表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
商店街のご近所さん  作者: クロクマせんぱい
10/20

第10話:突如の特売セール

「緊急特売セール開催!」のアナウンスに、街中が大騒ぎ!

お買い得商品を狙って、住民たちは注文パネルと格闘するが……

注文殺到でシステムがパンク!? 配達員たちもてんやわんや!


そして、パネルの隅で光るシンボルが、突如いつもと違う反応を示し始める。

「このセールと、何か関係があるの……?」

ついに、シンボルの秘密が明かされる――!?

「緊急速報! 空中商店街の特売セールが始まります!」


朝の静かな住宅街に、突然のアナウンスが響き渡った。


「えっ、特売セール!?」


二階の注文窓を開けたみちこが、画面を食い入るように見つめる。


全品20%オフ! さらに、早い者勝ちで特別商品も!?


「すごい……! これ、買うしかないでしょ!」


興奮したみちこは、急いで注文パネルを操作し始めた。


しかし、その時――画面の隅にあるシンボルが、一斉に点滅を始めた。



第一部:特売セールの熱狂

「お母さん、セールが始まるよ!」


みちこは台所で料理をしていた美佐子に向かって叫んだ。


「えっ、セール? それは急がなきゃ!」


「うちも注文しなきゃ!」


隣の山田家でも、陽菜が慌てて注文窓を開いている。


「うわっ、特別セットのパン、もう売り切れ!?」


「ええっ!? 早すぎる!」


住宅街のあちこちで、家族たちが競うように注文を入れ始めた。


「私たちも急ごう!」


みちこは急いで「おやつセット」と「ジュース詰め合わせ」を選択し、注文ボタンを押した。


しかし――。


「……あれ?」


画面が突然フリーズし、注文が確定されない。


「えっ、なんで?」


その時、画面に小さく表示されたメッセージが目に入った。


『システムが混雑しています。しばらくお待ちください。』



第二部:大混乱の注文システム

「うわー、やっぱり注文が殺到してるんだ!」


山田家では、誠司が注文パネルを連打している。


「全然つながらないぞ……!」


佐藤家でも、悠斗と春菜が困った顔をしていた。


「お母さん、僕たちのお菓子セット、注文できないよ!」


「うーん、こういう時は待つしかないのかしら……」


そして――。


「お届けまでの時間:未定」


注文システム全体が、一時的にパンクしてしまったのだ。


「これじゃ、配達員さんも大変だよね……」


みちこは、少し不安になった。


(こんなに注文が殺到したら、ちゃんと届けられるのかな?)


その時、注文窓の外から慌ただしい声が聞こえてきた。



第三部:配達員たちの奮闘

「はいはい! 次のお宅は佐藤家ね!」


「待って、こっちの鈴木家の分も急がなきゃ!」


空中商店街では、配達員たちが大忙しだった。


たかしも、汗を拭いながら配達用の箱を次々と渡していく。


「すみません! 今日はとにかく大混雑で!」


みちこは窓の外を眺めながら、少し心配そうに言った。


「ねえ、たかし君……今日のセール、いつもと何か違わない?」


「違う?」


「ほら、注文パネルのシンボル、すごく光ってるし……」


たかしも、少し考え込んだ。


「確かに……最近、このシンボル、前より目立つようになった気がする」


「もしかして、このセールと関係あるのかな?」


「うーん……それはちょっと分からないけど」


その時、突然――


パネルのシンボルが、いつもより強く点滅し始めた。



第四部:シンボルが示すもの

「えっ……?」


みちこは、光るシンボルをじっと見つめた。


「な、なんか、警告みたいになってる……?」


「たかし君、こんな光り方、今まで見たことある?」


「いや、これは……初めてだな」


周りの注文パネルでも、同じシンボルが点滅しているのが見えた。


(このマーク、一体何を示してるんだろう……?)


そして、その瞬間――


「ピッ……ピッ……!」


パネルの表示が一斉に変わり、あるメッセージが浮かび上がった。


『重要なお知らせ:空中商店街の特別な情報を開示します。』


「えっ……?」


住民たちがざわつく中、注文パネルには新しい画面が表示される。


そこには、街の歴史と、シンボルの意味に関する情報が少しずつ現れ始めていた。


「これって……もしかして、このシンボルの秘密が明かされるの?」


みちこの胸が、ドキドキと高鳴った。



夜になり、セールの興奮が少しずつ落ち着いていく。


それでも、住民たちの間では「シンボルの秘密」の話題でもちきりだった。


「これまで、ただの模様だと思ってたけど……」


「もしかしたら、本当に何か意味があるのかも?」


注文パネルのシンボルは、まだ小さく光っている。


しかし、それはいつもの光とは違っていた。


まるで、何か大きな秘密が、ゆっくりと明かされようとしているかのように――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ