表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サトラセ士ケイタの言霊(旧作)  作者: 海地日向
第一章 デノーフ・バ・フィアー
8/31

第七話 鍛練を始めるその前に(1)

サブタイトルを修正しました。

※2017年11月24日 再修正しました


 レアスキルの隠遁の情報をレノは知らなかった。

 しかし、隠遁というスキル名はオレを何とも微妙な気分にさせた。


 ハイラッキーは運上昇とレアアイテム取得確率上昇だ。

 どんな状況にあったとしても、運は生死を左右するほどの重要な要素である。

 このスキルは有用に違いない。


 記憶力【強】もオレのスキルを考慮すれば、必須のスキルといっても過言ではない。

 この世界で生きていくためには、見聞きした情報を忘れることがあってはならないのだ。


 ここまで話で気になったことをレノに確認した。


 まず、効果には複数の段階が存在するが、これもレノは詳しく知らなかった。

 オレが把握しているだけで【中】【強】の二つ。


 次に、スキル所持数だ。

 スキル所持数には限界があり、これも生まれた時点で決まる。

 コモンスキルやレアスキルの最大数で“スキル所持数クラス”が分かる。


 取得したスキルの有効無効は選択できるが、捨てることはできない。

 そして、コモンスキルを所持数限界まで習得してしまった場合、新たなコモンスキルは習得できない。

 他のスキルランクに関しても同様ということだ。


 所持数には限界がある。

 だから、スワンは慎重に吟味しながらスキルを習得していたのだろう。

 必要なロールが必要なスキルを習得するように、仲間と分担するなど工夫をして。



 (詳細は別途、確認させてもらうとして。

 いずれにしても、スキルに関してはリアルな検証が必要だな。

 オレのスキル所持数は抜きんでていたと言っていたから、大丈夫だと思うけど。

 既に十三個のコモンスキルを持っている。

 今後、コモンスキルを習得する際には、慎重に吟味した方が良さそうだ)



 コモンスキルは修行や同じ作業を継続することでも習得可能だ。

 ただ、【中】レベルのコモンスキルは集めるのが大変みたいで、スワンがそのスキルを多く所持していることにレノは驚いていた。


 共存【天・中】、耐精神【中】、耐神経【中】、隠蔽、料理、生活魔法、肉体強化【中】はスワンのスキル。

 隠蔽、料理、生活魔法には効果の段階は無い。

 つまり、スワンのコモンスキルは全て【中】レベルで揃えてあったということだ。

 そして、索敵【嗅覚・聴覚】、韋駄天、悪食、愛嬌はベロスのスキルだ。


 「スキルが全て【中】レベルで揃っているのは確かにすごいね。

 でも、料理と悪食の組み合わせって最悪じゃないのか?」


 レノは楽しそうに含み笑いを浮かべている。

 【中】レベルのコモンスキルを集めるのは大変なのかもしれないが、オレには実感が無い。

 オレにとっては今後の食生活の方が不安だった。



 「耐精神【中】、耐神経【中】、隠蔽、料理はそのままだから分かるよね。

 共存【天・中】は特定の場所にいれば効果を発揮することが出来るスキルだ。

 効果は全ての攻撃の威力上昇だ」


 “天”という言葉から想像できるのは空――空中でのスキル使用だ。

 つまり、空を飛んでいる状態でスキルを使う必要があるのかもしれない。

 それなら、鳥系の魔物がこのスキルを持っている可能性が高い。

 スワンは天人族と言っていたから、空が飛べるのかも。


 今さらだけど、本当にファンタジーの世界という気がして気分が乗ってきた。


 「索敵【嗅覚・聴覚】は間違いなくベロスのスキルだろう。

 索敵には嗅覚や聴覚以外に気配、霊感、振動がある」

 「例えば索敵【嗅覚】を二つ有効にすると、効果は重複するのかな?」

 「うーん。ステータス上昇系のスキルは重複するみたいだけど、索敵はどうかな。

 効果がアップするような話は聞いたことが無いけど。

 スキル枠を一つ潰してまで検証する人はいないだろうし……。

 索敵を強化するためには、熟練度を上げるしかないと思うんだけど」


 ちなみに、パッシブスキルには熟練度がなく、アクティブスキルには熟練度がある。

 熟練度は五段階で、段階毎に熟練度アップに必要な使用回数が増えていく。

 熟練度を上げるには、スキルの効果が発揮される状況でスキルを使いまくるしかない。


 「生活魔法は便利で人気のあるスキルだ。

 頑張って熟練度を上げれば必ず役に立つよ。

 韋駄天、悪食、愛嬌、それに肉体強化【中】は初めて聞いた」


 レノが知らないスキルも当然あるだろう。ただ、肉体強化はメジャーなスキルだと思ったのだが、レノは知らなかった。

 ステータスとスキルの詳細は確認ができる状態になってからゆっくりと行おう。



 次は固有スキルだが、無事に受け継がれていたようだ。

 “地”の適性は聞いたこと無いと言っていたので、おそらく地球人が持つ適性なのだろう。

 スワンは天人族だから、天の適性を持っていて、これを受け継いだと想像できる。

 そうすると、スワンは追加で海の適性を得ていたということになる。


 「この世界では生まれた時点で、必ず一つだけ適性が与えられる。

 スワンは二つ適性を持っていたから、他の“封印角”に触れたということだね」

 「封印角?」

 「そう。適性を増やすためには、封印角に触れる必要があるんだよ。

 そして、この封印角は各国や組織が守っている」


 スワンの記憶にあったでかい岩みたいな物のことかな。

 すごくきれいな白色の岩の映像があった。


 「スワンの記憶に白色のでかい岩があったけど、それのこと?」

 「間違いなくそれだろうね。適性によって色は異なるけど。

 天の適性を持つ封印角は天人族が守っている。

 美しい白色をしていると聞いたことがあるよ」

 「そっか。影人族は冥の適性と言っていたけど、封印角は何色?」

 「……見蕩れるほどきれいな紫色、だったよ」



 (なんだろう、引っかかる言い方をするな)



 「えっと、だった、というのは?」

 「神殿と大地とともに、封印角は海の底に沈んでいるからだよ。

 今は見ることも、触ることもできない」

 「沈んだ? 大地が海に沈むほどの自然災害があったということ?」

 「僕は……それも人為的に仕組まれたものだと思っている」


 まただ。また、レノから殺気が漏れ出してきた。

 レノは“思っている”と言っているが、確信があるのだろう。


 「そうか。分かったよ、レノ。

 証拠がつかめるか分からないが、旅を続けながら情報を集めよう」

 「そうしてくれると嬉しいね。まあ、神殿は結界が張られているから。

 影人族以外の者が立ち入ろうとしても、そう簡単には立ち入れないさ」


 一般的に考えて、重要な施設は結界が張られていることが多い。

 封印角が有る場所は、同じ対策がされていると考えたほうが良いだろう。


 「国や組織が封印角を守っているなら、簡単には触れないんだろうね」

 「その通り。まあ、単純な話さ。

 例えば、海の適性を得れば海魔法の効果上昇と耐性が得られる。

 更に、その適性の高レベルな魔法も取り扱えるようになる。

 もちろん、魔法は別に習得する必要があるけどね」


 適性を得る目的は大きく三つ。

 効果上昇、耐性付与、そして高レベル魔法を習得する権利だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ