13
辞めてくれよ。
春「優・・・本当にごめんなさい」
謝るな・・・誤って済む問題じゃない。
2年だ・・・それと普通の高校生活・・・大学だってあった。
それだけじゃない。幼馴染意外にも居た友達だって
・・・何もかも失った。
部屋だって・・・写真だって・・・
もしかしたら、これから誰かと付き合ってやがて結婚したかも知れないんだ。
いまじゃ、想像も付かない幸せがあったかも知れない・・・
それになによりこんなに傷ついて、自分達は再婚生活をして新しい幸せを手に入れて春なんか新しい兄を作って・・・
もう、何が許してだよ・・・俺が怒るのは当然だろう。これから一生もんの怒りだぞ。
こんな普通の生活が手に入るなら大金を払っても欲しいと思う人は沢山いるだろう。
・・・それにそれだってあんな所に居なかったからバイトしてそれなりに楽しめた筈だ。
そうだよ。きっと今頃は春休み中でみんなと出掛けて旅行に行ったりして
ああ・・・あ、
そうだよ。こんなすごく辛いことを、周りからみたら後悔と言う・・・でもこれは後悔じゃなくて強制だ。 こんな過去をいつまで気にしてないでというが、じゃあ今は何があるんだ??
冤罪とはいえ問題に巻き込まれて、ほぼ浪人という周りから見たら疎まれるマイナスイメージ付きの既に17歳 本来は高2、今は高3であるけど高一からやる青春だぞ?
綺麗か?みんながしたい青春か?こんなの?
もうねぇんだよ。過去を見るなというが今もねぇんだよ。
春「・・・優、すぐに許してとは言わない・・・」
だから、なんだよ。その態度??いつまで俺が怒ってるなという遠回しの嫌味だよな??
だって奴らが過去を見るなって言ってた時に黙ってたよな??そんなの確定で嫌味だよな??おい
すぐに許してとは言わないだ?何様だよ??
怒るにこっちは一生もんの怒りだぞ。
母「私もやり直せるなら、時間掛けていつかは優のままママになりたい」
高校卒業したら、家を出ると言ったじゃん。話を聞けよ。
黙れ、黙れ。黙れ。辞めろ。
優の心の中に更に闇がおい隠されている感じがする。
「・・・」
こんな話をされるとされる程、あの時の出来事も奴ら(幼馴染達)の顔も思い出す。
消えろ、消えろ、消えろ!!
その瞬間だった。
夏の顔が見れた。それは哀れな顔だった。
まるで俺という汚物を見る顔・・・
そこで、むしろふと我に帰る。
そうだ、もう俺は終わっている。
だけど、死ぬことは出来ない。怖いし・・・
出来る限り幸せになりたいと思うことは変わらない。それが一番なんだ。
だから、どんな理不尽も耐えるんだ。
俺の苦しみは他人には理解出来ない。
俺が夏の男への恐怖を知らないように俺の苦しみも理解出来ない。仮に出来たとしても何か出来るわけじゃない。
これが現実だ。
大丈夫だ。
優「・・・許すよ」
春「・・・本当に?」
母「いいの?」
優「うん。もう1人で過ごすなんて言わないよ。これからはちゃんと」
心の奥底にドス黒い闇を封印し今はこの現実を出来る幸せを得るんだ。
1章 完
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