第15話:窓からの大発見
夜の静寂の中、みちこは注文窓からふと空中商店街を眺める――
「……え? なんか光ってる?」
街の空に浮かぶ、まるで“地図”のような光のライン。
「こんなの今までなかったよね!?」
悠斗たちと騒ぎながら調べていくと、伝説の“もう一つの商店街”の話が浮上する……!
さらに、注文パネルに現れた新たなメッセージ。
「特定の座標でシンボルを確認すると、何かが解放される――!?」
これは偶然じゃない、何かが始まる予感!
さて、次の夜、彼らは何を見つけるのか……!?
夜の静寂が街を包み込む中、みちこは二階の注文窓から空を眺めていた。
「最近、なんだか不思議なことばかり……」
シンボルの秘密、商店街の歴史、そして謎のメッセージ。
次々と出てくる手がかりに、みちこの胸は高鳴っていた。
(もしかして、もっと何かあるのかもしれない)
そう思いながら、注文パネルを眺めていると――。
「……ん?」
パネルの隅に、いつもと違う光が瞬いた。
(この光……なんだかいつもより強い……?)
みちこは好奇心に駆られ、窓を大きく開けた。
すると――遠くの空中商店街の向こうに、見たことのない“光のライン”が浮かび上がっていたのだ。
第一部:光るラインの正体
「……あの光、何?」
みちこは目を凝らした。
空中商店街の建物と建物の間に、まるで道のような光のラインが浮かび上がっている。
(でも、あんな道、今まであったっけ?)
「ちょっと待って、これ……もしかして!」
みちこは急いで部屋を飛び出し、隣の佐藤家の悠斗の家の窓を叩いた。
「悠斗くん! 起きてる!?」
数秒後、寝ぼけた顔の悠斗が顔を出した。
「……なに? こんな時間に……」
「見て! あの光!」
「え……?」
悠斗も目を凝らして驚いた。
「うわ、本当だ! なんだあれ!?」
二人はすぐに他の友達にも連絡を取り、気づけば近所の子供たちが次々と窓から顔を出していた。
「なんか、地図みたいな形してない?」
「確かに……まるで、昔の街の地図?」
「でも、今の商店街と形が違う……?」
「じゃあ、もしかして“昔の商店街”の道なの?」
みんなの目が輝いた。
第二部:伝説の“もう一つの商店街”
「これはただの光じゃない。何か意味があるんだよ!」
みちこは確信していた。
悠斗がふと思い出したように言った。
「ねえ、たかし君が言ってたよね……このシンボルは、昔の商人たちが使ってた印だったって」
「そうだ!」
「あの光のラインと、このシンボル……関係があるんじゃない?」
その時、翔太(高橋家の孫)が興奮した声を上げた。
「ちょっと待って! おばあちゃんが昔言ってた! “もう一つの商店街があった”って!」
「もう一つの商店街?」
「うん! 昔、今の空中商店街ができる前に、別の場所に古い商店街があったらしいんだ。でも、時代の流れでなくなっちゃったって……」
「じゃあ、あの光の道は……?」
「昔の商店街の跡なのかも!」
みちこの心臓がドキドキと高鳴った。
第三部:シンボルの鍵を探せ!
「これは、調べなきゃダメでしょ!」
みちこたちは、お互いに頷き合った。
「でも、どうやって?」
「そうだな……」
悠斗が考え込みながら言う。
「この光が見えるのは夜だけっぽいし、昼間は何もなかったよね」
「ってことは、昼間に何か探すのは難しいかも……」
「なら、手がかりは“注文システム”の中にあるかもしれない!」
「そうか! 最近、注文パネルに“シンボル認証済み商品”とか出てたよね!」
「もしかして、何かヒントがあるかも!」
みんなは、それぞれの家の注文パネルを確認し始めた。
そして――。
「見つけた!!」
みちこが大きな声を上げた。
「『特別商品の解放条件』……?」
パネルの画面には、こんなメッセージが表示されていた。
「特定の時間帯に、指定された座標でシンボルを確認すると、新たな情報が解放されます。」
「これって……もしかして、あの光の道と関係があるの?」
「なんか、すごくワクワクしてきた!」
「これは、もう探しに行くしかないでしょ!」
夜明け前、空中商店街の光が少しずつ消えていく。
「今日の夜、もう一度集まろう!」
「よし、準備しておこう!」
みんなの顔には、期待と興奮の色が浮かんでいた。
窓の外では、夜の名残を残した空が、ゆっくりと朝へと変わっていく。
注文パネルの片隅では、いつものシンボルがわずかに強く光っていた――。
まるで、彼らを新たな冒険へと誘うかのように。