9話
俺はよく妹に変わってこのゲーセンに来ていた。
「あれ?ヒロじゃん?」
だから、たまにこうやって同じ学校のやつに見つかる。
「あ、和・・・」
よりにもよって嫌な時に見られてしまった。
「ってお前、それ女の子がやるゲームじゃん」
あー、バレた・・・最悪だよ。
「・・・いいんだよ」
俺だって別にこのゲームがそこまでしたくてしてるんじゃない。妹が好きだから
「うわぁー、これ服とか・・・まさか女装とかしてるの?」
なんで、そうなるの?何も知らない癖に
「してないよ!!これは!」
その時、俺は妹の為だからしてると言いたくなかった。ただ俺は妹のために
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クラスメイトから俺はこの妹の好きなゲームをしているところを広められて、女男と馬鹿にされるようになった。でもいい、俺はそれでも妹のためなら
「ねぇ、このゲーム面白いの?」
そして、これが一生忘れたくれても忘れられない思い出になる。
「うわぁ、ビックリした・・・って優?」
最悪だよ。優は隣のクラスだし・・・隣のクラスまで広められちゃうよ。
「偶然だね。お母さんと買い物に来てたんだ。ちょうどあっちでお買い物中」
そんな話はいいからどっかいってよ
「そ、そうなんだ」
「それより、このゲーム面白いの?これ女の子がやる奴だよね?」
こいつも女の子がとか、言うのか・・・
もうなんでみんなが、何も知らないのに
「そうだけど・・・」
「あ!!もしかして妹の為にやってるとか?」
「え、なんで分かったの?」
嘘?なんでわかったの?誰もわからなかったのに
「分かるよ!!俺も妹居るから」
「そうなんだ。優にも妹がいたんだ。」
まさか、こんな所に同じような仲間がいたなんて
「うん、俺もやってみようかな?妹が喜ぶかも知れないし、」
「・・・え?本当に?」
「うん、ちょっと待っててね!お母さんに借りてくる」
これが、妹のことしか頭にない俺が初めて出来た友達・・・後に親友になり・・・
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「お兄ちゃん、私ね」
「うん?どうした?」
「優先輩のことが好きなんだ」
恋敵になった。
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ゆう視点
目が覚め昨日のことを思い出す。
なにも変わらなくていい。変わらなくていいんだ。
「・・・」
今日はまだ、特に予定はない。
「・・・」
減っている。
出掛ける前に
財布の中身が減っていた。
1000札まるごと、一枚。
こうなることは覚悟していたが
「・・・」
それでも、負ける訳にはいかない。
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とりあえず、今日は朝から誰とも関わらずに外に出られた。
「はぁー」
当然、自分の義妹を訴えられない。家族に訴えても無駄だし、警察や裁判に訴えることも当然出来ない。お金はないし、まず生活が安定してないし
「・・・はぁー」
一人で暇を潰す方法は幾らでも知っているし、楽しいは楽しい・・・でも寂しい・・・
俺も本来は高校生だし、当然恋愛も出来れば・・・部活もアイツらの本性を知らなかったそのまま続けたいと思ってた。
本性を知れて良かったけど・・・同時に俺の青春は失った。
・・・泣ける。つかもう沢山泣いた。
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母視点
もう、優は居ない・・・
「・・・」
優あのあとも、辛そうだった。
シャワーを浴びながら・・・
本来、あの苦しみを受け止めてこその母親なのに
私は何も出来てないしてあげれてない。
「・・・あー、」
優から聞いてきたとはいえ、どうして話してしまったの?優からしたら自分のことだってあるのにと思って当然じゃない。
「・・・」
雪も夏も私の大切な子供で、再婚して二人が出来たことは本当に嬉しい・・・
でも、優は再婚したことも写真を無くすことも何も相談してなかった。
「・・・」
あの時も
私はどこまで、優の意思を無視して・・・
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