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商店街のご近所さん  作者: クロクマせんぱい
6/20

第6話:佐藤家の放課後スナックタイム

学校から帰ったら、お楽しみのおやつタイム!

佐藤家のみんなで注文したら、またまたシンボルが……?


「これって暗号? もしかして、秘密のマーク!?」

お菓子そっちのけで盛り上がる子供たち。

ついに、シンボルが遊びにまでなっちゃった!?


さてさて、このマーク、どこまで広がるかな?

夕暮れの空が、淡いオレンジ色に染まっていく。

学校帰りの子供たちが、次々と帰宅し、家の灯りがぽつぽつと点き始める時間だ。


「ただいまー!」


佐藤家の長男・悠斗ゆうとが、ランドセルを背負ったまま元気よく玄関に飛び込んできた。


「おかえり! 宿題はあとにして、おやつにする?」


母・奈緒美なおみが笑顔で迎える。


「もちろん!」


悠斗の後ろから、妹の春菜はるなも飛び込んできた。


「今日のおやつ、何があるの?」


「それはね……」


奈緒美はニヤリと笑って、二階の注文窓を指さした。


「今から頼むのよ!」



第一部:放課後のおやつ注文

「ええー、まだ頼んでないの!?」


「何が食べたいか、みんなで決めようと思って」


奈緒美は注文パネルを開きながら言う。


「うーん、僕はドーナツ!」


「私はチョコレートクッキー!」


「お母さんは紅茶と和菓子がいいな」


それぞれの希望を入力し、佐藤家の注文が決まった。


「じゃあ、これで注文!」


悠斗がボタンを押すと、画面の隅に見慣れたシンボルが光った。


「……あれ?」


「どうしたの?」


「また、このマークが出てる」


奈緒美が画面を覗き込むと、注文パネルの右下に小さなシンボルが表示されていた。


「最近よく見るけど、やっぱりなんだか不思議ね」


「うーん、でもおやつが来るならいいや!」


悠斗はあまり気にせず、窓の外を覗いた。


「早く来ないかなー!」



第二部:子供たちのいたずらと配達員の登場

「お待たせしましたー!」


数分後、注文窓の向こうから配達員のたかしが顔を出した。


「やった! きたきた!」


悠斗と春菜は、大きな箱を受け取る。


「今日はおやつがたくさんだから、特別に大きめの箱にしました!」


「ありがとう!」


悠斗は箱を開け、中身を取り出す。


「おおー! ドーナツ、クッキー、和菓子!」


春菜も大喜びでお菓子を並べる。


しかし、その時――。


「ねえ、悠斗くん。箱の裏見て!」


春菜が箱の裏を指さすと、そこにはいつものシンボルがあった。


「……やっぱりある!」


悠斗は目を輝かせた。


「ねえねえ、これって何かの暗号なの?」


「さあ……でも、最近いろんな家で見つかってるんだって!」


悠斗は学校の友達から聞いた噂を思い出した。


「シンボルが光ると、何か秘密のメッセージがあるとか……?」


「ええっ、ワクワクするね!」


春菜はドーナツを頬張りながら言う。



第三部:シンボルを遊びに取り入れる

「ねえねえ、お兄ちゃん! これ、紙に描いてみようよ!」


春菜が紙とクレヨンを持ってきた。


「おお、いいね!」


悠斗と春菜は、箱に描かれたシンボルをじっくり観察しながら、真似して紙に描き始めた。


「こんな感じ?」


「うん、そっくり!」


「じゃあ、いろんな色で描いてみよう!」


二人は夢中になって、カラフルなシンボルを紙いっぱいに描いた。


「お母さん、見て!」


「まあ、面白いわね!」


奈緒美は微笑みながら、子供たちの作品を眺めた。


「このマーク、流行るかも?」


悠斗は嬉しそうに頷く。


「よし、明日学校に持っていこう!」



夜、佐藤家のリビングに、子供たちが描いたカラフルなシンボルが飾られていた。


「なんだか可愛いマークになったね」


奈緒美がつぶやくと、悠斗は得意げに笑う。


「うん、これが広まったら、みんな気になるかも!」


窓の外には、夜の空中商店街が静かに輝いていた。

注文窓の隅には、相変わらず小さく光るシンボル。


それは、子供たちの遊びの中で、新たな広がりを見せようとしていた――。

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