【第7片】テーマとモチーフ
なにについて描くか決めてから、描きましょう。
いきあたりばったりだと、苦労します。
さあ、詩を描くぞ!
とは、意気ごんでみたものの。
なにについて描くのか、決めてありますか?
いや、私。描き出しだけ決めて、どんどん描いていってしまうときもあるんですけど。そういうとき、とくに歌詞の場合、サビに困ります(笑)
サビで言っておくべき、だいじなこと——「テーマ」を決めておかないからですね。まあ、描いてるうちに見えてくるだろうから、とりあえず描いちまえ! なんてやりかたもなくはないですが(よくやる)。
起承転結の結 (サビ) の部分でそれをしっかり言うには、そここら逆算して、起承転(Aメロ&Bメロ)でしっかり道すじ(前フリ)をつくっておくことが重要です。
そして、その「テーマ」を言うために、なにを使って表現するか——それが「モチーフ」です。
「テーマ」:題材
「モチーフ」:素材
と言えばわかりやすいでしょうか?
たとえば「寂しい」という詩を、掘る場所のないスコップに例えるとしたら。
「テーマ」:寂しい
「モチーフ」:スコップ
となるわけです。
スコップについて描くことで、言いたいことを表現する。
それが「テーマ」と「モチーフ」なのです。
詩を描くときは、それを決めてから描くといいですよ。
逆に言えば、同じ「テーマ」でも、「モチーフ」を変えれば
別の詩が描けるし。同じ「モチーフ」でも、「テーマ」を変えれば、やっぱり別の詩が描ける。
「テーマ」X「モチーフ」
扱える「テーマ」と「モチーフ」を増やせば、描ける詩の数は「和」ではなく「積」で増えるのですから。いろんな「テーマ」や「モチーフ」、そしてその組み合わせに挑戦して、作品数を重ねて欲しいものですね。
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【蛇足】
ちなみに、拙作のシリーズにある【テーマ詩集】の「テーマ」とは。
「モチーフ」の選定(あるいは、単にタイトルのつけかた)に対しての「お題」という意味であって、ここでいう「テーマ」とは違いますので、悪しからず。
いきあたりばったりだかろこそ、おもしろいものが描けるときもありますが(笑)