贈り物か試練か
目的地につきました。
なんだかこの町はお花が多いです。
至る所に花が飾られていて、絵本の世界に来たみたいです。
町を探索していると、中央の広場に人だかりができていました。
「すみません。 この方々は、何をしているのですか?」
町人っぽい格好の方に聞いてみると、
「今はね、100年に一度咲く花の蜜を目当てに町外から来たいろんな奴らが戦っているんだよ。」
「なぜ花の蜜にそこまで…??」
「あの花の蜜には、飲んだ人を怪力にする力があるんだ。死ぬまでね。 だからお貴族様や変な商人、盗賊たちはこれを求めてビバリスクまでやってくるんだ。」
「この町は、襲われないんですか?」
「ふふふ、不思議だろう?
この町に住める人間は限られているんだ。 花の育手になれる人のみが暮らせる。ほかの人では育てることができないんだ。 だからこそ、僕たちは襲われない。」
「ほほーう、素晴らしいですな。」
元々勉強が苦手だった私は、少し飽きてしまいました。
懺悔します。
「ん?お嬢さん、もしかして北の修道院からやって来たのかい?」
「はい。そうです。 洗礼名アナスタシアと申します。」
「そうかそうか! んー、じゃあね、もしも花の蜜が手に入ったら迷うことなくお飲みなさい。」
「なぜでしょうか?」
「神のお導きってやつだよ」
神様の?不思議です。
考えていると、勝者が決まったようで、一人の筋骨隆々なひげ面の方がいらっしゃいます。
手に持った瓶を人々に見せびらかしていて、少しヤなかんじです!!
ひげ面さんが瓶をあけました。
え、
瓶がひげ面さんの手から抜け出して、私のほうにやってきます。
あ、受け取ってしまいました!!!!!!!
先ほど会話をしていた方が、「飲んじゃいな!!!」
と叫ぶので、意を決して飲み干します!
わぁ、おいしい! 食べたことのない甘さがします!
飲んだけれど何も変わった感じがしません。
本来の勝者のひげ面さんがこちらに突進してきます!!!
「てめぇっ!! よくも飲みやがったな!!!!!」
「いやっ!!」
ドゴォォォォォン
少し手で押しただけなのに、、、
筋骨隆々の体が吹っ飛びます。
聴衆の皆さんが唖然としてますが、一番唖然としたいのは私ですよ!!!
・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
町の偉い方によると、この力は死ぬまで続くようです。
段々力の制御ができるようになるらしいので安心しました。
落ち着いた私は町の教会で一休みさせてもらうことになりました。
神様!これは私への試練なのですねっ!!
絶対に、、この力使いこなして見せます!!!
次回!アナスタシア力を使いまくる!
ブックマーク スタンバイ!