる、ドワーフは成人男性は髭は生やしているが背が大きい、女性に限ってはドワーフだと言われないと普通に人間族と見分けがつかない)


バーネット先生はすでに学園で50年以上勤めている(本人談)

魔術士としての腕も確かで度々国軍の魔法団からスカウトが来るが魔法団のほとんどが教え子の為バーネット自身が嫌がって辞退しているとの事(本人談)


この世界の人は種族に関係なく皆魔力を持っていて適正が無くても魔法は使う事が出来る、もちろん能力には差が有るが




そんなある日の放課後、俺はバーネット先生に質問する為に先生の元へ向かった


バーネット先生の教員室に入り今まで思っていた疑問を聞く


(教員室はそれぞれの先生に個室があり前世の校長室をイメージすると分かりやすい)


『先生、なんで魔法の授業でもっと基礎的な訓練をしないのですか?』


俺が初めて魔法の授業を受けてからずっと考えていた事だ、俺はリブムントで家にいた時にマリーナは暫くの間は基礎である魔力制御だけしか俺にさせなかった


魔法やスキルを使う事は許可が出るまで禁止されていたのだ、魔法やスキルの許可が出ても必ず毎日基礎訓練は続ける様にも言われていて、実際俺は朝と寝る前には行なっている


「ふむ、アンタ(ラインハルト)の母親も銀髪の持ち主だったね」


『はい』


「アンタは歳の割には良く鍛えられている、それは認めるがアタシの授業のやり方に口を挟むのは関心しないね」

バーネット先生は軽く笑いながら言う


「そもそも、この学園に入って来た時点で魔法への最低限の知識はある物と考えている、アタシも最初の授業で基礎訓練は大切で日々続ける様にも言った、なのに授業中にまで基礎練をする必要は無いね、授業の時間は有限だ、ならばその貴重な時間は魔法の技術やより高い知識を教える為に使った方が有効ってモンだろ」


「実際にアンタを含め何人かは自分で基礎練を欠かさずやっている、アンタ以外はそれでも少しバカリ足りないがね」


「アタシはね、教育者として才能と努力が出来るヤツを出来る限り伸ばしてやりたい、才能は足りなくても努力しているヤツならアドバイスだってするさ」



「だけどね、才能が有っても努力が出来ないヤツの為に割く時間はアタシには無いのさ」


「普通ならこんな事は言わないよ、だけどアンタはアタシが見てきた50年でもっとも才能があって5本の指に入る程度には努力も()()()()だろう、アンタの才能やこの学園の誰よりも努力を重ねている事ぐらい普段の授業での魔法制御の能力を見ていれば解るよ、余計な事は考えずにアンタはアンタと一緒に努力出来る仲間の為に成長する事だけを考えな、パーティーも既に組んでるんだろ?」



俺はただ先生の話しを聞くていた、バーネット先生の考え方も理解した、正しいとも思うが・・納得は出来なかった



『先生の話しは理解は出来ますが、納得は出来ません』


「何故だい」


『先生は努力が出来ればアドバイスはすると言ってましたが、なら努力が出来ない者達に努力出来る様に導くのも先生の務めではありませんか?』


「はっ、アンタはまだアマちゃんだね、いいかい、この世の中は平等じゃない、職業の選択先によっては才能があり努力も出来るヤツだって当たり前の様に死ぬ事が有るんだ、そんな世界なんだよ」


「本当に努力しているヤツや自分に足りない物を常に考え、探しているヤツ等は自分自身で気がつくか、見つけられなくてもアタシなり他の先生方に聞きに来るモノさ、今のアンタの様にね、必要な事を考えすぐに行動出来るのも才能のウチさ」


「お友達が大切だろうが、まず自分が生き残る力があって初めて他人を助ける事が出来るんだ、少なくともアタシには全員を助けてヤル事は出来ない、だから将来助ける側に回るヤツや自分自身が生き残る為に努力出来るヤツをアタシが今助ける」


「さっきも言ったが時間は有限なんだ、無限にあるならアタシだって全員の成長を助けてやりたい、だけどそれは無理な話しだろ」


「ならアタシはアタシの出来る範囲で教えるしか無いんだ、アンタが納得出来ようが出来なかろうがアタシはアタシのやり方を変えるつもりは無いよ」


「また、何かあったらいつでも来な、次からはお茶ぐらい出してヤルさ、だから今日のところは帰りな」




俺は教員室を出て寮へ戻った


するとビクター王子が俺の部屋の前で声をかけて来た


「随分長いことバーネットと話してたみたいだね、ラインハルトの様子を見る限り余り良い話し合いにならなかったかい?」


ビクター王子にバーネット先生の所へ行くのを見られてたのか・・



『あぁ、中に入るか?』


「聴かせてもらえるなら」



俺は鍵を開けビクター王子を部屋へ招く



「で?どんな話しをしていたんだい?」


俺は素直にバーネット先生とのやり取りをビクター王子に話した




「・・・ハァ〜、私個人としては判断出来ないな、ラインハルトもバーネットもお互いの言い分には一理ある」


「ただしこの国の王子として考えるのならバーネットのやり方を支持するだろう」


「バーネットが言う通り教えられる時間は限られている、その中で最大限成長させたいのならその対象を絞るのは有効だと認められる、甘い理想は語れないよ」


『自分でもバーネット先生の話しは理解出来るんだ、ただ共感出来ないだけで』


「いいんじゃない?共感出来なくとも」

「要はラインハルトがどう考え、行動するのかって事だよね、理解が出来ているのなら、あえて共感する必要は無いよ」


『そんなもんなのか?』


「そんなモノだよ、私達は先生じゃ無く生徒だ、ラインハルトはラインハルトがやりたい様にやれば良い」

「バーネットからは知識や技術を学び、ラインハルトがそれを理解出来ていない、努力出来ない者達へ改めて指導してやる事だって出来るだろう」

「もちろん、そんな事をする義務は無いから、全てはラインハルト次第だけどね、その上でラインハルトは自分自身の思う様にすれば良い、最悪間違っても良いんだ、間違っていたらその時に考え、その間違いを正す事だって出来るさ、そしてそれは何もしない事に比べれば非常に意味のある事だよ」



『そうだな、やりたい事をする様にして行くよ』

「ああ、ラインハルトはそれで良いよ」


『それにしてもビクター王子って実は色々な事を考えながら生きてるんだね』


「実はってラインハルトは案外口悪いよね、まあ私に心を開いてきた証拠かな」と笑う


俺は口にはしなかったが心の中でビクター王子に感謝した


そして俺は()()()()()城壁のメンバーを集め話しをする事にした






メンバーに集まってもらった場所はもちろんあの喫茶店の個室だ

(当たり前の様にオスカーさんが出迎えてくれた、本当にオスカーさんはココで生活している疑惑が・・)


ビクター王子に頼み使わせてもらった

ビクター王子は「こう言う時にいつでも使える様に貸し切っているのだから気にしなくていいよ」と太っ腹だ、メンバーが揃うと



『急に集まってもらいすまない、今回は俺が考えた事を皆んなに相談したくて来てもらった』


「ラインハルトが発起人なんて珍しいな」

「怖いな、殿下が怒った時もそうだけど、普段余り音頭を取らないラインハルト君が何を言ってくるのか・・」


フェリックスとエミリーが口を挟むとビクター王子は苦笑いしている



俺はバーネット先生とのやり取りを城壁のメンバーにも話す

そしてビクター王子とのやり取りも話した


「努力が出来ない生徒か・・僕も含まれているかもしれませんね」

「そんな事無いです、ミハエル君は魔法系の適正では無いのにイメージから発動までスムーズに出来ています、制御も最近はかなり良くなっていると思います、努力の出来ない人にそんな成長はありません」


リナが珍しく熱く話すと


「そうだな、俺から見てもミハエルは成長してるさ、少なくとも俺の武芸に比べれば遥かにな」

「私も武芸に関しては余り成長していないな」

フェリックス、ビクター王子が続ける


「何気にラインハルト君は魔法だけじゃ無く武芸もやれるわよね」


『エミリーに褒められて嬉しいが父さんや黒狼のディアーナ達に習っていたおかげだね』


『それでね、皆んなに相談があるんだ、今後予定の無い日の放課後にとりあえず城壁メンバーで集まりお互いに得意な事を苦手な人に教え合わないか?』


『例えばフェリックスがミハエルに魔力の制御など基礎を教え、次の日は逆にミハエルが武芸の基礎をフェリックスに教える、みたいにお互いが教え合う事でより自分の中での理解が深まる事も有ると思うんだ』


『そうする事でパーティーとして出来る幅も広がるし、お互いに何が出来て何が出来ないのか理解する事で連携もスムーズになると思う』


「つまりパーティー全体の能力が上がるって事だね、私は良いと思うよ」

「そうね、私も皆んなに守ってもらうだけの人間にはなりたく無いわ」

「ああ、そうだないくら俺が後衛でも自分の事を守る程度の術はあった方が良いに決まってる」

「僕も防御力だけで無く攻撃の幅が広がれば魔法で不意を突く一撃とか出来るかも」

「私も魔力制御が上がれば剣士としてだけでは無く、スカウトとしても出来る幅が広がるわね」




無事に皆んなの了承がもらえ明日から放課後に集まり自主練をする事となった


こうして一見地味だがパーティーとしての総合力を伸ばす為の基礎を築いて行く事となる






まずは仲間達と共に、いずれは他の生徒達も巻き込んで・・





ここまで読んで頂き本当に有難う御座います


個々のキャラ付けは本当に難しいですね

この先、成長して行ければ良いのですが・・


よろしければラインハルト達だけで無く

作者の成長も見守って頂けると幸いです。

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