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ワナビー《出版を賭けたデスゲーム》【B-presents】  作者: ネームレス
【日曜日:Sunday】

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18/22

第18話 ブックマンのルール説明③ 【日曜日:Sunday】

 おっ、動き出した。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「001」=「001」→出版pt「10900」

「002」=「諸星(もろぼし)(けん)」→出版pt「10900」

「003」=「弓木(ゆみき)可憐(かれん)」→出版pt「10900」

「004」=「三木元(みきもと)隆之(たかゆき)」→出版pt「10903」

「005」=「小鳥遊(たかなし)優奈(ゆうな)」→出版pt「10900」

「006」=「006」→出版pt「10900」

「007」=「宮野(みやの)(りょう)」→出版pt「10904」

「008」=「門倉(かどくら)清太(せいた)」→出版pt「10900」


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



 ブックマンはこの待ち時間でこれの編集をやってたのか。

「pt」の前に「出版」が足されて「出版pt」になっていた。


 それにネーミングを案をだした宮野さんの二ポイントもちゃんと加算されている。

 ブックマンポイントは即時反映だからな。


 現時点で出版にいちばん近いのは一万九百四ポイントで宮野さんか。

 宮野さん手堅くポイント稼いでいってるな。

 これでもう宮野さんは三木元さんを逆転した。

 

 俺が三木元さんを横目で確認してみるとただ黙って静かにしていた。

 でも内心は穏やかじゃないだろう。

 三木元さんは俺よりも三ポイント上、宮野さんは俺より四ポイント上だ。

 けどこのポイント差なら誰でも飲み物一本を我慢すれば簡単に追い越せる。


 一日何も食べなければ、他の人より千ポイント以上上回ることも可能だ。

 こんな計算をしてる時点で俺はもうブックマンの術中に嵌っているのかもしれない。


 他の人だって手持ちポイントで生活用品を買えるシステムのことを聞いてからはそれなりの計算はしてるだろう。

 

 ――再度モニターを非表示にさせていただきます。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「001」=「001」→出版pt「*****」

「002」=「諸星(もろぼし)(けん)」→出版pt「*****」

「003」=「弓木(ゆみき)可憐(かれん)」→出版pt「*****」

「004」=「三木元(みきもと)隆之(たかゆき)」→出版pt「*****」

「005」=「小鳥遊(たかなし)優奈(ゆうな)」→出版pt「*****」

「006」=「006」→出版pt「*****」

「007」=「宮野(みやの)(りょう)」→出版pt「*****」

「008」=「門倉(かどくら)清太(せいた)」→出版pt「*****」


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 ――つづきましてはあちらをご覧ください。


 ブックマンがマイクの先を俺ら向けてモニターの真正面にあるエレベーターを差した。

 エレベーターの扉の幅が広いのはそのためだったのか。


 ――注文した品物は翌日まとめてそちらエレベーターで運ばれてきます。前日に注文した商品と使用ポイントの明細も同封されていますのでご確認ください。なお溜まっていくダンボールはゲーム終了までできれば各自の部屋で保管しておいてください。


 一日、一回荷物が運ばれてくるなら毎日ダンボールが溜まっていくって計算だ。


 ――提携先のコンビニ名はお答えできません、が、部屋のなかに大ヒントはあります。


 コンビニ名は教えてくれないのかよ。

 でも部屋に答えがあるって……部屋の中ってそこまで備品は多くなかったよな。

 

 なにかそれらしいものでもないか? あっ、そっか!? あれだ。

 俺はすでに冷蔵庫で確認済みだ。

 冷蔵庫にはうちの店のミネラルウォーターが入っていた。

 提携先はうちのコンビニで間違いない。


 だったら俺は商品の相場感もわかる。

 これは俺にとって追い風だ。

 出版ポイントは一ポイントだって無駄にできない。

 地の利は俺にある。


 結局このゲームは殺すだなんだじゃなくて、上手くポイントを集めいかにポイントを使わないかが重要なんだから。


 ――オ゛ォォォォォォォォォォォ! オ゛ォォォォォォォォォォォ! オ゛ォォォォォォォォォォォ!

 

 ん? なんだ? ブックマンのテンションが突然ブチ騰がった。

 

 ――――SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。SEN・ZAI・ICHI・GU。


 それどころかシャーデンフロイデの「SEN・ZAI・ICHI・GU」をシャウトしている。これは俺らに与えられた千載一遇のチャンスだとでも言いたいのか?


 「ブッちゃん?」


 小鳥遊さんが目を丸くしていた。

 興奮してシャーデンフロイデを歌いたくなるなんて俺と同じ感性か。

 ゲームマスターのブックマンはこのゲームを愉しんでいるようだ。


 ――コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。コロス。

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