4話
俺はどうすればいいんだろうか・・・
許すか、許さないか・・・
こんな適当に言われるとは思ってなかった。
クソ、くそ。さっきまで泣きながら覚悟を決めてきたのに・・・
これは、許したら許したで舐められる・・・別に馬鹿にされるくらいならいいが、今後の生活に大きく関わることになる・・・
それにやっぱりプライドはある。
妹は騙されたとはいえ、そもそも関わる人が悪いのもあるし・・・兄のことを全く信頼しない・・・単純に家族を信頼出来ないって、友達一人を切ることは大きく違うだろう・・・
本当は出来るなら、復讐をしたいんだ。
復習したら何も残らないというが、そんなことはない。復習してスカッと出来る気持ちは俺のストレス精神安定になるし、復習して平穏が掴めるなら、それに越したことはない。
だけど、だけど!!何度も、何度もそれ思ってもしてしまったあとの方のリスクの方が大き過ぎる。
春「・・・」
春が俺のことを見る。泣きなうな、訴えたい顔だ。それは今度は俺に同情なのか、哀れみなのか・・・それとも俺をまた前みたいに頼ろうしているのか・・・
分からないけど、同情か哀れみなら立場がおかしいし、頼るなら・・・俺はもう兄じゃない・・・ここに来てから一度も、敢えて俺のこと呼ばないで俺の前でお兄ちゃんと呼んでいるじゃないか・・・
雪「はぁ、過去は過去ですよ。もういつまでも振り替っても辛いだけだよ」
その通りだよ。でも勝手に思い出すし、その過去がこうして、過去と向き合わないと行けない状況を作ってるんだよ!!
それに、その過去を無くすような話をするなら、自分からその話題を出すな。
口にしたい。でも今の俺の状況をさらに悪くするわけにはいかない。
夏「未練たらしい、男は嫌われるよ」
もう既に嫌われてるんだよ。
春「・・・」
つか、春は良い加減なにか言えよ・・・
つか、そうだよな。やっぱり・・・ここまで何も否定しないってことは・・・
本当は、部屋に入る前から分かってた。だけど状況の焦りとやっぱりどんなに辛いことがあっても、妹は妹だからと油断して少しの可能性ばかりを信じていたのかも・・・
妹は何も反省してないし・・・そもそも俺がこうして家にいることを望んでない。
ついに、優は覚悟を決めた。
重い口、開くだけで震えてる口を一度強く噛み締めた。
そして
がんばれ優・・・俺は幸せになるんだ。
どんなに過去が辛くても、
これからを今からを精一杯生きる為に
そう自分に言い聞かせて
「俺は、これからは1人で暮らす」
春「えっ?」
雪「はぁ?何を言ってるの?この人」
夏「少年院に入って壊れて厨二病になったんじゃないんの?」
「俺は、この家では寝る場所とシャワーは借りる。でもそれもお母さん・・・冬さんにバイトから返す」
春「・・・」
雪「はぁ?さっきまで仲良くしようって話したのに?」
夏「この人が嵌められた理由わかる気がする。」
雪「つかさぁ、1人暮らしなのにシャワーを借りるとか、何様なの?別に仲良くする気はもうないんでしょ?その話し的に」
優「この家はそもそも俺の家、俺とお父さんの家でもある。文句は言われる筋合いはない。」
雪は少しだけ、狼狽える。
よく、あの状況でこんなことを考えた。
1人で暮らすなんて。
いや、これはきっと辛い裏切りと経験から出たちゃんとした答えだ。
「だから、食費は自分でどうにかするし、あとはお・・・ハンコや書類は流石に頼もうと思う。未成年だし」
雪「あぁ、これは本当に厨二病だね」
もう、いいそう言われても。舐められても馬鹿にされても。俺は生きるんだ。
そうだ。もう捕まる地獄は体験したんだ。
夏「じゃあ、もう私には話しかけないでね。他人だし」
俺から話したことは、さっき紹介の時だけだけどな、それも兄に強制的な流れだったし、先に教えてと行ってきたの夏さんだけどね。
雪「はぁ、まぁ。それなら俺も楽かな。じゃあこの会議も終りだ。ぁーあせっかく新しい家族が出来ると思って楽しみにしていたんだけどなぁー!!」
雪は俺名前の部屋に入る。
部屋とか寝る場所について話してないが、まぁもうあそこは俺の部屋じゃないだろう。リビング寝るしかないな。
春「・・・優」
そして、問題なのは春。
今の春はまるで、昔の他人に人見知りな頃のようだ。
いや最初から他人か・・・だから
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母視点
今日はやっと優が帰ってくる・・・
私は、今頃どんな顔をして優にあえばいいのかしら・・・
呪いのように思い出す、あの時のトラウマ・・・
もう何度、あの時優を信じていたらと思ったか
「・・・」
もしかすると、先に帰ってるかも知れないのよね。
春と、あの子達と何を話しているのかな・・・
仲良くしてくれると・・・そこまでじゃなくていいから、せめて春のことは許してあげて欲しい
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