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僕は彼らについて行った。

少し興味があったからだ。

「よっしゃ、楽しむぞ!」

あの大男は元気よく叫んだ。

それはまるで、ゾンビを倒すのが楽しい、とでも言っているかのようだった。

僕は気にしなかった。

彼らはついていけば面白そうだと思ったからだ。

一人で生きていく必要がある。

もしも逃げようと思えば、逃げるつもりだ。

僕はとりあえず彼らについて行った。

さっきも言ったように。

夜が近づいてきた。

だんだんと周りが暗くなってきて、ゾンビが地面から現れ始めた。

「ゾンビ狩りの時間だ!」二人は1体1体ゾンビを倒していった。

僕もだ。だが、僕は違う考えを持っていた。

ゾンビのだしたちを、飲み込んだのだった。

「おい!」向こうからびっくりしたような叫び声が聞こえてきたが、僕は耳を貸さなかった。

僕はとにかく倒した。

すると、ある力が増していった。

体内が厚くなってきた。

まるで溶けそうだ。

気づけば、道のど真ん中にいた。

地面にはゾンビの死体がびっしりとあった。

いったい誰がやったのかはわからない。

二人のほうを見ると、彼らは固まっていた。

まるで僕のことを怖がっているかのようだ。

僕は自分の手を見た。

そこには黒いものがあった。

だが、だんだんと消えて行っている。

「え?」またもや出てきたのだ。

しかも、一瞬だけは壁が透き通って見えた。

空を見ると、新月だった。

彼らは駆け寄ってきた。

だが、もう二人とも怖がってはいなかった。

真逆だ。

めちゃくちゃ興味深そうに質問を押しかけてきた。

だが、僕は全く覚えていなかった。

「なるほどね…」僕が短文で説明すると、彼らは納得した。

どうしてかはさっぱりわからないのだが。

僕は起き上がると、周りにあるものをもう一度見た。

もう全く静かな場所ではなかった。

しかも、今度はゾンビの死骸が灰になっていたのだった。

まるで、もう戻ってこないというのを示しているかのようだった。

服を見ると、めちゃくちゃ緑色になっていた。

だが、緑になっただけで、全く匂わないし、ただ単に緑になっただけのように感じ取った。

僕はとりあえず、代わりの服がないのでそのまま着ておくことにした。

服は完全に真みどりだ。

僕はそのまま帰ることにした。

血は液体だ。

なのに、もうしみ込んだのか、全く液体を感じ取ることができなかった。

僕は気にせず、町の中を歩き回った。

そこらじゅうでゾンビの死体が灰になっていた。

僕はその状況がわからなかった。

いったいどうしてこうなったのかが。

普通なら地面の底に戻っていくはずだ。

そして、その時気づいた。

僕は今までで、死体がどうなるのかを見たことがなかったのだ。

「ゾンビは死ねば消える。それが普通だ」

僕はさっとノートブックを取り出し、軽くメモしておいた。

「もしも倒しまくれば、いつかは消えるかもしれない。」

僕の考えはそうだ。

「まあ、そうなのかもしれないが、そうなれば新しいのが出てくるだろうよ」

僕は彼のことを見た。「?」どういう意味かがさっぱり分からなかった。

彼は僕のほうを見ると、聞いてきた。「見たことはないのか、ポータルを」

僕は見たことがある、と、頷いた。

「あれから現れるんだよ、もっとな」僕は考え込んだ。

そうなら、本当にそうなら、平和な場所に住むことは、不可能ということだ。

何が起こったとしても。

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