第十四話「やばい、停電だ!」「何ぃ!停電だって!?」「今、昼だけどな」
「て、停電した...」
雷が落ちて学校が停電した。いやまぁ、昼だからいいはずなんだけど。
「暗い...」
図書室はカーテンを閉めて、クーラーをガンガンに利かせている。太陽の光届かねぇ。
「せ、先輩...なんてことしてくれたんですか...」
「一発で俺のせいですか。いや、そうなんだけどさぁ」
天見が俺の腕に捕まってくる。こいつ怖がりだったのか、悪いことしたかな。
「おい、少しずつ動くぞ。カーテン開けよう」
「は、はい...」
ちょっとずつ息を合わせてカーテンを開けに行く。
地味にこいつ胸あるな。動くたびにこすれる。
「あ、やべ。つまずいたわ」
「え」
俺は机の角につまずいて、こけた。顔面から床に激突する。
「せ、先輩...大丈夫ですか...?」
「やばい、寝てる体勢だと...」
「え、え?」
次の瞬間、俺の頭はパァン!と破裂した。大量の血が飛び散り溢れて図書室を汚す。
一番もろに喰らってるのは当然天見だが。
「えぇぇぇぇぇ!?!?」
その時、天見は気づいた。
ゴオォォォ...という聞いたことがあるような無いような音が天井からすることを。
「え、な、なにが...」
「ただいま」
瓦礫を飛び散らせながら上から天井を壊した入ってきた俺。上から眩しいほどの太陽の光があふれる。
「明るくなったな」
「......」
天見は俺の言葉に返答する余裕もなく、そのまま気絶した。