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序
※『広寒宮-横濱奇譚-』のサイドストーリー…なのかな。
※微妙に改変していますがサッカー系の固有名詞で実在する、或いはしていた彼是を想像しても詮索しないで。
※時系列としては『Pascha』とほぼ同じ。
※現実世界とは色々違うので、史実と違う所があったにしても許して下さい
今ではたった一室に封じられた俺の過去がある部屋に向かう。
その部屋の奥の壁には、窓の様に大きなテレビがかかっている。
録画していたその試合を再生すると、懐かしい顔が浮かんだ。
妻と娘に恵まれて、いい人生を送っていると思う。
***
共にプレーしたのはたった2年だったが、そいつの移籍直後、とある形で俺達は再会した。
本部から送られて来た資料映像に、そいつの姿がばっちり映っていたのだ。
しかも、前所属チームのユニで上下を固めている姿で。
最初に思った事は、『なんでお前がそこにいるんだよ』。
しかし、直後に映ったもう一人の影でなんとなく理解した。