【第15片】描くための4段階の思考プロセス
こんなふうに、やってます。
これは、詩作だけではなく。創作一般どころか、日常の考察にも使えるかと思いますが。
詩は、長い物語ほど複雑な構成ではないため、以下のような思考プロセスが、とくに有効ではないかと考えたため。私のようなものが、こんなもの描くのはおこがましいと承知のうえで、あえて描かせていただきます。
「描くための思考プロセス」です。
① 発案
② 展開
③ 構築
④ 吟味
の4段階。私はこれをやって、詩を描いてきました。
どの作品も、きっちりと。ってわけではないですが(汗)
流れ的には、こんな感じのことを、頭のなかでやっているんだよってことです。
近いことを、みなさまもやってらっしゃるのかもしれませんが。私は、このよっつの言葉をあてはめさせていただいております。
① 発案
アイデアを出します。
このアイデアを核にしたり、発端にしたりして、詩を描きます。
先述の「テーマ」「モチーフ」はここで出ることが多いです。アイデアの根幹にかかわるばあいは、「アプローチ」もここに含まれることがあります。
まあ、ふつうは「テーマ」から発案するものなので、最低限それくらいはここで決まっているべきかも。
② 展開
アイデアを膨らませます。
キーワードを抽出したり、連想するのもそうですが。
出発「点」にすぎなかったアイデアを、その原因や結果などのほかの「点」と繋げて「線」にしたり。
そこから、さらにひろげて「面」をつくります。この「面」は場「面」の「面」でもあります。
物語だけではなく、論説のいち場「面」のことを意味したりもしますよ。
発案で「テーマ」しか決まってないときは、ここで「モチーフ」や「アプローチ」が決まったりします。
あるいは、発案で「テーマ」と「モチーフ」が決まっているとき、のこりの「アプローチ」を決めることがあります。
③ 構築
膨らませたアイデアを、ひとつの作品に組みあげます。
起承転結。歌詞なら、Aメロ、Bメロ、サビだったり、1番、2番。
展開で描いた「面」を「立体」に組みあげるイメージです。
この段階では、もうすでに「テーマ」と「モチーフ」は決まっているでしょうから、決めるべきものが残っているとしたら「アプローチ」だけでしょう。
④ 吟味
いちおうの完成後におこなう「推敲」も必要ですが。
展開や構築の途中から、完成へのあいだに。この「アプローチ」でよかったのか。そしてその「アプローチ」の運用のしかたは、これでよかったのか。検討を重ねながら、執筆を進めることでしょう。
そこまで、作品の根幹にかかわるものでなくても。ことば選びや、行単位のいち部分を採用するか、削除するかなど。
よりよいかたちを目指しながら、いくつかの選択肢を比較衡量してやらねばなりません。
推敲が、いちおうの完成後のサンドペーパーなら。吟味は、展開と構築における試行錯誤。
これをやらなくても、すんなり作品になるときもありますが。それは、展開と構築がうまくいったとき。最終的に組みあげられる「立体」をきちんと見据えて、「展開図」を描けたときだと言えます。
このような4段階を踏んで、私は作品を描きます。
さらっと描くときも、「モチーフ」と「テーマ」をセットで「発案」して。「アプローチ」を選んで「展開」と「構築」をあたまに描くか、まれにメモをとったりすると。「吟味」しながら、描きあげます。
それ、ちゃんと4段階やってる? って、つっこみもあるでしょうが。おそらく、私でなくても。みなさまも似たようなこと、あるいはもっと緻密なやりかたを、それとなくだったり無意識にもやってらっしゃるはず。ひょっとしたら、はしょることなく、毎回きちんとやられてるかたもおられるのではとも思います。
そこはまあ。
私はこうですよ、くらいで。
もし、描くのに困ったとき。
どうしていいかわからなくなって、ご自分のやりかたでうまくいかなくなったかたがおられましたら。
このプロセスにあてはめて、よっつの段階を踏むのを試されてはいかがでしょう。
そんなたいしたこと、やってるわけでもありません(笑)




