14/23
十二話「授業って眠くなるよね」「なるな」「寝るわ」「それじゃあ、お前の教科書売っ払っておくから」
今は授業中だ。国語の授業。俺は難しい文章や言葉が大嫌いだ。だから寝る。
特に勝手にAクラスにされてからは授業が本当に意味わからん。なにこれ?
「御旗君、ちゃんと聞いてた方がいいわよ?テストに出るらしいから」
有栖川が注意してくるも俺はどうもやる気が出ない。
「んなこと言ったって...どうせ勉強しても赤点確定だし...やっべ、そう思うと涙が出てくる」
「泣くぐらいだったら勉強すればいいのに...」
そして俺は泣き続けた。泣いて泣いて泣いて泣いた。
「オチが見えたんだけど」
その言葉と同時に俺は干からびた。
俺の心肺は完全に停止した。
「先生、御旗君が死んでます」
こいつ、俺の処理に慣れてやがる。
「えぇ!?それ、どうしたらい―――」
次の瞬間、俺は黒板を突き破って現れた。
クラス中から恐怖の悲鳴が聞こえる。
「先生」
「え...なに...?」
俺は先生に聞いた。
「黒板壊れたから、授業って自習になりますよね?」