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序章

『申し訳ありませんでした。』

 謝罪から始まった記者会見は、この世界を変えてしまう程の大きな衝撃を与えた。

 日本の大手製薬企業の帝日が開発した薬。

 当初の目的は、骨粗しょう症を手っ取り早く治す為の治療薬として開発されたらしい。

 しかし、副作用がヤバかった。それは、骨が金属化すると言うもの。

 詳しく説明していたが、その要因よりも内容の方が衝撃を与え、骨が金属化する以外の副作用がない事も影響が大きかった。

 金属化する骨。それ以外の副作用はなし。

 そして、そんな多大なメリットを生かさないはずかない。

 当初の謝罪は、軍事的に使われるのを理解した上で、国外に治験と称して輸出した事が理由だった。

 そして、骨が金属化出来る位なので、肌まで硬質化する事に成功するのに、そう時間が掛からなかった。

 様々な理由付けをされて、人間がサイボーグ化されていき、数年前までファンタジーの世界でしか、あり得なかった能力の人間が多数生まれる事となった。

 激動の数年があっと言う間に過ぎて行き、それから10数年が経った。

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