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僕の誰にも言えない日常生活。

作者: 七瀬
掲載日:2023/01/08








・・・ここ最近、こんな事があった。

夜中、いい歳の大人が”お漏らし”をする事。

水分を取り過ぎて勝手に寝ている時にお漏らしをしてしまったらしい。

“他人事のように言っているが”正直、歳なのかなとあまり深く考えず

気にもしていなかったんだ。


でも? 友達とオシャレな喫茶店で二人で話しをしていた時、下腹部が

なんだが濡れた感覚がして、ハッと穿いていたズボンが濡れていると気づき

慌てて下腹を着ていた上着で咄嗟に隠し、友達を置いて家まで逃げるように

急いで帰った。外で自分の意思とは関係なくオシッコを漏らしてしまった。

家に着くと、急いで履いていたズボンとパンツを洗濯機に入れて洗う。

僕は、洗濯機を回しながら少し泣いた。

情けないやらカッコ悪いやら、もうなんの涙か分からなかった。

”これは、ひょっとしたら病気なのか?”

何度も何度も僕は、あの時の事を思い出していた。

でも、全く僕はトイレに行きたくなかったんだ。

それなのに、勝手出てしまって......。

あの時、オシッコが出る感覚はなかったんだ。

何か冷たいものが下腹部に出ていると思い、その時はじめて自分が漏らした

事に気づいた。




・・・そういえば? ”物忘れ”も増えたように感じる。

これはもしや? ”若年性痴呆症”なのかな?

そう考えると、思い当たる節もある。

こういうのは、”遺伝”もあるのか?

僕の家系は、父親や祖母が認知症だった。僕もそうなのか?

そう思うとまた眠れない。

脳が穴あきみたいに広がって、最後は自分の事まで忘れる。

何もかも忘れる。自分が誰なのか、何故ココに居るのか?

全て思い出せなくなるのだろう。





何度も何度も同じ事をしたり、同じ事を聞いたり。

やったと思っている事はやってなかったり。

一つ一つ日常生活の中で出来ていた事ができなくなっていく。




・・・そう言えば? 家の近所で道に迷った事があった。

何十年と住んでる見慣れた街が、その日は別のモノに見えた。

グルグル同じところを回って、何処に自分が居るのか分からなくなった。

景色がぼやけて見えて、自分の立ち位置が分からなくなる。

もう家に帰れないんじゃないかと、不安で不安で心が押し潰されそうになった。

僕は交番で自分が何処に居るのか聞かないと分からないと思った。

本気で迷子になったんだ!

怖かった、恐怖だった! もう涙で周りが見えなくなっていた。

小さな子供が道に迷って母親を探す、アノ感覚がよく分かった。






僕は近いうち、“若年性痴呆症”になると思う。

日常生活で当たり前に出来ていた事が一つ一つ出来なくなって。

一番近い記憶から、僕の記憶が消えていく。




・・・最後には“僕自身の事もすべて忘れて。”

誰の事も思い出せなくなる。

ひとりで何もできなくなり、勝手に徘徊して、何処でもオシッコやうんこ

もして、人の助けがないともう生きていけない体になる!





もし? そうなると分かっているなら僕は、、、。

“安楽死”を選ぶ選択もあるのかもしれないと思っている。

人に迷惑をかけてまで生きていたいと思うのか?

自分は、その時、どうしたいのだろう?



【僕の誰にも言えない日常生活。】




・・・この事は、まだ誰にも言えない。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] ほんの3時間前に1号の糸が見えなくなった(魚釣りの話です)(T-T) この作品を読んで、それも受入れようと思いました。 そう言う意味では神作品かも…
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