(閑話) 防人(さきもり)
――防衛
正式名称:三式連結型宇宙騎士防人 (さんしき、れんけつがた、うちゅうきし、さきもり)。
惑星ポルセの豊田航空機製の駆逐戦術機だ。
駆逐機とは、近衛隊長レティーツィア・ベッカートが乗るような強襲機に対抗したアンチ二足機。
つまり防人は、二足強襲機や二足汎用機を狩るために設計された機体である。
二足機の二足は、二つの足を意味し人形の戦術戦闘機を指す。
この二足は降着装置であり、かつ飛行時にはこの部分の噴射口で機体バランスを制御する重要な機体部位である。
防人の名前の通り、拠点の防衛、艦の護衛から強襲機作戦に随行して直掩することを想定されて設計された機体。
非常な名機で、現行機よりすでに二世代前の機体であるにもかかわらず単体での格闘戦能力は、現行機より若干下程度である。
何より特筆すべきは、そのチーム戦能力。特殊な連携AIを積んでおり、分かりやすく言うとチーム戦になると他機と比べて機体スペックを大幅に上回る結果を出すことができる。
操縦士の練度にもよるが、小隊戦から中隊戦では、現行機以上といわれている。
*基本的に3機からの運用が想定されているが、1機でも格闘戦の能力は非常に高い。
「複数機の連結による巡航距離の延長」
これが、防人に付加されたもう一つの特筆すべき点。
各機が連結することにより、1機より2機、2機より3機、3機より小隊と、規模が大きくなればなるほど燃費が良くなり、戦術機では考えられない距離を防人だけで飛行可能である。
この長航続距離と高い基本性能から本来の駆逐機の任務ではない強襲作戦などを、防人のみでの実施を検討されたほどだ。
そしてこの防人の天才が草刈疾風である。




