第五話
『セイっ!』
死にそうになっていたユリを庇ったおれは、デスした。
別にデスをしても他のメンバーがいれば特に問題はないのだ。
別に現実の肉体に関係があるわけではないし、あくまでゲーム内での出来事だから。
けれどユリは気が気じゃないようで、何度も繰り返し蘇生しようとした。
ユリはそんな努力の全てが水泡に帰すことも、わかっているはずなのに。
おれの目の前に出てくるはずのゲーム・オーバーの文字はまだ出ない。
その言葉が出てくることを望むおれがいた。
そして、次に現れたのは、ユリをキルしようとする敵や弾丸でも、夜半や月先輩でもなく、律と海向だった。
どうして兄さんたちがここに?
今のおれには、軽口を叩く余裕はあるらしい。
律や海向のことを、兄さんだなんて呼ぶことは滅多にない。強いて言うならからかうときくらいだ。
そして、わがまま姫の前では絶対に呼ばなかった。例えからかうときでも。
そして聞いたことに対する返答は返ってこない。
そりゃそうだ。今のおれは死人。死人に口なしだ。
でもどうして、自分が死んだとわかっているのだろう?
そして、今おれの前で寝っ転がっている死体は、誰のものなんだろう?
少しして、それが自分のものであることを理解する。
でなければ、ユリがここまで真剣に蘇生コマンドを使おうとはしない。
おれは観戦モードに切り替えようとした。
次のひとことさえ、なければ。
『早く、目を開けて、起きて、起きてよ…』
その言葉を聞いた途端、目が覚める。
小さな夜の窓の外に映る月は、三日月だった。
ミスド最高、カフェオレ最高。
本日もありがとうございます。
明日の分に追われてます。いつも当日に書いて投稿している私が前日から書き出したなんて珍しい。
何を隠そう明日は時間がほぼありません。まだ3割しか書けていない私は明日投稿できるのか。
乞うご期待。(多分投稿しますよ、多分。)




