出揃う!必殺技!
「ボイル…」「ナニソレ調理系?」「カッコ悪いけど意外と役に立ちそうじゃないか?」
ちょっぴり茹で蛸の良い匂いの中、みんな微妙な気持ちになった
まあ、細かいことはヨシとしよう
秀治さんはそこそこ気に入っているっぽい
ハードボイルドかなんかと勘違いしている可能性微レ存
次はどピンクの番である
足が一本千切れ、もう一本はボイルされたことにより怒り狂ったタコの怪物は、
うねうねしながらどピンクの前に立ち塞がった!
「えーどうしよーー
ちょっとだれか!助けなさいよ!」
最初は赤、青、黄は忙しいフリをして助けようとしなかったのだが、
ちらりとどピンクを横目で見た時に
ハッ!
とした!
なんか…タイツ越しではあるが…
どピンクが若くなってる気がするのだ!!
【のちにどピンクの梨乃さんが語る】
*****
男ってバカで鈍いくせに、女の若さだけにはめっちゃ敏感よねー
若作りしてる美魔女には見向きもしないで、
ブスでダサいけど若い女の子の方にフラフラ寄っていくじゃない?
年齢知らなくてもよ⁈
どーなってんのアレ!!
*****
「おお!どピンクの特殊能力は
エイジレス
のようだ!
なんと20歳の肉体になれる!」
「うっそーん!うれし〜!
タイツで見えないけど、体がちょっと軽ーい!」
どピンクは敵のことを忘れて大喜び
そして男どもが素早く助けにくる
赤「怪力!」
青「ボイル!」
黄「え?あーっと俺はなんだろ…」
プウ
黄のお尻から聞き慣れた音が出たかと思うと、
辺り一面霧がかかったように白くなり、と同時にひどーーい悪臭が漂ってきた
敵は弱っている!
味方も弱っているが!!
「こ、これは…ゲホゴホクラ…
これは
スモークandスメル
だ…だ…!」
その場に片膝をつくイケおじ「くさい…」
赤と青はスメルの方を必死で耐えて(黄の三郎さんのオナラには少し慣れている)タコを殴ったり茹でたりしている
どピンクは「がんばれぇ〜」といつもより若々しい声で声援を送った
しかし10分もすると、
「がんばれぇぇぇ」
の声が可愛くなくなる
「⁈」
どピンクをマジマジみるオッサンたち
イケおじはピンときた
「分かりにくいけど、どピンクのエイジレスの効果は10分が限度のようだ!」
とたんにおっさんたちの士気が下がる
しかし、あまの湯の平和は守らなければならない
なんといってもこのご時世、東京で残っている貴重な銭湯なのだ
しかも350円なのだ!
お風呂上がりのフルーツ牛乳が飲めなくなるなんてありえない!
ちなみに、あまの湯が続けられているのは、
女将(85)がマンションを何棟か持っている不労所得勝ち組のお金持ちで、
少々の赤字は補填できるから、という理由だったりする!
「さあ、そろそろ決めちゃいましょう!
トドメだ、合体だ!」
「合体⁈」
なんとなくヤラシイ方向を考えて1人頬を赤らめるむっつりスケベな秀治さんだった
「えーと、合体!」
半蔵さんが赤の担当らしくみんなに向かって叫んだ
キラーん
5色が虹のようにそれぞれの頭上から伸びてきて、
ひとつになる
それはボーリングの玉のように丸まり、
巨大なタコに向かって転がっていった
ゴロゴロゴロゴロ
若干間延びしつつ、玉はタコに当たる!
ドッカーンの
玉と共に、大タコは消えていった!
「最初からこれでよくない⁈」
というみんなの疑問は受け付けません、悪しからず




